前田日明が金銭トラブルに巻き込まれ、激怒している「男の正体」
プロレス界のレジェンドが元新日の役員を「いつかボコボコにする」と怒り心頭
「アイツからの連絡はまったくない。オレから逃げ回っているからね。いつかボコボコにしてやりますよ。2月15日には大阪で亡くなったマサ斎藤さんの追悼イベントを開いたらしいけど、カネだけ集めてまたトンズラする気でしょう」
こう激怒するのはプロレス界のレジェンド・前田日明(あきら)(60)だ。前田が「アイツ」と呼び怒りの矛先を向ける男の正体は、新日本プロレス(新日)の元役員でイベントプロデューサーの上井(うわい)文彦氏(64)。前田は上井氏により、重大な金銭トラブルに巻き込まれているという。
「格闘界には、カネを持ち逃げする上井のようなサギ師が多いんです。選手はカネに無頓着だし、契約書をかわす習慣もほとんどないからね。上井は『新日』にいた時は優秀な営業マンでした。だから彼が’04年に『ビッグマウス』という会社を立ち上げ、『新しい団体で本物のプロレスをやりたい。協力してください』と言われた時には信じたんです。当初はチケットもよく売れ、スポンサーも多くつき2億円ほどの収入がありました」
だがビッグマウスは1年で突然解散。上井氏は失踪し、連絡がつかなくなる。
「上井は2億円を持ち逃げしたんです。オレ自身も被害に遭いました。オレは宣伝の一環として、雑誌のインタビューなど取材をずっと受けていた。その未払いのギャラが約400万円。オレのフィギュアを製作した時のロイヤリティが400万円。ビッグマウスの社員へも給料が一銭も払われておらず、それをオレが補填した額が300万円。トータルで1100万円ほどです。以来、上井とは会っていません。電話にも出ない。居場所をつきとめてカネをとり戻そうとしたこともありますが、いつも逃げられています」
被害者は前田だけではない。プロレスラーの村上和成(45)もその一人だ。
「ボクもビッグマウスの選手でしたが、レスラーたちへの給料が支払われないんです。ある時ラチがあかず上井に返済申請書へサインさせると、1回分の350万円だけ払ってそれっきり。裁判も起こして750万円ほどの賠償判決が出たのに、上井はいまだに払っていません。ボクは上井から『ビッグマウス・ラウド(ビッグマウスの関連会社)の社長になってくれ』と言われ引き受けてもいましたが、彼はスグにトンズラです。税金も払っていなかったため、国税局がボクのところに来て4000万円の請求をしました。方々に借金をして1年間かけて支払った。借金を完済できたのは昨年夏のことです」
2月15日のイベント終了後に、上井氏を直撃した。
――多くの人が激怒していますが。
「なんの弁明もしませんよ。カネを借りていることは事実ですから」
――返そうという意識はあるんですか。
「生活するのに精一杯なんですよ。ボクの生活は悲惨だからね~」
――前田さんや村上さんも「カネを返せ」と怒っています。
「そういう過去のことはあんまり……。彼らに会う気持ちはないです」
前田が呆れる。
「アイツは選手を騙(だま)し借金までさせたのに、なんの反省もなくいまだに興行を続けている。絶対に許せません」
カネを返す気のない上井氏は、このまま前田から逃げ続けるつもりのようだ。