博士課程でゴキブリ研究…昆虫学者Reina+World「東大院卒のリケジョがビキニになる理由」

〈東大の博士課程でゴキブリの脳の研究した後、環境省とチョウの生態研究してるＧカップお姉さんは好きですか？〉

Ｘ（旧Twitter）に、こんな文言とともに自らの水着姿を投稿する謎の昆虫学者がいることをご存知だろうか。その名は、Reina(レイナ)＋World(ワールド)。「東大」「ゴキブリ」「Ｇカップ」――通常なら絶対に交わることのない３つの言葉を、140字に満たない言語空間で同居させられるのは、恐らく彼女だけだろう。

Reinaさんが過激とも言える発信を行うようになったのは、東大時代の苦い思い出があったからだという。

「修士までは心臓の再生の研究をしていたんです。ところが、その研究室がなくなってしまって……表向きの理由は業績不振でしたが、教授のアカハラ・セクハラがひどかったのも大きな原因でした。博士課程に進んでからは酵母に関する研究室に切り替えました。

ところがそこで今度は教授の部下からのパワハラに苦しみました。そんな時、私を助けてくれたのが昆虫の研究室の先生だったんです。博士課程３年目で研究室を替えるなんて異例だったのですが、私の昆虫に対する熱意を買ってくれて、特別に許可が下りました。そのラボでは、ゴキブリの脳の知能を司(つかさど)る領域に、どんな種類の細胞があるかを研究しました」

自身の経験からReinaさんは、「アカデミアの世界の現状を知ってもらい、風通しを良くしたい」と考えるようになった。そこで思いついたのが、自らをとことん押し出す方法だったのだ。

「学生時代から、モデルや歌の仕事に応募して、チラホラと活動していたんです。でもその時は、清楚系で押していました。子供向けの科学教室の講師をやっていたこともあって、露出の多い格好は良くないかなって。ところがコロナ禍に入ってから、お仕事がめっきり減ってしまって。

たまたま募集のあったレースクイーンの仕事に申し込んだら採用されたんです。セクシーな衣装には憧れもあったし、どんなことでも真面目にやるのが私のモットー。やってみたら楽しくて、自信もついたのでビキニ姿をSNSに上げるようになった。そんな中で、『せっかくだったら大好きな昆虫の研究や、私の知る限りのアカデミアの情報も一緒に投稿してみよう！』という考えに至ったんです」

無論、ＧカップのSEXYビキニ写真とアカデミアを結びつけることについては批判もあったというが……。

「一方で、科学教室の教え子の保護者から、『東大出の研究者でＧカップならみんな見ちゃうよね。科学に興味も出るわよ』なんて言葉をかけてもらうなど、好意的な意見も沢山寄せられたんです。実際、ビキニ姿を発信したほうが閲覧数も多い。現在は環境省の公募に受かって、在来種のチョウと外来種のチョウの棲み分けを研究しています。

その研究費を稼ぐために、タレント業も頑張らなきゃいけない。芸能活動を支援してくれるスポンサーさんへの営業も、自分一人でやってます！　将来的には『さかなクン』みたいに、『昆虫チャン』になりたいな（笑）」

アカデミアに新たなスターが誕生した。

『FRIDAY』2023年9月15・22日号より