<figure id="attachment_334869" aria-describedby="caption-attachment-334869" style="width: 1967px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f30e8dd1"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/d147520a6f7e144886698d6db49362b3.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-334869" class="wp-caption-text">19歳でモデルとして芸能界デビューしたが、26歳の時に俳優へ転身。それまでは幼稚園時代に『白雪姫』の鏡の役しかやったことがなかったという</figcaption></figure>
<p><span class="strongInContent">「出る杭(くい)ってやっぱり叩かれるんですよ。でも、全体がいい方向に進んでいく確信があるなら、自分で動くべき。たとえ自分が損をしてもね」</span></p>
<p>物腰柔らかく丁寧な口調でそう語る俳優の大沢たかお（55）だが、その眼差しは刺すように力強い。大沢は9月29日に公開する映画『沈黙の艦隊』で主演＆プロデューサーを務めた。これまでも出演作の演出や脚本に関わってきたことはあるが、プロデューサーとしてクレジットに名を連ねるのは初めてだという。</p>
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<p><span class="strongInContent">「僕みたいな俳優がプロデュース側にいても面白いじゃないですか。やっぱりサプライズがないと。映画を見てくれるお客さんを楽しませたい、ビックリさせたい。今回はプロデューサーという肩書がありますが、正直肩書にこだわりはない。作品に参加する際は、関わる全員での総力戦だと思ってます」</span></p>
<p>「映画はドキドキがないとダメ」と断言する大沢。自(おの)ずと彼が関わる作品は撮影や下準備が大変な大作となってくる。</p>
<p><span class="strongInContent">「８年前に公開した、映画『風に立つライオン』では、さだまさしさんにさださんの同名曲を小説にしてもらうところから一人で5年間かけてやった。その時は、プロデューサーという肩書で名前を出すのはやめてほしいとお願いをしました。イチ俳優がプロデューサーなんて、共演者の方々からしたらやりにくいでしょう（笑）。『沈黙の艦隊』では立案や出資者探し、原作者のかわぐちかいじ先生との打ち合わせや、防衛省の協力を得るところまでやって、脚本やキャスティングはプロの方々にお任せしました」</span></p>
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<p>面白いものを作るためなら孤軍奮闘してきたが、作品の規模が大きくなるにつれ、限界を感じるようになったという。</p>
<p><span class="strongInContent">「本来、僕はプロデューサーではないですから。皆、僕が持っていない才能を持っていて、それぞれが持つ得意分野を活かして作ったほうがいいものになる。昔はこんな考え方はできなかったのですが、柔軟になりました。みんなでスクラムを組まないと乗り越えられないハードルを体験してきた。アプローチは変わっても、いいものを作りたい気持ちは30年間一ミリも変わっていないです」</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="「プレッシャーは本当に嫌」"></div>
<h2>「プレッシャーは本当に嫌」</h2>
<p>あくまで本業は俳優だと語る大沢だが、自身の演技にはかなりドライなスタンスのようだ。</p>
<p><span class="strongInContent">「誤解を生むかもしれないですが、実は演技をすること自体はそんなに好きではないんです。いまだに本当にいい芝居というのはわからない。自分ではこの場面は笑顔のシーンだと思っていても、監督が悲しいシーンだと言えばそれでいい。僕が言い出した作品でも、最終的に作品の真意が合っていればいいんです。最新作の『沈黙の艦隊』でも、ドッシリと仁王立ちした不動の潜水艦艦長、海江田四郎を演じていますが、動きを抑えたのは監督の指示です。指示される前、僕は動いてやろうと思っていましたから（笑）」</span></p>
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<p>30年間の役者生活を経て、映画『キングダム』の王騎将軍をはじめ、キーパーソンとなる役を任されることが増えた大沢。実際にプロデューサーから「この作品を成立させるには大沢さんの役が最も重要だ」と言われることもあったという。</p>
<p><span class="strongInContent">「プレッシャーがかかるのは本当に嫌です。それを心地いいと思える人なんているんですかね？　最悪だなって心から思います（笑）。でも、これって一長一短なんですよ。自分が挑戦することで、皆が喜んでくれる作品ができたりする。僕だって、楽に面白いものができるならそのほうがいいに決まってる。でも、そんな簡単じゃないですよね。それが僕の生きがいであり、食いぶち。デビューした当初から、ビジネスとして常に結果を出すのが僕の役目だと思ってます」</span></p>
<p>インタビュー中、「俳優より楽しくて稼げる仕事があったら、そっちに行ってしまうかもね」とサラッと明かす、大沢のドライさと柔軟さに驚かされる。しかし、蓋を開けてみれば、20㎏ほどの大幅な肉体改造や、ロケーションにこだわるために徹夜続きの撮影に挑むなど、彼の出演作には過酷なチャレンジがつきものだ。</p>
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<p><span class="strongInContent">「僕は俳優しかできないから。文章も書けないし、他にできることがない。断崖絶壁を歩かないとお客さんは喜んでくれないでしょ。新しいことに挑戦するなかで、こいつさえいなければって思われるのは嫌ですよ。すでに思われているだろうけど（笑）。たとえ保守的な人たちに嫌がられても、新しいことをやるほうが楽しい」</span></p>
<p>見応えある超大作の裏側には、身軽でしなやかなベテラン俳優の頼もしさが不可欠なのかもしれない。</p>
<figure id="attachment_334870" aria-describedby="caption-attachment-334870" style="width: 1888px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="231829e9"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/3f198a3fb15a6903c9fa1c085b376e38.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-334870" class="wp-caption-text">本誌で大沢にインタビューするのは初めてのこと。「もう、（週刊誌に）撮られるのは諦めてます！」と語った</figcaption></figure>
<p><a href="#" data-ident_hash="e9d637c4"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/f19e11053d53752c8d72bb599abf90a9.jpg" alt=""></a></p>
<figure id="attachment_334874" aria-describedby="caption-attachment-334874" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="a58c79ba"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/0f93e8fede711bf48868bdf5cfb3f188.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-334874" class="wp-caption-text">最新作では、防衛省の協力を得て本物の潜水艦を使用。海上自衛隊の潜水艦艦長を演じた大沢だが、役作りのために半年間毎日約1㎞泳ぎ続けたところ、ある日背中に激痛が。背骨が炎症を起こしてしまったという</figcaption></figure>
<div data-friday-nextpage-lead="30年間の役者生活を経て　—未掲載カット—"></div>
<figure id="attachment_334868" aria-describedby="caption-attachment-334868" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="93bb4587"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/fd00b5b153630793c1b9b835ee6c884f.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-334868" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　【大沢たかお スペシャルインタビュー】「演技はそんなに好きじゃない、作品の真意が伝わればそれでいい」</figcaption></figure>
<figure id="attachment_334872" aria-describedby="caption-attachment-334872" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="1e11fc6a"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/70a7d484d27613818e45f843354422f1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-334872" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　【大沢たかお スペシャルインタビュー】「演技はそんなに好きじゃない、作品の真意が伝わればそれでいい」</figcaption></figure>
<figure id="attachment_334871" aria-describedby="caption-attachment-334871" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="469d284c"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/7f27a3118788a131304a151b916c951c.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-334871" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　【大沢たかお スペシャルインタビュー】「演技はそんなに好きじゃない、作品の真意が伝わればそれでいい」</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2023年10月13・20日号より</p>
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濱﨑慎治　東宝（劇中写真）

最新映画『沈黙の艦隊』で主演＆プロデューサーと務めた「大沢たかお」 30年間の役者生活を経て、たどり着いた境地とは――。インタビュー中ににサラッと明かした驚きの発言とは!?俳優について思いを明かす。

大沢たかおスペシャルインタビュー「演技はそんなに好きじゃない、作品の真意が伝わればそれでいい」

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