<figure id="attachment_332930" aria-describedby="caption-attachment-332930" style="width: 1876px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="646e028a"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/1a7b2c5e211cba048e6fcef9a486e800.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-332930" class="wp-caption-text">解説者に加え、昨年からパナソニック野球部でコーチとしても活動する。今年８月からはサッカー日本代表の遠藤航らが所属するユニバーサルスポーツジャパンの野球部門に参画</figcaption></figure>
「想像以上の強さでした。最も苦しくなる８〜９月も連勝できたのは、岡田監督（彰布・65）の１年を見据えた準備があったからでしょう。僕自身、優勝は戦力的に横浜ＤｅＮＡだと思っていましたから（笑）。それぐらい阪神の快進撃は予想外。岡田采配は本当に勉強になりました」
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
怒濤(どとう)の11連勝の末、球団史上最速で18年ぶり６度目のリーグ制覇を果たした阪神タイガース。その異次元の強さに、虎のレジェンドであり現在は野球解説者を務める鳥谷敬氏（42）も舌を巻く。
「これまでの阪神は攻撃に重きを置いた監督が多かった。反対に岡田監督は一流選手でも３割しか打てない打撃面より、９割以上の成功率が求められる守備面を強化するほうが、地力が上がると踏み、昨秋から守り勝つチーム作りを進めてきました。その結果が現れたと思います」
鳥谷氏自身、第一次岡田政権だった’05年の優勝メンバーの一人でもある。そんな鳥谷氏は恩師のタイプをこう評する。
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
「岡田監督はどの選手がどんな場面に強く、反対にどこが苦手かなど特徴をよくつかんでいる。驚くような起用法をするのもその分析力があるからこそ。４月13日の巨人戦で佐藤（輝明・24）に代えて渡邉（諒・28）を起用した時もそうでした。
試合当日、岡田監督と話す機会があって『佐藤を外すよ』と言うから理由を聞くと『相手は左投手だから今日は渡邉、打つよ』と。その通り、彼はホームランを打ちました。岡田監督は他の人が見えてないところまで見えている人なんです」
先見の明は選手起用だけに止まらない。かねてからリーグ優勝を″アレ″と表現してきた岡田監督だが、鳥谷氏はそのこだわりぶりをこう話す。
「昨年12月にゴルフした際の食事会のことです。岡田監督は参加者が『優勝』という言葉を使うたびに『いや、″アレ″やから』と訂正していました。一度決めたら絶対に貫く。そういう姿勢が、強いチーム作りの秘訣かもしれません」
<div data-friday-nextpage-lead="阪神との不仲説の真相"></div>
鳥谷氏も２月の春季キャンプには臨時コーチとして参戦。中野拓夢（27）や小幡竜平（23）などの後輩へ熱血指導を行った。
「キャンプで教えたのは技術面ではなく、内野手としての力の抜き方です。全試合で100%の力を出していたら身体が壊れてしまいますから。いかに頑張り過ぎずに本来のパフォーマンスを発揮するか、その身体の使い方を伝えたつもりです」
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
10月18日からはクライマックスシリーズが開幕する。そこを勝ち上がり、日本一となれば実に38年ぶりの快挙となる。
「初戦の先発がカギ。ここが上手く機能すれば勢いに乗ったまま次に挑める。僕はシーズンを通じてバツグンの安定感を誇った守護神の岩崎（優・32）に期待しています。パ・リーグはオリックスが上がってきましたね。関西ダービーの日本シリーズで面白いです」
’04年に阪神に入団して以来、16年にわたって守備の要として活躍した鳥谷氏。しかし、’19年の事実上の戦力外通告がきっかけで阪神との確執が囁(ささや)かれたこともあった。その真相について尋ねると、意外な言葉が返ってきた。
「特別な感情はないです。自分は関西に就職して、いらないからクビを切られて、まだプレーができたからロッテに行っただけ。阪神が嫌いとかまったくないです。一つ言えばあんな辞めさせ方だけはダメだなとは思いますが、ロッテでプレーできたことでかえって楽になった部分もあるので、今思えば良かったと感じてます」
不仲説を一蹴したことで気になるのは阪神コーチとしての入閣待望論。しかし、当の本人はこう言い切る。
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
「正直に言えば現在の自分の気持ちとしては０％です。ただ今後、どんな状況になるかは僕にだってわかりません。とはいえ今は選手のエージェント業に興味があります。現状、海外で挑戦したくてもいろいろな壁があり、エージェントを選ぶこと自体大変です。その点で自分も苦労したので、経験を活(い)かしたサポートができるのではないかと感じています」
終始淡々と取材に応じた鳥谷氏だが、時折見せる笑顔からは、優勝の喜びが滲(にじ)み出ていた。レジェンドＯＢにとっても″アレ″は何より嬉しかったに違いない。
<figure id="attachment_332929" aria-describedby="caption-attachment-332929" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="1de37d57"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/a5fe24370e4751c58bc8548ecdb11d95.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-332929" class="wp-caption-text">’０3年の入団会見での一幕。岡田監督はルーキーだった鳥谷氏を開幕戦から積極起用。日本を代表する名手に育てた</figcaption></figure>
<figure id="attachment_333072" aria-describedby="caption-attachment-333072" style="width: 1668px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="042b9675"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/1508c9eb77f4b8c75c78d89f227aea6a.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-333072" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　鳥谷敬「今年は横浜が優勝すると思っていたから、僕もビックリです（笑）」</figcaption></figure>
<figure id="attachment_333073" aria-describedby="caption-attachment-333073" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="30d96b33"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/450f7f2566e457149575dff2167c3f3c.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-333073" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　鳥谷敬「今年は横浜が優勝すると思っていたから、僕もビックリです（笑）」</figcaption></figure>
『FRIDAY』2023年10月6日号より

加藤 慶　産経新聞社

球団史上最速で18年ぶり６度目のリーグ制覇を果たした阪神タイガース！虎のレジェンドであり現在は野球解説者を務める鳥谷敬氏に記念インタビュー！阪神との不仲説や阪神コーチとしての入閣待望論にもせまる…！

球団との確執にも触れた…虎のレジェンド・鳥谷敬「リーグ優勝の阪神が日本一になるためのキーマン」

Photo Gallery全4枚

あなたへのオススメ

関連記事