<figure id="attachment_330777" aria-describedby="caption-attachment-330777" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="fc6770c5"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/4fdd6c309ba2bf1aa636ceefb6a13a37.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-330777" class="wp-caption-text">所沢市内にある西武の球団施設で3軍の練習に参加する山川穂高</figcaption></figure>
知人女性への強制性交の容疑で書類送検され、嫌疑不十分で不起訴となった西武・山川穂高内野手（31）。球団は9月4日、山川の不祥事に対する処分として、「公式試合の無期限出場停止」が球団内で発表され、今季中の1、2軍戦の出場は閉ざされた。
山川は3月のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）にも日本代表として出場し、侍ジャパン世界一にも大きく貢献した。だが、文春オンラインの報道を受けて5月12日に選手登録を抹消された後は、3軍で練習を続けていた。
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日本同様に野球の盛んな台湾でも山川選手のニュースは報じられ、SNS上ではさまざまな意見が飛び交った。台湾は西武球団と長く交流を続けている土地であることが関係しているだろう。
’84年のロス五輪で台湾の銅メダル獲得に貢献した郭泰源が’85年から’95年まで西武でプレーした経験を持つ。一方、現場トップを務める渡辺久信GMは選手兼コーチとして台湾の野球チームに3年ほど在籍したことがある。今年8月8日、9日には、郭泰源が在籍していた統一ライオンズと埼玉西武ライオンズがコラボイベントを開催し、台湾の野球チームに投手コーチとして所属する西武OBの横田久則氏が辻発彦・前監督とトークショーや1打席対決を行った。このように、西武OBは長年、指導者として台湾球界の発展に貢献してきた経緯がある。
SNS上で目立つのは、山川に対して台湾球界への転向を勧めるラブコールだ。
＜台湾においで！　台湾の野球界はもっと懐が広いはず！＞ 
＜台湾プロ野球だったら、もうとっくに1軍でプレーできていたかもしれない＞ 
＜台湾にもライオンズがある。台湾の『統一ライオンズ』においで＞
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一方で日本の球団の処分については、厳しいとの声が目立った。
＜日本の球界はコンプライアンスが厳しいみたいだな＞ 
＜来年か再来年には処分が解けるのだろうか＞ 
＜不起訴になっても、無期限停止なのか？＞ 
＜西武から名選手が去ってしまうのは残念だな＞
無期限と言っても、文字通りに永久という意味ではないとの見方もある。
＜無期限っていうのは、言い換えればいつでも解除される可能性があるということだ。球団としては、ほとぼりが冷めるまで様子を見ているのだろう＞
<div data-friday-nextpage-lead="不倫で無期限停止処分になった台湾の選手は移籍"></div>
過去に不祥事を起こした選手との比較で、山川の今後を占う声も多い。“判例”として台湾のSNS上でも話題にあがったのは、現DeNAのトレバー・バウアーの過去の不祥事についてだった。
バウアーはロサンゼルス・ドジャースに在籍時代の’21年5月、女性への性的暴行疑惑が告発された経緯がある。警察が捜査を開始し、MLBと選手会はバウアーを制限リストに入れ、出場停止となった。’22年2月に不起訴処分となったが、その後もしばらく出場停止が続き、’23年から出場再開となった。
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だが、山川選手の事例とは同一視できないとの声もあった。
＜バウアーは外国人で、しかも事件を起こしたのは海外。日本人から見たら、そこは別基準になるのではないか＞
台湾の球界で起きた不祥事についても言及された。
＜台湾だって、そう簡単に山川を使おうとは思わないだろう＞ 
＜林志祥は不倫で無期限停止になったぐらいだから、台湾の球界だって甘くはないよ＞
過去に統一ライオンズに在籍し、’17年にWBC代表にも選ばれた林志祥内野手は同年8月、不倫が発覚して公式戦への無期限停止処分となり、最終的には他球団へと移籍した。不倫でもNGなのだから、強制性交容疑での書類送検はさらにハードルが高いとの見方だ。
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山川の今後は明るくない、という台湾のある野球ファンの冷静な書き込みもあった。
＜山川がFA権を行使したとしても、他球団からのオファーがなければ、西武での年俸は大きく下がるだろう。民事訴訟に発展する可能性もあり、他球団は慎重に考える必要がある＞
山川はFA権を取得するまで一軍登録日数が残り17日。日刊スポーツなどの報道によると、西武は4月に負傷により2軍に降格し、実戦復帰するまでの17日間について「故障者特例措置」の申請をするという。NPBが正式に認可すれば今年中にFA権を取得する可能性もあるが、日本の他球団が山川獲得に手を挙げるかどうかは未定。台湾の野球ファンから歓迎の声が上がっていることは、先行き不透明の山川にとって一筋の希望の光なのかもしれない。

ライター。1981年、神奈川県生まれ。早稲田大学社会科学部卒。新潟日報記者を経て、フリーランスとして活動。09年〜15年まで上海に移住し、現地から中国の現状をレポート。著書に『ルポ　中国「潜入バイト」日記』（小学館新書）、『ルポ　デジタルチャイナ体験記』（PHPビジネス新書）、『香港少年燃ゆ』（小学館）など

西谷格

産経新聞社

強制性交疑惑で不起訴となった西武・山川穂高内野手（31）は球団から「無期限出場停止」の処分が発表されたため、今季一、二軍での公式戦出場はなくなった。西武とつながりが深い台湾からはラブコールが届いている

強制性交疑惑で不起訴の西武・山川　台湾野球ファンから「こっちの『統一ライオンズ』においで」の声

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