<figure id="attachment_330172" aria-describedby="caption-attachment-330172" style="width: 6000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="70235a23"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/3a6cf021fd6ac719bb30316712632ca5.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-330172" class="wp-caption-text">ライトアップされるレインボーブリッジ。完成30周年を記念して、8月末に特別ツアーが組まれた</figcaption></figure>
<p>東京都心と臨海副都心をつなぐレインボーブリッジが’23年8月26日に開通30年を迎えた。そんな節目を祝うべく、8月26日、レインボーブリッジの橋げたの一番高い「主塔」に登る『主塔登頂ツアー』が開催された。普段は立ち入ることができないレインボーブリッジの主塔の頂上に、抽選で選ばれた超ラッキーな24組を案内するツアーで、わずか1週間という短い応募期間ながら、応募総数は1753名。倍率は実に73倍にも達したという。</p>
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<p>この「超激レアツアー」の全貌に迫る前に、レインボーブリッジの歴史を振り返りたい。着工は’87年1月。東京都心と当時建設予定であった臨海副都心をつなぐとともに、都心部の交通集中を解消すべく交通の利便性と景観の美しさの両方を兼ね備えた橋を目指して建設が始まった。</p>
<figure id="attachment_330169" aria-describedby="caption-attachment-330169" style="width: 1078px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="e508fd7f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/8104d9d6e40100b62c6964f2ded885e2.png" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-330169" class="wp-caption-text">建設当時のレインボーブリッジ。’87年に着工し、6年の歳月をかけて完成した</figcaption></figure>
<p>橋長798mの美しい吊り橋として知られるが、吊り橋となったのには理由がある。それは東京港を利用する船舶が橋の下を航行する際、高さ50m、幅500mの航路用空間が必要であったこと。さらに近隣に羽田空港があるため高さも155mに制限されたのである。両端の道路をカーブさせるという条件も必須だったことで、主塔からアンカレイジ（吊り橋のメインケーブル固定用ブロック）までの長さも様々な制約があった。これらの条件をすべて満たし経済性・技術面も考慮した結果、吊り橋形式が採用されたのである。</p>
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<p>筆者はレインボーブリッジ建設当時、港区海岸にある日刊自動車新聞社で編集記者をしており、会社からすぐの場所にある日の出桟橋で休憩しながら橋が完成していく光景を数年間見守っていた。開通30年とはなかなか感慨深いものがある。</p>
<p>なお、当時「レインボーブリッジ」という愛称はまだ存在しておらず、「東京港連絡橋」という無機質な名称だった。レインボーブリッジという名前は一般公募で決まったのだが、名前が公開されたのは’92年11月のこと。照明を担当したのは世界的に有名な照明デザイナーの石井幹子氏であるが、「名前も知らされていない橋の照明デザインを担当するのは難しかった」と話されていたことを思い出した。代名詞となる美しいレインボーカラーのライトアップが行われるようになったのは、開通から7年後の’00年である。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="レインボーブリッジの主塔から見た“絶景”"></div>
<figure id="attachment_330166" aria-describedby="caption-attachment-330166" style="width: 2166px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="70ddadd6"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/79a969de8ce9435afdd70852984fbc7f.png" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-330166" class="wp-caption-text">いよいよツアー開始。まずは’80年代に作られた70分の1の風洞実験用模型を前にレインボーブリッジについて学ぶ</figcaption></figure>
<p>主塔登頂ツアーは午前12組、午後12組で実施された。参加者は芝浦側アンカレイジにある展示室にて概要説明と建設前に作られた模型、そして開通後間もなく制作された貴重な動画を視聴しながら、建設当時のエピソードなどを聞いた。座学のあとは2〜3名ごとに順次、芝浦南ふ頭公園内にある芝浦側主塔へと移動。</p>
<figure id="attachment_330168" aria-describedby="caption-attachment-330168" style="width: 1728px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="3b7d76c0"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/5735283e5b83d39342e13d2103f8908a.png" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-330168" class="wp-caption-text">頂上に登るためのエレベーターは橋げたの根元にある。合計4ヵ所。保守点検用なので4人乗るとギュウギュウ。126mの頂上までは約2分半かけて上がっていく</figcaption></figure>
<p>開通前から毎日のように眺めてきたが、主塔に登るなんてもちろん初めてのことである。「一体どうやって上がるのだろうか？」と考えていたら、順番が来て主塔の取り付け部分（根元）から階段を使ってエレベーター乗り場まで移動することに。そこから小さなエレベータ―で126mの頂上を目指す。橋げたの中の保守点検用エレベーターなので、1回あたりの乗車人数は4人程度となる。上までは約2分半。暑くて狭くてドキドキしたが、エレベーターを降りたところに冷たい飲み物が用意されていて助かった。</p>
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<p>その先はまた梯子のような狭い室内階段を30段ほど上る。上りきると青空が見えてきた。初めて登るレインボーブリッジの一番上だ。眼下にはレインボーブリッジを走る車が小さく見える。頭上には素晴らしい青空が広がり、お台場周辺のビル群と背景の深い緑が目にまぶしい。</p>
<figure id="attachment_330170" aria-describedby="caption-attachment-330170" style="width: 6000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="69ee855f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/e3ea13d9225f58004c1be7e79fbe3cd0.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-330170" class="wp-caption-text">主塔からの絶景！　眼下には広大な東京湾が広がる。遠くにはお台場やフジテレビが見える</figcaption></figure>
<p>首都高速ではこれまでも数回、主塔登頂ツアーを開催している。毎回凄い倍率となっているが、今後も開催される予定があるとのこと。次回は10年後か、はたまた20年後か……。今から楽しみである。</p>
<figure id="attachment_330631" aria-describedby="caption-attachment-330631" style="width: 1036px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="6dfd6d91"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/53e0ba32f3193dd7accf61055ab7fe34.png" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-330631" class="wp-caption-text">青空をバックに圧巻のレインボーブリッジ。ツアーは大好評だっただけに、次回の開催を楽しみに待ちたい</figcaption></figure>
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加藤久美子

加藤博人

レインボーブリッジが開通から30周年を迎えた。8月末に行われた記念ツアーでは、一番高い「主塔」への登頂が許可された。応募倍率73倍を記録した「激レアツアー」の潜入レポートをお届けする

脅威の倍率73倍！30周年を迎えたレインボーブリッジの“超激レア”主塔頂上ツアーに潜入してみた！

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