<h3>プロ5年目でついに大ブレイク! 今季は25本塁打を放って最終戦までタイトル争いを演じた</h3>
<figure id="attachment_339227" aria-describedby="caption-attachment-339227" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="817fc291"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/47f47e02e7c0c41172bfd6613559bb0c.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-339227" class="wp-caption-text">まんなみ・ちゅうせい ’00年４月、東京都生まれ。コンゴ人の父親と日本人の母親を持つ。中学時代は東練馬シニアで野球を続けながら陸上競技部に所属。右投げ右打ち。身長192㎝で体重96㎏</figcaption></figure>
<p><span class="strongInContent">「痺（しび）れましたね。鳥肌が立ちながら、ベースを回っていました」</span></p>
<p>北海道日本ハムファイターズの万波中正（まんなみちゅうせい）（23）が、そう振り返る会心の試合がある。９月16日に行われたソフトバンク戦。万波は先頭打者＆サヨナラ弾の２本塁打を放ったのだ。その勢いで今季最終戦まで本塁打王争いを演じたが、トップと１本差の25本でタイトルを逃す。</p>
<p><span class="strongInContent">「『もうしたくねぇ』って思いますね。浅村（栄斗・楽天）さんら４人が同じ本数で並び、緊張感のある試合が続きましたが、僕だけがタイトルを獲れなかった。周囲の期待に応えられませんでした」</span></p>
<p>とはいえプロ５年目の万波は、打率.265、25本塁打、74打点といずれもキャリアハイの成績で大ブレイクを果たす。覚醒した大砲が経験した、苦闘の野球人生を振り返りたい（以下、特にことわりのないものは万波のコメント）――。</p>
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<p>小学２年生で野球を始めた万波が、進学先に選んだのは甲子園出場の常連・横浜高（神奈川県）だった。１年生の春からベンチ入りし、横浜スタジアムで行われた’16年夏の松陽高との神奈川県大会３回戦ではバックスクリーン直撃の特大弾を放っている。しかし２年生になると、原因不明の極度の不振に陥った。</p>
<p><span class="strongInContent">「何をやってもうまくいきません。３年生の春にはベンチ入りメンバーから外され、レギュラーだけが許される寮生活から自宅通学への切り替えを命じられました。コーチが付きっきりで指導してくれて夏には復調しましたが、当時から挫折と失敗を経験したからこそ、その後の逆境にも耐えられたんだと思います」</span></p>
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<p>万波がドラフト４位で日ハムへ入団したのは’19年だ。１年目から二軍でチームトップの14本塁打を記録するが、プロとのレベルの違いを思い知らされる。</p>
<p><span class="strongInContent">「長打力にはある程度自信がありましたが、打撃はちっとも安定しませんでした。毎試合のように三振し（90試合で122三振）、打率も伸びない（.238）。一軍でも４打席立ちましたが、まったく歯が立ちません。プロでやっていけるのか、不安で仕方ありませんでした」</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="衝撃を受けた「新庄監督の一言」"></div>
<p>プロ２年目は一度も一軍に昇格できず終えた。３年目は一軍で49試合に出場するが打率.198と低迷を続け、焦りを募（つの）らせていた万波。覚醒のキッカケとなったのが、’21年オフに就任した新庄剛志監督の次のアドバイスだった。</p>
<p><span class="strongInContent">「スーッと立って、そのまま打てばいいじゃん」</span></p>
<p>万波が振り返る。</p>
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<p><span class="strongInContent">「当時の僕は重心が下がり気味で、低めのボールに手を出していました。新庄監督が矯正したのは、そうした『モグラ打法』です。監督からはこうも言われました。『重心が低いと、低めのボールがよく見えて振っちゃうでしょう。上体を上げればボールが遠くに見えるから、振らなくなるよ』と。目から鱗（うろこ）の助言でした。メジャーを経験した監督からは（通算本塁打最多の）バリー・ボンズの話などを聞き、テンションを上げています」</span></p>
<p>弱点を克服し万波はブレイク。唯一の息抜きは漫画を読むことだという。</p>
<p><span class="strongInContent">「特に『ＨＵＮＴＥＲ×ＨＵＮＴＥＲ』にはハマりました。気に入っているのが、登場人物の一人が一日１万回感謝の気持ちを込めて行う正拳突きです。本塁打後のパフォーマンスにも取り入れています（上写真）。漫画のような劇的な展開で、ファンを喜ばせたいんです」</span></p>
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<p>今季の活躍に目を細める新庄監督は、自身の背番号「１」の後継者候補として万波に言及。「来季は30本ぐらい打ってほしい」と期待を寄せるが……。</p>
<p><span class="strongInContent">「いえいえ。目標は40本です。今季のように、４人が同じ本数で並ぶような重圧はもう味わいたくありません。ダントツでホームラン王を獲りたいです」</span></p>
<p>来季は日ハムの主軸から、球界を代表するスターに成長しそうだ。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="来季の目標を堂々宣言！　万波中正「最新画像集」"></div>
<figure id="attachment_339228" aria-describedby="caption-attachment-339228" style="width: 1572px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="1a05f30e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/03b760115b959c51e697ba530966c886.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-339228" class="wp-caption-text">色紙には来季の目標。今季23歳以下で本塁打王を獲っていれば、パ・リーグの右打者として野村克也氏以来66年ぶりの快挙だった</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_339229" aria-describedby="caption-attachment-339229" style="width: 1668px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="5907e3ac"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/3905fbdeb36ef676129c0a11e41ff346.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-339229" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　日ハム･万波中正 直撃インタビュー 伸び悩んだ大砲を覚醒させた「新庄監督の言葉」</figcaption></figure>
<figure id="attachment_339230" aria-describedby="caption-attachment-339230" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c1927fc5"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/17592ac7bbbf9fc0ae9b28b3755a753d.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-339230" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　日ハム･万波中正 直撃インタビュー 伸び悩んだ大砲を覚醒させた「新庄監督の言葉」</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_339231" aria-describedby="caption-attachment-339231" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f43afb17"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/a0439057dc9eb19ac554ff5abb3f8307.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-339231" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　日ハム･万波中正 直撃インタビュー 伸び悩んだ大砲を覚醒させた「新庄監督の言葉」</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2023年11月3日号より</p>


小松寛之

プロ5年目でついに大ブレイクした北海道日本ハムファイターズの万波中正（まんなみちゅうせい）。覚醒のきっかけとなった新庄剛志監督からのアドバイスや、高校時代の大スランプなど、苦闘の野球人生を振り返る

日ハム･万波中正直撃インタビュー伸び悩んだ大砲を覚醒させた「新庄監督の言葉」

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