米国は「殺人兵器供与」と批判…プーチンが北朝鮮との軍事関係強化で「朝鮮半島に核兵器」戦慄シナリオ | FRIDAYデジタル

米国は「殺人兵器供与」と批判…プーチンが北朝鮮との軍事関係強化で「朝鮮半島に核兵器」戦慄シナリオ

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
急速に関係を深めるプーチン大統領と金正恩氏。その戦慄の狙いとはーー(PHOTO:ロイター/アフロ)
急速に関係を深めるプーチン大統領と金正恩氏。その戦慄の狙いとはーー(PHOTO:ロイター/アフロ)

米国のサリバン大統領補佐官が9月15日に行った記者会見からは、通常より緊迫した様子が伝わってきた。

「ウクライナの人々を殺害するための兵器供与協議が継続中という見方は、ロ朝首脳会談後も変わっていない。両国が国連安保理決議の制裁決議に反した行動をとるのか、とても懸念している」

こう厳しい口調で述べ、朝鮮半島への脅威に対する日米韓の協調を図るとした。

米国が警戒するロ朝の接近――。北朝鮮の指導者・金正恩氏は9月17日、正式な海外訪問としては最長となる6日間のロシア訪問を終え帰途についた。

「ロシアの歓待ぶりは破格でした。プーチン大統領との首脳会談の場所に、先端技術や機密情報が凝縮された極東のボストーチヌイ宇宙基地を選んだだけではありません。最新鋭戦闘機の無人攻撃機(ドローン)の製造工場や、軍用飛行場で戦略爆撃機を紹介。太平洋艦隊基地では、金正恩氏をフリゲート艦マルシャル・シャポシニコフに乗せ幹部が直々に性能を説明したんです。合同での軍事演習も画策されています」(全国紙モスクワ駐在記者)

米国が想定外の有事

ウクライナ情勢で西側諸国の反発をかい孤立化するロシアが、同じく欧米と対立する北朝鮮へ接近しても不思議はないだろう。だがプーチン大統領が金正恩氏を厚遇する目的は、単に関係を深めたいだけではない。「裏には戦慄の思惑がある」と考えるのは、ロシア情勢に詳しい筑波大学名誉教授の中村逸郎氏だ。

「ロシアはウクライナで苦戦を強いられています。最大の要因は、米国がウクライナを軍事支援しているからです。ロシアとしては米国の力を割く必要がある。

そのためにプーチン大統領が想起するのは朝鮮半島の有事でしょう。技術支援などを約束する一方で金正恩氏をけしかけ、北朝鮮と韓国とを衝突させようとしているのだと思います。米国の力をウクライナと朝鮮半島に分散させるんです。米国は台湾問題には備えていても朝鮮半島有事については想定不足ですから、相当な混乱を招くでしょう」

プーチン大統領は、たびたび核兵器の使用を匂わせている。朝鮮半島で有事となれば日本も他人事ではなくなり、想像を絶する被害をこうむることになりかねない。中村氏が続ける。

「日本海が主戦場の一つとなり、沖縄から米軍が出撃するでしょうからね。在日米軍基地は北朝鮮やロシアの攻撃対象となります。ウクライナと朝鮮半島で多国間の大規模な軍事衝突が起きれば、第三次世界大戦に発展する危険性すらあるんです」

ロ朝の接近により浮上した戦慄のシナリオ……。朝鮮半島情勢は一気に緊迫感を高めることになる。

  • PHOTOロイター/アフロ

FRIDAYの最新情報をGET!

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事