<figure id="attachment_343507" aria-describedby="caption-attachment-343507" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="d74b90d9"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/11/0090245180f36933c97dbe56d82fb4fa.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-343507" class="wp-caption-text">神田さんが描いたイラスト</figcaption></figure>
<p>結婚して５年半。私はマネージャー以外の男性と、個室で二人きりになったことがない。</p>
<p>例えば、女友達＆その子の男友達とゴルフに行くとする。友達の友達だからと安心して、初対面の彼が運転する車に乗せてもらったら、私の性格上、全力で話を盛り上げる。すると、「話が合う。あれ？　好きになったかも……」と勘違いされるのではないかと、心配なのだ。</p>
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<p>妄想が激しい！　と思われるだろうが、私なりの理由がある。今となっては信じられないけれど、私は比較的モテる人生を送ってきたのだ。兄と弟に挟まれて育ったおかげで、男性と楽しく過ごせてしまうのが原因だ。</p>
<p>学生時代、男の子に「深夜の大学の裏門をよじ登って入り、警備員を避けながら校舎内を探検しよう」と誘われ、楽しそうだから話に乗った。すごくスリリングでテンションＭＡＸだったのに、警備員が去った途端、キスを迫ってきた。「こういう所で俺と二人きりになりたかったんでしょ？」と。驚いた。私はこの遊びを楽しめたら、誰だってよかった。一気につまらなくなり悲しくなった。男性とは、楽しんでいると見せかけて、想像を超えた勘違いをする生き物だと知った。</p>
<p>バイト先の男性社員たちが高級腕時計の話で盛り上がっている時、私は女性で唯一、話の輪に入っていた。一人が「時計を買うから一緒に来てほしい」と言うので、楽しそうだからついて行った。帰り道、「こんなつまらないことに付き合ってくれるなんて……好きになった」と言われた。ビックリした。実物が見られるいい機会だから同行しただけなのに。男性とは、女性を美化し、自分の都合のいいように解釈する生き物だと知った。</p>
<p>こうした経験がいくつもあり、私にとっては女心より男心のほうが何倍も予測不能。何をどう受け止められて好意を持たれてしまうのかがわからない。面倒を避けるため、結婚後は決して男性と二人きりにはならないと決めた。</p>
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<p>だがつい数週間前、その決意を崩した。恵比寿にあるマンションの一室で、２週間に一度、男性と二人きりで会っている。こともあろうに、私は終始ベッドに横たわり、男性に脚を上げたり下ろしたりされている。そう、整体に通い始めたのだ。</p>
<p>昼の帯番組『ぽかぽか』が始まり10ヵ月。腰からお尻に贅肉がぼってりついてしまった。地方ロケに行けず、歩く機会が減ったことが大きい。今は、車でテレビ局と自宅を移動するだけの日々。これじゃあ太るのも当たり前だ。女性誌の撮影現場でそんな話をしたら、ある整体師さんを紹介してくれた。体型の悩みを見事に解決してくれるそうなのだ。</p>
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<h2>引き戸の向こうから聞こえる声</h2>
<p>ただ昔、″整体師さんにいやらしい行為をされてしまう″というエッチなビデオを見たことがある。それが頭から離れず、「その心配はないですか？」とお聞きしたら、「ない！」とのこと。</p>
<p>勇気を出して行ってみた。フツーのマンションで間取りは１ＤＫ。引き戸で仕切られた奥の部屋から男性の「いきますよー」という声と、女性の「んっ……ハッ……」という声が聞こえてきた。（やっぱりそうなの!?）。過去に見た強烈な映像がよぎり、逃げ出したくなった。だがそれでは腰の贅肉が一生ついてくる。（負けるな愛花！）と言い聞かせ待つと、引き戸が開き、お婆さんが出てきた。（さっきの声って!?）。そして「次の方どうぞ」と、奥へ入った。</p>
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<p>８畳の無愛想な部屋に、ベッドが１台と、若い男性が一人立っていた。逃げたいセンサーがビンビンに反応！（若いなんて聞いてない！）。世の整体師は全員オジサンだと思い込んでいたのに、力では勝てない異性と密室で二人きり。これまでの幸せな人生が走馬灯のように巡り、（終わった……）と覚悟した。そこから「警戒しています」という意思を示すため、目も合わせず、「ここは痛いですか？」の問いには、低く太い声で「はい」と答えた。次のお客さんが来るまで、嫌われるように必死に生き抜いた。</p>
<p>そして施術が終了。寝転がって言われるがままに身体を動かしただけで翌日、お腹の奥が筋肉痛になった。しかも少しへっこんだのだ。（たった１回で!?　あの整体師、やるなぁ！）。怯えていた自分はどこへやら。即効性に魅了され、（それならば！）と久しぶりにポテトチップスを開封。次回の予約を取るべく、ｉＰｈｏｎｅに顔認証させたのであった。</p>
<figure id="attachment_343506" aria-describedby="caption-attachment-343506" style="width: 3004px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="wp-image-343506 size-full" src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/11/695002d97b11ca3cd791054813aeec37-1.jpg" alt="" width="3004" height="3734" data-expapp-media-credit="PHOTO：下村一喜"><figcaption id="caption-attachment-343506" class="wp-caption-text">©下村一喜</figcaption></figure>
<figure></figure>
<p>かんだ・あいか／1980年、神奈川県出身。学習院大学理学部数学科を卒業後、2003年、NHKにアナウンサーとして入局。2012年にNHKを退職し、フリーアナウンサーに。以降、バラエティ番組を中心に活躍し、現在、昼の帯番組『ぽかぽか』（フジテレビ系）にメインMCとしてレギュラー出演中</p>
<p>『FRIDAY』2023年12月1日号より</p>
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神田愛花

結婚したからマネージャー以外の男性と、個室で二人きりになったことがないという神田愛花。いくつかの経験から、男心がわからず面倒を避けるため、二人きりにならないと決めたのだが…２週間に一度、男性と……

フリーアナウンサー・神田愛花「結婚後初の、男性と二人きり。」

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