“ジャニー外し”で「楽曲の使用NG発生」の可能性も…「ジャニーズ事務所の改名」で起きる深刻事態

創業者・ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、ジャニーズ事務所に本格的な変革の時が訪れている。社内では“ジャニー外し”が進んでいるほか、社名も変更することになり、10月２日に新社名を発表する方向で進んでいることが報道されている。

９月７日、ジャニーズ事務所は東京都内で会見を開き、ジャニー氏の性加害を「事実」と認め、被害者に謝罪。13日付のスポーツニッポンは、ジャニーズが本社（東京・港区）の入り口に掲示していたジャニー氏の大きな肖像画を取り外していたことを報じた。

「これは嵐・大野智が’20年の個展に向けて制作した絵で、以降は本社１階のロビーに飾り、会社に来る人々を迎えていたものなんだとか。しかし、性加害問題の影響もあり、今の状況でジャニー氏の肖像画を掲げておくことは適切ではないと判断したのでしょう。また、帝国劇場では９月９日～28日まで、SixTONES・森本慎太郎、Snow Man・渡辺翔太がW主演を務めるジャニーズ伝統の舞台『DREAM BOYS』が上演されています。スポニチの記事によると、生前のジャニー氏が同所で使用していた『ジャニーさんの部屋』と呼ばれる楽屋は、設けられていないそうです」（芸能ライター）

ほかにも“ジャニー離れ”が起きている。５人組グループ・A.B.C-Zが主演し、ジャニーズの歴史を振り返る舞台『ジャニーズ伝説』は、消滅する可能性が濃厚となっているのだ。

同作は昨年までに７度上演されているが、９日付のサンケイスポーツは関係者の話として、「作品内容をかんがみて今後は上演不可能と結論づけた」（原文ママ、以下同）と伝えている。A.B.C-Zの中心人物でもある河合郁人のグループ脱退が決定した上に、劇中では、メンバーの戸塚祥太がジャニー氏の役柄を演じているだけに、事務所サイドが性加害を事実と認めた以上は、当然の結果と言えるだろう。

また、ジャニー氏をはじめ、「ジャニーズ」というワードに関連する楽曲も、今後は披露されなくなる見込みが高い。

「例えば、KinKi Kidsの楽曲『KANZAI BOYA』は当面、テレビなどでは歌われないでしょう。これは、ジャニー氏がかつて彼らにつけたユニット名であり、歌詞にも『You たちに この名前を あげるよ』など、ジャニー氏の口調を彷彿とさせるパートも多いんです。さらに、Sexy Zoneがジャニー氏の死後（’19年７月）にリリースしたアルバム『POP × STEP!?』（’20年２月）の中には、佐藤勝利のソロ曲『Show must go on』が収録されています。このタイトルはジャニー氏の座右の銘でしたが、こちらも同様にしばらくは封印となりそうです。ジャニーズのタレントがジャニー氏を連想させるようなトークをする機会も減っていくものとみられます」（前出・芸能ライター）

９月19日、ジャニーズは公式企業サイトに「今後の会社運営に関するご報告」をアップ。同日に取締役会を開催し、かねてより問題視されていた社名変更や被害補償の具体的方策など、「今後の会社運営に関わる大きな方向性についてあらゆる角度から議論」したと公表。具体的な内容は、改めて10月２日に報告すると宣言した。

これを受けて、関ジャニ∞、ジャニーズWESTら「ジャニ」が含まれているグループは名前を変えるのかどうか、ファンの間で騒ぎになっている。Hey! Say! JUMPのデビュー曲「Ultra Music Power」（’07年）の中には「J Johnnys’」という歌詞があり、社名変更が実現した場合は歌唱の際に該当箇所をカットする可能性も。

とはいえ、イメージを一新するためにも、“ジャニー離れ”は必須だ。ジャニーズ事務所がどんな決断を下すのか、まずは10月２日の発表に注目が集まっている。