五つ子ラブコメ『五等分の花嫁』がファンを熱狂させる5つの理由

漫画家・春場ねぎ氏インタビュー&①~③話を無料公開!

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世にも珍しい五つ子の女子高生たちと、その家庭教師を務めることになった男子高校生の奮闘を描いたラブコメ漫画『五等分の花嫁』。

2017年8月から週刊少年マガジンで連載が開始した本作は、単行本の累計発行部数が300万部を超える人気作。2019年1月からはTBSでアニメ放送もスタートし、公式ツイッターのフォロワー数が10万人を突破するなど、大きな注目を集めている。

そんな『五等分の花嫁』作者・春場ねぎ氏にインタビューし、原作ファンだけでなく、アニメファンをも魅了するその人気の秘密に迫ってみた!

『五等分の花嫁』①~③話 一挙試し読みはこちら!

① とにかく可愛い! “五人五色”な五つ子ヒロイン達の魅力

「実は『五つ子のラブコメ』というのは、前の担当編集さんの時に一度ボツになっていたアイディアだったんです。ヒロインの顔が全員一緒、っていうのは読者が入り込みにくくて、好きになってもらいにくいんじゃないか……ということで。それを、いろいろなシチュエーションで何度も連載会議に出し続けて、ようやく『読み切りで一回試してみよう』となったのが、今の連載に繋がっています。途中で心が折れていたら、こんなこと(連載やアニメ化)にはなっていなかったと思います」(漫画家・春場ねぎ)

いつもは頼れるお姉さんなのに、不意に見せる小悪魔顔や照れ顔のギャップがたまらない長女・一花(いちか)。ツンデレならぬツンドラ(氷点下)な態度が、どんどん軟化していくのが見ていてクセになる次女・二乃(にの)。マイペースでクールに見えるけど、内に秘めた情熱と一途さが胸を打つ三女・三玖(みく)。元気いっぱいでちょっぴり天然、素直で真っ直ぐなムードメーカーの四女・四葉(よつば)。真面目すぎていっそ不器用だけど、いつだって一生懸命な頑張り屋の五女・五月(いつき)。

中野家の五人の姉妹たちは性格こそそれぞれ異なるものの、一卵性の五つ子ということで顔立ちがそっくり! その“利点”を活かして、たびたび入れ替わっては主人公の風太郎(ふうたろう)を翻弄したり、混乱させたり、こっそり他の姉妹に成りすまし、ドキドキの本音を聞き出そうとしたり……と、五つ子ならではの設定が光っている。

「顔の描き分けって、僕も含め漫画家なら誰もが一番意識する事だと思うんですが、五つ子に限っては、描き分けすぎると『ちょっとこの子特有の顔立ちになっちゃってるな』ってことがあって、そういう時は他の姉妹でも成り立つように修正したりします。それがこの作品の一番の武器だと思うので、そこ一本で勝負してる感はありますね。五つ子でやれるようなことは全部、連載が終わるまでにやっておきたいです」

からかい上手でどこか飄々とした性格の長女・中野一花(いちか)。実は他の姉妹たちに内緒にしているある秘密があり、序盤は本心を隠しがちだったが、打ち明けてからは自分の目標に真っ直ぐ向き合えるようになった。風太郎に対しては、妹たちの気持ちを優先しすぎて“お姉さん”として一歩引いてしまうことも。寝る時は裸族(パンツははいているらしい)というセクシー担当でもある

個性的な五つ子たちは正に“五人五色”の魅力を持っているが、実は今の設定に落ち着くまでには紆余曲折があったのだとか。

2018年8月に本誌で実施された「お嫁さんにしたいキャラクター人気投票」では、見事1位を獲得した三女・中野三玖(みく)。妹の四葉から借りたゲームで戦国武将にハマり、その影響もあって社会のテストの成績は姉妹で一番。イケメンやアイドルではなく、武将が好きな自分は「変」だと思っていたが、風太郎のお陰で自分に自信が持てるようになり、姉妹の中でもいち早く風太郎を意識し始める

「五つ子メンバーそれぞれの性格も一発では決まらなくて、『こういうキャラがいてほしい!』という案を何パターンも組み合わせていった結果、今の五つ子が出来上がりました。『何人がいいのか』というのも担当編集さんと話し合って、『四つ子』や『六つ子』っていう案も出ていたんですけど……『五人がやっぱり丁度いいよね』ということで、五つ子のままやることになったんです」

試行錯誤の末に産み出された、奇跡の五人だったのだ。

② 連載開始1年未満でのアニメ化。そして制作はあの「手塚プロ」!

「連載開始から1年も経たないうちにアニメ化が決まったので、最初は想像もしてなくて……『えっ?』って半信半疑で、呑み込めなかったですね。放送が始まったら、もう今までと全然反響の大きさが違って――数字でわかる例としては、Twitterのフォロワー数が一気にどんどん増えていって、15万人を超えました」

2019年1月より、TBS『アニメリコ』枠にて待望のアニメ放送がスタートしたが、制作はなんとあの手塚プロダクション! もはや説明不要だろうが、1968年に手塚治虫が設立し、次第にアニメーション制作も手掛けるようになった、50年以上の歴史を持つ老舗である。手塚治虫作品イメージが強い手塚プロだが、2018年には人気アニメ『だがしかし』の第2期を制作。この時監督だった桑原智(くわばらさとし)氏が、『五等分~』でも監督を務めている。

「話を作る段階から参加させてもらえていたのですが、ちゃんと『ここは違う』『これは入れてほしい』という要望を伝えたら、それをしっかり受け入れてくれる脚本の方だったので、そこはもう安心してました。アニメと漫画じゃ、やっぱり尺も、見せ方も違うと思うんですが、『要るところは要る』『要らないところはバッサリ切る』ってやってくれながらも、重要なシーンはちゃんと持ってきてくれたので、ありがたかったです」

作者も納得の、理想のアニメ化だったという本作。その影響は大きく、3月1日から開催されている「アトレ秋葉原」とコラボしたホワイトデーフェアでは、グッズの完売が続出。コラボショップに連日朝から行列が出来る程の盛況っぷりだ。(五等分の花嫁×アトレ秋葉原コラボ 開催期間:2019年3月1日(金)~3月14日(木))

また、三女・三玖(みく)が作中で身に着けているオーディオテクニカのヘッドフォンの売り上げまでが上がっているそうで、五つ子旋風、恐るべし……。

③ 超豪華声優陣が勢揃い! 奇跡のキャスティング

中野家の五姉妹の声を、超豪華な声優陣が務めているのも大きな話題となっている本作。

花澤香菜(『化物語』千石撫子、『PSYCHO-PASS サイコパス』常守朱、など)、竹達彩奈(『けいおん!』中野梓、『だがしかし』枝垂ほたる、など)、伊藤美来(『アイドルマスター ミリオンライブ!』七尾百合子、『BanG Dream!(バンドリ!)』弦巻こころ、など)、佐倉綾音(『ご注文はうさぎですか?』ココア、『僕のヒーローアカデミア』麗日お茶子、など)、水瀬いのり(『心が叫びたがってるんだ。』成瀬順、『Re:ゼロから始める異世界生活』レム、など)と、人気・実力ともに最高峰のキャストが勢揃いした。※()内は主な出演作

「僕もキャスティングに参加したのですが、1人のキャラにつき50人分くらいの、決められたセリフを録音してもらったデータを頂戴して、その中から1キャラ5人ずつ選びました。アニメチームと編集部側で同じように選んで、重なった人を最終的に選んだんです。あまりに豪華メンバーだったので、『本当に実現するのかな?』って思っていたのですが、声のイメージで真剣に選んだ結果だったので、決まった時はもう『早く聴きたい!』ってすごく楽しみでした」

第1話のアフレコにも参加したという春場さん。ベテラン揃いの声優によって目の前でキャラクター達に命が吹き込まれていく様子を目撃し、非常に感動したというのだが、オンエアされたものを見てさらに驚いたという。

「完全に絵が付いていないアフレコの時でさえ、声優さん達の熱演に感動していたんですが、実際テレビで動いて、喋っているのを見たら、可愛さがもう段違いで……! 『こんな可愛かったんだ、自分が産み出したキャラは……!』ってビックリしました。普段描いてる時は客観的に見られないんですけど、こうやって自分の作品から人の作った作品に形を変え、客観的になることでようやく『あっ、すごい可愛いんだな』って……。本当に良かったです」

常に「ですます」調の口調を崩さない真面目な五女・中野五月(いつき)。末っ子らしからぬしっかり者に見えるのだが、真面目すぎて要領が悪かったり、風太郎にからかわれて、すぐふくれっ面になったり、意地を張ったりする不器用なところがある。見た目によらず大食漢。風太郎との出会いが最悪だった為、ぶつかり合うことも多かったが、次第に心を開いていく

2月28日に放送された第8話「始まりの写真」では、水瀬いのり演じる五月(いつき)の「やっぱ無理ぃ」というセリフの可愛さにやられた人が続出し、春場氏の「好きで何回も聞いちゃう」というTwitterの呟きには続々と「すごくわかります」という共感のリプライが集まり、AbemaTIMESなどでも取り上げられた。“好きなキャラに声がつく”という、アニメ化の素晴らしさを実感した瞬間と言えるだろう。

④ ただのハーレムものじゃない、好感度ゼロから始まる「絆」のストーリー

「『勉強を教えたい主人公』vs.『教えられたくないヒロイン』っていう対立の構図から、少しずつ絆が生まれていくストーリーにしたかったんです。連載が始まった当初、『あんなに主人公が頑張ってるのに反発するなんて、五つ子全員可愛くない! 応援出来ない!』なんていう声もあったんですが、『これから絆が生まれていったらもっと可愛くなるから!』って思いながら描いていました(笑)」

男主人公が様々なタイプの美女たちに囲まれ好意を寄せられる、というシチュエーションは、ラブコメの王道とも言える“あるある”展開だが、本作では好意を寄せられるどころか、最悪な第一印象から物語がスタートする。勉強嫌いな五つ子たちは、突然自分たちの家庭教師になった風太郎に反発し、非協力的な態度を取り、家から追い出そうとさえするのだ。

好感度ほぼゼロのところから、赤点を回避させるため(そしてアルバイト代で貧乏な家計を支えるため)に勉強を教えなくてはいけない風太郎だが、五つ子たちに振り回されながらも、なんとかして彼女らの成績を上げようと奮闘するうち、少しずつ信頼を獲得していく。

「元々、“主人公に苦労をさせたい”という狙いがあって、『ヒロインが五つ子』というのも、『見分けがつかないというのは、日常生活の中でも結構ありそうな、身近に思ってもらえそうな苦労なんじゃないかな』と思って生まれた発想だったんですが……。とにかくヒロインたちが激しく反発するので、連載当初はもう大変だったというか(笑) 。特に次女の二乃(にの)は、読者に『五人の中で(好きな子を選ぶなら)二乃は絶対ありえない』とまで言われてしまうキャラだったんですけど、少しずつ人となりや性格を理解してもらえて、今ちゃんと読者の方に受け入れられているのが嬉しいですね」

五つ子いち女子力が高く、おしゃれや美容に関心の高い次女・中野二乃(にの)。料理が得意で、家事をソツなくこなすしっかり者の一面もある。喧嘩することも多いが実は姉妹愛がかなり強く、自分たちの中に入り込んできた風太郎が気に食わず悪辣な態度を取ったり、とんでもない強制排除策を取ったり…。かなりの問題児だったが、風太郎のことを認めていき、少しずつだが態度を軟化させていく

様々な困難を乗り越えながら、徐々に風太郎と打ち解けていく五つ子たち。その中で、仄かな恋心が芽生えていく模様が、繊細に描かれていくのが本作の大きな魅力。さらに、“五つ子”という切っても切れない絆で結ばれた五人の姉妹愛も見所の一つで、風太郎との交流を通し、幼い頃のような“仲良し姉妹”の結束を取り戻していく姿には思わず胸が熱くなる。恋愛だけでなく、家族の『絆』をも描いたストーリーなのだ。

⑤ 冒頭から提示される「花嫁はいったい誰なのか――?」という最大の謎

『五等分の花嫁』では、「ヒロインの顔が全員同じ」という設定を大胆に活かしたある最大の謎が、1話冒頭から既に提示されている。風太郎と結婚式を挙げようとしている、ウェディングドレス姿の女性――その顔を見れば、五つ子の内の誰かであるのは一目瞭然なのだが……でも、いったいどの子!?

この結婚式のシーンはたびたび作中でも登場し、その度に読者の想像を掻き立てる。いったい、主人公の風太郎と結婚するのは誰なのか……。「一花(いちか)お姉さん一択」「いやいや、正統派ヒロインの五月(いつき)でしょ」「フラグが沢山立っているのは三玖(みく)だと思う!」と例えばこんな風に、誰とゴールインするのかを考察するという楽しみもある。

因みに、春場氏に「誰なんですか!?」と直撃してみたところ、「この先も読んでいただければ(笑)」という答えだった……。

明るく活発で元気いっぱい、運動神経バツグンでうさ耳リボンがトレードマークの四女・中野四葉(よつば)。優しいため人の頼みごとを断ることができないところがあり、嘘を吐くのも大の苦手。実は、作者の春場ねぎ氏いわく「一番動かしやすくて好きなキャラ」であるらしく、よくよく考えれば最初から風太郎にも好意的だったし、もしや花嫁候補No.1なのでは……?

アニメも最終回に向けラストスパートを切っているが、果たして「花嫁」の正体は明かされるのだろうか……? ドキドキしながら、五つ子たちと風太郎の恋の行方を見守っていきたい。

 

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①~③話試し読みはコチラ↓

『五等分の花嫁』春場ねぎ ①~③話

  • 取材・文大門磨央

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