<figure id="attachment_337548" aria-describedby="caption-attachment-337548" style="width: 2464px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c7d74d4e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/6add26c1fdcf71babe107d690984ae89.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-337548" class="wp-caption-text">幼少期から現在にいたる壮絶な半生を語ったカウアン</figcaption></figure>
<p><span class="strongInContent">「あっ。僕だよ、ジャニーだよ」</span></p>
<p>愛知県豊橋市の自宅で寝ていた少年の携帯電話に、いきなり知らない番号から連絡が入る。当時、彼は中学３年生。’12年２月の日曜の朝だった――。</p>
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<p>故・ジャニー喜多川氏による性加害を実名告発し、大手芸能事務所の暗部を明かしたカウアン・オカモト（27）。10月23日に配信された【<a href="https://friday.kodansha.co.jp/article/337519">第１回：肩に彫ったタトゥーの真意</a>】に続き、自身の言葉で振り返る壮絶な半生を紹介したい。冒頭でカウアンの携帯へ直々に電話をかけてきたのは、ジャニー氏本人だった。カウアン少年が「えっ、ジャニーって？」と思わず聞き返すと……。</p>
<p><span class="strongInContent">「僕、ギネスブックに載っているよ。ユー、ギネスブック見たことない？　今日、国際フォーラムで『Sexy Zone』のライブやるから来て」</span></p>
<p><span class="strongInContent">「国際フォーラムって東京ですよね」</span></p>
<p><span class="strongInContent">「今日来たほうがいいと思うけど、どうする？」</span></p>
<p><span class="strongInContent">「行きます！」</span></p>
<h2>「さすが同じオカモト」</h2>
<p>ジャニー氏からの「直電」には伏線がある。中学時代に歌手になることを決めていたカウアンは、母親の協力でいくつかのモデル事務所へ履歴書を送付。登録した東京の事務所を通じて、カウアンがジャスティン・ビーバーの『Baby』を熱唱したDVDが偶然にもジャニー氏の目にとまったのだ。以下はカウアンの回想だ。</p>
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<p><span class="strongInContent">「モデル事務所のマネージャーが、（元『男闘呼組』のメンバー）岡本健一さんの友人と知り合いでDVDを渡してくれたんです。岡本さんがDVDを持ってジャニーズの事務所に行くと、たまたまジャニーさんがいた。</span></p>
<p><span class="strongInContent">DVDを見たジャニーさんが僕に興味を抱き、直接電話をかけてくれたのでしょう。ジャニーさんはコンサート会場などの現場にいることがほとんどで、事務所にはめったに姿を見せません。本当にラッキーでした。岡本さんは『こいつ持ってるなぁ。さすが俺と同じオカモトだけはある』と、後に話していたそうです」</span></p>
<p>偶然に偶然が重なり、ジャニー氏から直接の勧誘を受けたカウアン。新幹線に飛び乗り、東京国際フォーラムに着いたのはセクゾの２回目の公演の前だった。</p>
<p><span class="strongInContent">「警備員に通され中に入ると、キャップをかぶった身長160cmぐらいのジャニーさんがいました。オーラは圧倒的です。第一声は『ユー、遅いよ』。その場でいきなりDVDと同じ『Baby』を歌わされると、こう言われました。『とりあえずMC出る？』。</span></p>
<p><span class="strongInContent">ジャニーさんからの電話で、歌手になるための物語が始まっていると感じた僕は覚悟を決めました。ジャニーズのことをよく知らない僕がセクゾのメンバーを紹介され、5000人の観衆の前に立ち『Baby』をアカペラで熱唱したんです。ファンはきっと『誰なんだろう』と不可解に思ったでしょう」</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="「ヤバいよ、それじゃ」とジャニー氏が激怒のワケ"></div>
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<p>ジャニー氏に見初められたカウアンだが、その後一気にブレイクしたわけではない。ブラジルにルーツを持つフレンドリーさで他のJr.メンバーに接すると、「ナメてんだろ？」「ガイジンと言っときゃいいと思ってるでしょう」と冷たい言葉をかけられたことも。しかも歌は得意でもダンスは未経験。振付師からは「ふざけてんの？」と呆れられ、ジャニー氏からは「ヤバいよ、それじゃ」と叱られた。</p>
<p><span class="strongInContent">「地元・豊橋のダンススクールに通っただけでなく、家の鏡の前で毎日８時間必死に練習しました。ダンススクールでは最初『才能がない』と言われましたが、半年で生徒たちのトップになれた。僕を駆り立てたのは悔しいという思いです。『テキトーにやっているヤツらに負けたくない。本気を出したらアイツらに絶対負けない』と」</span></p>
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<p>歌だけでなくダンスもジャニー氏に認められるようになったカウアンは、腰を据えて活動しようと’14年春に上京。埼玉県川口市の家賃５万円のワンルームに住み始める。ジャニー氏の口添えもあり、仕事も徐々に増えていった。</p>
<h2>自身が表紙の雑誌の横で店内掃除</h2>
<p><span class="strongInContent">「とは言っても生活に余裕はありません。他のJr.メンバーは実家住まいが多かったですが、僕は家賃の他に生活費も稼がなければならない。牛丼チェーン店や引っ越し業者、宅配便などさまざまなバイトをしました。そんなメンバーは珍しいのか、ジャニオタから僕は『バイトジュニア』と呼ばれていたそうです。</span></p>
<p><span class="strongInContent">東京ドームで数万人のファンを前に歌った後、コンビニの深夜バイトをしたこともあります。他のメンバーと一緒に表紙を飾った芸能雑誌が置かれた棚の横で、店内掃除をしていたことも。どこから聞きつけたのか、ファンは僕のバイト先にも現れます。ジャニオタの女の子たちがその店に来て、僕が表紙に載っている雑誌をレジに置き『サインしてもらってもいいですか』と頼まれました」</span></p>
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<p>「バイトジュニア」としての経験は、決して無駄ではなかったようだ。</p>
<p><span class="strongInContent">「仕事がなくなれば自分はいつでも落ちてしまうんだとわかったので、いくら売れても天狗になるようなことはありません。身の程を知らされたというか……。『自分ならできる』と自信を持ちながら、謙虚でいようという意識は常に持っています」</span></p>
<p>苦しい生活を続けながらも、アイドルとしてキャリアを積み始めたカウアン。ジャニー氏から性被害を受け、将来に葛藤し始めた「その後」については10月25日朝７時に配信予定の【第３回：月３万一畳半の逆境生活】に譲りたい。</p>
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<div data-friday-nextpage-lead="Jr.時代の「超絶イケメン」写真"></div>
<figure id="attachment_337550" aria-describedby="caption-attachment-337550" style="width: 946px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="bff88f32"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/a801569eba7427afec6091a3ab688d1d.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-337550" class="wp-caption-text">ジャニー氏に見初められたJr.時代（カウアン提供）</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_337551" aria-describedby="caption-attachment-337551" style="width: 946px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="186a9f05"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/bb490926b9d22560f92186db2e073dbd.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-337551" class="wp-caption-text">少年モデルとしてジャスティン・ビーバー風の衣装でキメる（カウアン提供）</figcaption></figure>
<figure id="attachment_337552" aria-describedby="caption-attachment-337552" style="width: 739px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f47eb9eb"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/77aaa76bc1cc0a141dda84a7cfc35c67.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-337552" class="wp-caption-text">モデル時代から笑顔が爽やか（カウアン提供）</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_338131" aria-describedby="caption-attachment-338131" style="width: 2464px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="0768a50f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/e6ac596a6db901d77317a0e20dfebd16-1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-338131" class="wp-caption-text">右肩には座右の銘「運命よ、そこをどけ。俺が通る」というマイケル・ジョーダンの言葉が刻まれる</figcaption></figure>
<figure id="attachment_338132" aria-describedby="caption-attachment-338132" style="width: 2464px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="cffd750c"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/19f896cecafa685e0c1747fec39db2f6.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-338132" class="wp-caption-text">「抱負を書いてください」とお願いすると色紙には「愛」の文字が</figcaption></figure>
<figure id="attachment_337553" aria-describedby="caption-attachment-337553" style="width: 2464px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="0ef4b949"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/169bf0599d0c68b382a38d4f4ab83af4.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-337553" class="wp-caption-text">現在は仕事も打ち合わせも一人で仕切る</figcaption></figure>
<figure id="attachment_337554" aria-describedby="caption-attachment-337554" style="width: 2464px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="5b0c8ee8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/cce4eb1154519b33dc82572c13cd6770.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-337554" class="wp-caption-text">インタビューは２時間近くにおよんだ</figcaption></figure>


西﨑進也

実名でジャニー喜多川氏の性加害を告発したカウアン・オカモト氏。本人が語る壮絶の半生だ。肩に彫ったタトゥーの意味、故郷「ブラジル団地」の様子、日本への違和感……。カウアンの素顔を４回に分け紹介！

「ジャニーだよ」と直電…性加害告発カウアン「東京ドームで歌った後にコンビニバイト」のJr.時代

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