<figure id="attachment_337080" aria-describedby="caption-attachment-337080" style="width: 759px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="5b5763c8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/b5024e7295ea71f304ab545ce5d8c9fe-1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-337080" class="wp-caption-text">10月５日、謝罪会見にのぞんだ山川</figcaption></figure>
<p>知人女性とのトラブルで不起訴処分となったが、無期限の公式戦出場停止処分を受けている西武・山川穂高（31）が10月５日、本拠地のベルーナドームで会見を開いた。</p>
<p>５月に知人女性とのトラブルが発覚して以来、はじめて公の場で口を開いた山川は自分の私生活のいたらなさが原因で球団関係者やファン、家族に多大な迷惑をかけたことを丁重に謝罪した。</p>
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<p>一方で不起訴処分になった後に権利取得が明らかになった国内フリーエージェント（FA）権については「もちろんしっかり考えないといけない」と行使しないとは明言せず。現在、宮崎で開催中の若手主体の秋季教育リーグに参加している山川は10月14日夜、視察に訪れた松井稼頭央監督にも「一番迷惑をかけてしまった」と直接謝罪。その席上で同監督から非公式に残留要請を受けたとみられるが、<span class="strongInContent">「（FA権の行使については）考えないといけないが、試合を頑張ることが最優先」</span>と話すにとどめた。他球団で獲得に乗り出すところがあれば、選択肢としてあり得る、ということなのだろう。</p>
<p>現場の指揮官として「残ってくれたら大きな力になる」と残留要請した松井監督だが、宮崎を訪れる前に球界関係者にはこんな趣旨の発言をもらしていた。</p>
<p><span class="strongInContent">「山川の件については、処分そのものは上の方々が決めていますので、僕の手に負えない話。僕の範疇を超えたところでこれからも決定されると思います」</span></p>
<p>どういうことなのか。パ・リーグの取材を続けるベテラン記者がこう明かす。</p>
<p><span class="strongInContent">「松井監督は14日の夜に山川と直接会って謝罪をされたようですが、松井監督が仮に残留要請をしたとしても、球団が松井監督の気持ちを尊重して進めるかどうかはわからない、ということです。FA権を取得した山川は権利を行使することが可能な状態にありますが、その場合でも彼の進路についての決定に、球団上層部、さらには後藤高志オーナーの意向が深く入ってくるのだと思います」</span></p>
<p>埼玉西武ライオンズという範疇を超えて、西武ホールディングス（HD）の一員として山川の行動を注視し、進路を判断する。それが如実に表れたのが冒頭で紹介した記者会見だった。この会見に参加したスポーツ紙記者がこう明かす。</p>
<p><span class="strongInContent">「ライオンズはあくまでも“山川の要望で開いた”というスタンスを強調している感じがしました。裏を返せば、球団が積極的に開いたものではない、ということを私たちメディアに伝えたかったのだと思います。</span></p>
<p><span class="strongInContent">山川が報道陣に囲まれているときに、一番近くで山川の発言に耳を傾けていた広報担当の方はもともと西武ホールディングスで危機管理等をやっていた方です。それ以外にも、会見の会場には広報部員が複数いて、山川の発言に耳を傾けていました」</span></p>
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<div data-friday-nextpage-lead="女性問題がなければ去年の時点で入団は決まっていた"></div>
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<p>山川は性格も発言もあまり裏表がない。普段はスポーツ紙やテレビ局の番記者、そして普段はあまりなじみのないワールド・ベースボール・クラシック（WBC）の担当記者に対しても自分の気持ちを素直にしゃべるため、メディア受けはいい。ただ今回、知人女性に傷をつけたことが発覚し、５月に文春オンラインの記者に直撃されたときも、普段とほぼ同じスタンスで山川が「絶対に無理やりではない」と発言。それは、被害者感情が強かった女性の気持ちに対する配慮に欠けていた。山川の「いたらなさ」が会見で再び露見してしまったら、西武HDのさらなるイメージダウンは避けられない。球団主導ではない会見にもかかわらず、広報部員が複数いた異様な光景の裏にはそんな思惑があったのだ。</p>
<p>では、山川が今季FA権を獲得したら、移籍濃厚といわれたソフトバンクはどうなのか。別のスポーツ紙デスクが明かす。</p>
<p><span class="strongInContent">「もし山川が女性問題をおこさなかったら、『去年の時点で入団は決まっていた』と言われるぐらい両者の関係はよかったんです。でも今回の一件で状況は一変して、今やソフトバンクも現場トップである、三笠杉彦取締役GMの一存でも決められない、と聞いています。西武同様、オーナー案件だと思います。これは戦力的なことだけではなく、山川を獲得することによって周囲からどう見られるのか、親会社のイメージにも関わってくるし、株価にも影響すると予想されるからです。</span></p>
<p><span class="strongInContent">ただ山川のことに限らず、大事なことの決定は最終的に孫正義オーナーが深く関与してきたといわれています。たとえば、工藤公康・前監督の後任となった藤本博史監督が就任するときも、球団内部では、工藤監督のもとでヘッドコーチをつとめていた小久保裕紀（現二軍監督）の昇格で進めようとしたのですが、最終的に“オーナー決裁”でひっくり返った、といわれています」</span></p>
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<div data-friday-nextpage-lead="孫オーナーが気にしていること"></div>
<figure id="attachment_337089" aria-describedby="caption-attachment-337089" style="width: 1777px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f4cdd546"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/a4aa73209df556b3a1d8930630d8548b.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-337089" class="wp-caption-text">今年６月、東京ドームで行われた「鷹の祭典」楽天戦で始球式にのぞんだ孫正義オーナー。山川獲得についてはどんな「球」を投げるつもりでいるのだろうか</figcaption></figure>
<p>’22年に藤本監督が就任するとき、何があったのか。前出のデスクが続ける。</p>
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<p><span class="strongInContent">「孫オーナーはファンの声をすごく大切にしている方です。小久保ヘッドの昇格で大丈夫か、という声が多かったのをオーナーなりに分析したのでしょう。工藤前監督は小久保ヘッドが就任すると、キャンプのときから野手に関しては練習メニュー作成を一任。開幕後も野手のオーダーや作戦を含めた攻撃面を中心に小久保ヘッドの意向をくんだのですが、チーム防御率はリーグトップだったのに、打線は振るわなかった。主砲のグラシアル、デスパイネが東京五輪予選出場のために途中離脱したことも重なって、投打の歯車は最後までかみ合わなかった。このシーズン、工藤政権初の負け越しで４位と８年ぶりBクラスに沈みました。</span></p>
<p><span class="strongInContent">当時の小久保ヘッドは固定観念の強さが目立ち、たとえば現役時代の小久保ヘッドが当時監督だった王会長から、調子が悪くても４番を任されてチームの中心的存在である責任感を植え付けられた経験を、柳田にもあてはめようとした。ただ当の柳田は４番に対してそこまで乗り気ではなく、全試合４番を任された交流戦でも打率２割台前半と調子があがってこなかった。小久保ヘッドによる、悪く言えば柔軟性に欠けた起用は裏目に出て、ファンが疑問視した手腕をオーナーは簡単には見逃せなかったのだと思います」</span></p>
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<div data-friday-nextpage-lead="暴力行為が発覚した中田翔をとった巨人は……"></div>
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<p>では、’21年８月、日本ハムのチーム内の暴力行為が発覚し、一度は一、二軍全試合の出場停止処分を受けた中田翔をトレードで獲得した“前例”のある巨人はどうだろう。ベテランのプロ野球担当記者が明かす。</p>
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<p><span class="strongInContent">「山川の獲得はないでしょう。中田翔を獲得したときは当時日ハムを率いた栗山英樹監督から相談を受けた原辰徳監督の現場トップ同士の“電話会談”でほぼ決まってしまったんです。このトレードに実は巨人・山口寿一オーナーは反対だったんです。山口オーナーはもともと記者として社会部、司法担当を歴任して、法務部にも籍を置いていたのでコンプライアンスに対して厳しい人です。中田を獲得した当初、球団に対するネガティブな見方が広まってしまった以上、その二の舞になるようなことはしないでしょう。</span></p>
<p><span class="strongInContent">さらに編成上の問題もあります。巨人は来季、まず一塁は岡本、三塁を坂本で固定する布陣になりそうです。今季まで在籍した中田翔がFA権を使って移籍することも考えている状況なのに、山川をとってしまったら、また戦力がダブつくことになりますから」</span></p>
<p>10月15日、山川は宮崎フェニックス・リーグのオリックス戦で松井監督らが見守る中、復帰後初の本塁打を放った。山川のみならず、周囲の人生も大きく変えてしまった以上、もし西武で野球ができる道があるのであれば、山川の方から「来季も西武で野球をやらせてください」と頭を下げる方が丸く収まる気がするのだが……。</p>
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知人女性とのトラブルについて会見を開いて謝罪した西武・山川穂高内野手（31）は15日、フェニックスリーグで久しぶりに本塁打を放った。しかし今後の進路については現場レベルでは簡単には決まらないようで……

女性とのトラブルを謝罪した西武・山川の今後はオーナー案件？移籍が噂されたソフトバンク、巨人の思惑

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