海の王者 サメの時代がやってきた!
テレビで高視聴率、映画は大ヒット、マニアも出現
大海原に君臨する生き物――サメ。
その威圧感と、未だ謎の生態に魅了される人が
いま世界中で急増している。
今年最大の”ヒット商品”
「サメが、あの『スター・ウォーズ』を抜いた!」と話題になったのは昨年後半のこと。幻の巨大肉食ザメ・メガロドンが人間を襲うパニック映画『MEGザ・モンスター』が、全世界で大ヒットしたのだ。ここ数年、毎年のようにサメ映画が作られ、NHKの深海ザメを追ったドキュメンタリーも高視聴率を獲得。さらに昨年12月には「鴨川シーワールド」で世界初の巨大深海ザメ・メガマウスザメの全身骨格標本が公開されるなど、毎月のようにサメがニュースとなっている。
国内最多54種のサメを飼育展示している「アクアワールド・大洗」の魚類展示課・徳永幸太郎氏が言う。
「間近で見ると、とにかくサメはカッコイイ。説明不要でそう思わせてしまう魅力があります。当館でもサメはダントツの人気ですので、繁殖が難しいですが、今後も注意深く飼育を続けていきます」
サメのロマンに魅せられて
サメが好きすぎて、『シャークガール’99』という歌まで出したアイドルの京佳(19)に、サメの魅力について聞いた。
「子供の頃、父が飼っていた熱帯魚の水槽に30㎝ぐらいの小さなサメがいて。小学校6年生の時には、もう『サメと泳ぎたい!』と言ってました。今では南の島にロケに行ったりしたら、合間を見つけてサメと泳いでます。ジンベエザメと泳いだ時は天国だったなぁ。サメって暗いところが好きなので、沈没船の中に入ったことも。正直怖かったけど、ネムリブカに会えました。サメって未だに生態がわからないことが多くて、それもカッコイイ。シロワニとか、見た目は怖いけど実はおとなしいサメなんです。
私が今、興味津々なのは、北極海にいるニシオンデンザメ。外見ボロボロで、なんと400歳まで生きるんですって! しかも寄生虫に弱くて視力を失ってしまうんです。その状態で冷たい海を一匹で泳ぎ続けるなんて、すごくないですか!? サメはロマンですよ。子供の頃からそう言い続けて、やっと最近、世の中が追いついてきてくれた感じがしてます(笑)」
血の臭いに敏感
- 撮影:濱﨑慎治