家政婦が「逮捕される」と独占告白 紀州のドン・ファン怪死事件 | FRIDAYデジタル

家政婦が「逮捕される」と独占告白 紀州のドン・ファン怪死事件

和歌山県警に新たな捜査班が結成され「ターゲット」が定まった

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家政婦の竹田純代さん。事件後に勤め始めた銀座のスナックを辞め、現在は知り合いの居酒屋を手伝っている
家政婦の竹田純代さん。事件後に勤め始めた銀座のスナックを辞め、現在は知り合いの居酒屋を手伝っている

「いまさらになって、何で私がまた疑われなきゃいけないのよ! 事件のあと、何日も警察に呼ばれて、何時間も聴取されて、携帯まで没収されて、散々捜査されたのに……。歳で薄くなってきた貴重な髪の毛を100本も抜かれて、毛髪検査までされたんですよ? これ以上、何を探ろうっていうんですか。ホント、和歌山県警には嫌になっちゃいます」

そう憤るのは、「ドン・ファンの家政婦」こと竹田純代さん(67)だ。

昨年5月24日に和歌山県田辺市内の自宅で遺体が発見され、世間を大いに騒がせた資産家・野崎幸助氏(享年77)の怪死事件が、新たな展開を見せている。

事件からまもなく約9ヵ月が過ぎようとしているが、いまだ犯人逮捕には至らず。そこで和歌山県警は、捜査1課内に新たな「ドン・ファン怪死事件担当チーム」を結成し、改めて関係者を徹底的に洗い始めたのだ。全国紙和歌山県警担当記者が言う。

「新捜査チームが結成されたのは、昨年12月のこと。野崎氏の事件はもともと、1課の刑事4~5人がチームを組んで捜査にあたっていましたが、さらに4、5人が投入された形です。拡大した捜査班は、野崎氏が自宅ソファで亡くなっていた状況、そして死因が覚醒剤の多量摂取による中毒死であることを鑑みて、『親しい者でないと犯行は不可能』と方針を決めたようです。

いまさらになって新チームが結成された背景には、和歌山県警の『焦り』があるとされています。あれだけ話題になった事件にもかかわらず、1年近く経って何の成果も挙げられていませんからね。このまま迷宮入りさせたら赤っ恥だ、ということでしょう」

大阪府警も動き出した

そこで再び捜査線上にあがったのが、家政婦の竹田さんだったというわけだ。竹田さんは事件前、野崎氏の自宅に住み込んでおり、事件当日に遺体を発見したのも彼女だ。さらに、元夫に覚醒剤使用による逮捕歴があることから、事件発覚当初より”容疑者”として警察にマークされていた。

今年に入ってから再開された自身に関する捜査について、竹田さんが語る。

「私への事情聴取や呼び出しは、いまのところありません。でも、友人や知人から、私のことを嗅ぎ回っているんです。どうやら携帯の電話帳にあった名前に、片っ端からあたっているみたい。何人もの友人から『大丈夫?』と連絡をもらって、『迷惑かけてごめんね』と謝りっぱなしです。都内にある私の家の近所を回って、聞き込みまでやってますよ。

私はさすがに頭に来ちゃって、2月の上旬に田辺署に電話で文句を言ったんですけど、電話に出た人は『捜査担当者に伝えます』とだけ。取り付く島もありませんでした」

本誌は実際に、和歌山県警から事情聴取を受けた人物からも話を聞くことができた。野崎氏と30年にわたって親交のあった、都内在住の自営業者が語る。

「私のところに来たのは、2月14日のバレンタインでした。和歌山県警の捜査員が二人でしたね。聴取されたのは、40分ほどでしょうか。事件直後には来なかったのに、なぜいまさらになってと思いましたが、こちらの質問に明確な答えは返ってきませんでした。主に聞かれたのは、社長(野崎氏)の交友関係について。それから、家政婦のこともしつこく聞かれました。社長については『女性が好きだったことくらいしか知らない』と言い、家政婦についても『よく知らない』と答えました」

野崎氏と親交の深かった、和歌山県白浜町の商店主が、さらに驚くべき捜査情報を証言する。

「2月8日頃だったでしょうか。突然、刑事が訪ねてきて、『大阪府警です』と名乗ったんです。聞かれたこと? 社長が交際していた女性について、何か知っていることはないかと聞かれました。その女性は『元ヤクザの女房』だとか『薬物中毒』だったとか噂のあった人です。はっきりとは口に出しませんでしたが、大阪府警の刑事は覚醒剤の入手ルートについて探っている気がしました」

大阪府警にまで捜査協力を要請していたのであれば、和歌山県警がなりふり構わず事件解決に乗り出していると見て間違いない。

新妻Sさんのいま

一方、家政婦の竹田さんと共に死亡当日に自宅にいた、55歳年下の新妻・Sさん(22)に対する疑いは晴れたのか。最近は自身の代理人弁護士以外とはまったく接触せず、雲隠れを続けているSさんだが、竹田さんとは連絡を取り合っているという。

「彼女とは去年の秋頃に、一緒に焼き肉を食べたっきり。そのときは、まだ新しい捜査チームも投入されてなかったので、他愛のない世間話をしただけでした。今年に入ってからは、電話では何度か話しているんですけど、Sちゃんは『いまは会わないほうがいい』と言っていました。Sちゃんのところにも、捜査員が来ている様子でしたね。彼女がいまどこで何をしているのかは私にもわかりません」(前出・竹田さん)

もしかしたら、Sさんが竹田さんに対して「会わないほうがいい」と語った理由は、捜査員がまわりをうろついているからだけではないかもしれない。本誌は’18年11月16日号で、ドン・ファンの莫大な遺産30億円を巡ってSさんと野崎氏の遺族がトラブルになっていることを報じたが、泥沼の相続争いにも進展があったようだ。

「Sさんは昨年夏、遺族の許可なく野崎氏が経営していた酒類販売会社の代表取締役に就任し、会社の資産を管理し始めた。ですが、今年に入り、この状況に『待った』がかかったんです。

『待った』をかけたのは、和歌山県田辺市です。というのも、野崎さんは生前、〈全財産を田辺市に寄付する〉という内容の遺言書を残しており、現在はその遺言書が有効かどうかを市と遺族で話し合っている段階。そのなかで、会社の資産を勝手に管理しているSさんを、田辺市は問題視したんでしょう。今年2月、『裁判所が任命した弁護士の許可なく野崎氏の遺産には一切触れてはならない』という旨の通知書をSさんに送りつけた。Sさんとしては、相続について自分の代理人弁護士と打ち合わせするのが忙しく、家政婦と会っている余裕がないのかもしれません」(野崎氏の会社関係者)

とにもかくにも、警察が新たな捜査班を結成し、犯人逮捕へ向け動き出したのは間違いない。はたして、和歌山県警は野崎氏の一周忌の前に、真犯人を逮捕することができるのだろうか。

事件当日、竹田純代さん(中央)が寝室に駆けつけると、すでに野崎幸助氏(右)はカチコチに固まっていたという
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昨秋、焼き肉を一緒に楽しんだ竹田純代さんとSさん。「捜査はどうなっているのかしら」と気楽に話したようだ
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昨年末、久方ぶりに田辺市に姿を見せたSさん。相談なく相続を進める彼女に、遺族は怒り心頭だが……
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  • 写真加藤 慶(4枚目写真)

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