“至高の演技“アカデミー賞受賞作 一気見の絶好チャンス!

主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞を受賞した4作品が上映中!

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アカデミー賞授賞式後、プレスルームでのフォトセッション。写真左から、ラミ・マレック、オリビア・コールマン、レジーナ・キング、マハーシャラ・アリ  写真:Shutterstock/アフロ

第91回アカデミー賞が発表され(日本時間2月25日)、最大の栄誉である作品賞は「グリーンブック」が獲得した。

受賞結果を、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞の「演技4賞」に注目して見ると……、
助演男優賞:マハーシャラ・アリ「グリーンブック」(3月1日~公開)
主演男優賞:ラミ・マレック「ボヘミアン・ラプソディー」(18年11月9日~公開中)
主演女優賞:オリビア・コールマン「女王陛下のお気に入り」(2月15日~公開中)
助演女優賞:レジーナ・キング「ビール・ストリートの恋人たち」(2月22日~公開中)
となって、演技賞に輝いた4俳優・4作品が日本の映画館に揃い踏み! 実はこれ、かなりのレアケースだ。

日本の配給会社は、米アカデミー賞のタイミングをにらみながら、公開の時期や上映館数を折衝・調整する。とはいうものの、日本での公開本数は邦画・外国映画合わせて年間1200本近くに達しており、狙い通りにスクリーンをブッキングするのは困難だ。せっかく賞を獲った時には、映画の公開が先に終わっていたり、逆に受賞しても公開までの間隔が空いて、想定客の鑑賞欲求が薄れてしまったりと、なかなか思い通りにならない(準備万端でも、賞を獲り逃す場合もある…)。

ところが今年は、「演技4賞」を受賞したばかりの作品がタイミングよく上映中〜上映スタートという好状況が到来。最高の演技を大スクリーンで堪能できるチャンス、というワケなのだ!

女優賞作品からレディーファーストで内容と演技の見どころを紹介しよう。

主演女優賞:オリビア・コールマン「女王陛下のお気に入り」

主演女優賞オリビア・コールマン(右)、レイチェル・ワイズ(左)もエマ・ストーンと共に助演女優賞にノミネート 「女王陛下のお気に入り」(原題:The Favourite) (C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

〔物語〕18世紀初頭のイングランド宮廷。気まぐれで痛風持ちで虚弱、それでも頑固に国を守るアン女王(オリビア・コールマン)と、幼なじみの女官長でアンを思いのままに操るレディ・サラ(レイチェル・ワイズ)がいた。ここにサラの従姉妹で没落貴族のアビゲイル(エマ・ストーン)が現れ、侍女として働くことになる。アビゲイルは上流階級への返り咲きを狙い、アン女王の気持ちをつかもうと策を練る。ここに三つ巴の争いが起きる。実話ベースだが、ギリシアの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督の演出が冴えわたり、一筋縄では行かないゴージャスでパワフルな異色の人間ドラマになった。アカデミー賞9部門10ノミネートで本賞獲得。

〔演技〕アン王女を演じたオリヴィア・コールマンが主演女優賞受賞し、レイチェル・ワイズとエマ・ストーンが共に助演女優賞にノミネート。宮廷内のドロドロかつ滑稽な争いと、女優同士の身を切るような演技合戦とが重なって、一瞬も目が離せない。アン王女の少女から暴君の表情へ一瞬の変化、エグ味と哀しみをもった演技が強烈。友人・知人と観に行った後、ワイワイ話し合うと盛り上がるかも。

助演女優賞:レジーナ・キング「ビール・ストリートの恋人たち」

助演女優賞を受賞したレジーナ・キング 「ビール・ストリートの恋人たち」(原題:If Beale Street Could Talk) (C)2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.

〔物語〕1970年代の米ニューヨーク。ささやかな愛を育む黒人カップル。無実の罪により恋人の22歳青年が逮捕されてしまう。妊娠がわかった19歳のヒロインは、家族に事実を告げる。愛する人を救うべく、家族はそれぞれの想いで奔走するのだが、あまりにも無力だった。繊細な撮影、ビビッドな衣装、大胆な音響。アップでとらえられた俳優たちのデリケートな演技の奥底に秘めた悲しみと怒りを、静かに味わう秀作。アメリカの作家・公民権運動家、故ジェイムズ・ボールドウィンが1974年に発表した小説を映画化。「ムーンライト」(アカデミー賞作品賞、脚色賞、助演男優賞を獲得)のバリ―・ジェンキンズが監督。アカデミー賞3部門ノミネートで本賞受賞。

〔演技〕レジーナ・キングはエミー賞を複数回受賞している実力派。本作ではヒロインの母親役で、肝っ玉母さん的に慈愛に満ちた存在としてヒロインや家族を支える要の人物をリアリティ満点に好演した。クライマックスともいえる局面では、単身、とある行動に出るのだが……。

主演男優賞:ラミ・マレック「ボヘミアン・ラプソディー」

主演男優賞のラミ・マレック(左)。永遠の友となるメアリーを演じたルーシー・ボーイントン(右)とは実生活でも恋人に。授賞式でラミは「君はこの作品のハートで、素晴らしい才能にあふれていて、僕のハートをつかんだよ」と謝辞を述べた  「ボヘミアン・ラプソディー」(原題:Bohemian Rhapsody)(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

〔物語〕伝説のロックバンド「クイーン」(1970年結成)のカリスマ・ヴォーカリスト、フレディ・マーキュリーを主人公に、バンドや名曲誕生の秘話、恋人~永遠の友人との交流、フレディの葛藤などをクイーンのヒット曲に乗せて描いた。「魂に響くラスト21分」と称されるライヴエイドのシーンがとにかく圧倒的。日本の興行収入は120億円を突破。アカデミー賞は主演男優賞のほか、音響編集賞、録音賞、編集賞を受賞し、ノミネート5部門で最多4冠!

〔演技〕「ムーブメント・コーチ」の指導を受け、フレディの動作を身体に刻み込ませ、喉や筋肉の動きのリアリティを重視して実際に唄った。共に移民のルーツを持つラミがフレディのハートまでも表現。「初めは似てないと思ったが、見ているうちにフレディにしか見えなくなった」と熱心なファンも納得の再現度。ややマッチョでインパクトの強いフレディ本人に比べると繊細なラミ・マレックは、クイーン・ワールドのガイドとしては、むしろ適役で、新たなフレディとクイーンのファンを生み出している。

助演男優賞:マハーシャラ・アリ「グリーンブック」

助演男優賞受賞のマハーシャラ・アリ(右)。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのアラゴルン役で知られるヴィゴ・モーテンセン(左)も主演男優賞にノミネートされた  「グリーンブック」(原題:Green Book) (C) 2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.

〔物語〕1962年のニューヨーク。ガサツで無教養なイタリア系用心棒トニー・リップは、“神の域の技巧“と言われる天才黒人ピアニスト、ドクター・シャーリーの「南部へのツアー」に運転手として雇われる。黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに二人は南部を目指す。ありがちな黒人×白人の人間関係とは逆転した二人が遭遇する様々なトラブル。そしてピアニストに隠された秘密…。実在するトニー・リップの息子が製作・共同脚本に参加し、捧腹絶倒の傑作コメディ「メリーに首ったけ」のピーター・ファレリーが監督した。誰が観ても、誰に薦めても安心のウェルメイドな作品。アカデミー賞5部門ノミネートで主演男優賞、脚本賞、助演男優賞の3冠。

〔演技〕マハーシャラ・アリは「ムーンライト」(「ビール・ストリート~」のバリー・ジェンキンズ監督作品)でのアカデミー助演男優賞に続き2回目の受賞。アリ自身が持つ俳優としてカリスマと存在感によって、“孤高の天才ピアニスト“を威厳があるが尊大ではなく、天才肌だが親しみやすい人物として体現した。もちろん、ピアノ演奏もアリがこなしている。
ちなみにマハーシャラ・アリの作品は、日本では3本が同時公開。「アリータ:バトル・エンジェル」(2月22日~)では敵役のベクターを演じ、「スパイダーマン:スパイダーバース」(3月1日~IMAX版先行公開)では主人公を支える(そして秘密を持つ)叔父アーロン役で声優を務めている。

力作、秀作、傑作、名作を支えた最高級の演技が大スクリーンで待っている。この絶好の機会を見逃す手は、ないだろう。

アカデミー賞授賞式後、プレスルームでのフォトセッション。写真左から、ラミ・マレック、オリビア・コールマン、レジーナ・キング、マハーシャラ・アリ  写真:Shutterstock/アフロ

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