片山、桜田、田畑…二階俊博は子分のスキャンダルを火消しできる?
菅義偉、小泉進次郎、王貞治ほか「妻を偲ぶ会」に大物大集合
菅義偉官房長官、小泉進次郎衆議院議員、王貞治氏に『すしざんまい』の木村清社長まで――。
昨年12月に亡くなった自民党・二階俊博幹事長(80)の妻・怜子さんを偲ぶ会が、2月23日、和歌山県御坊(ごぼう)市で営まれた。主催者によると、参列者は5000人。政界のみならず財界や芸能界からも著名人が駆けつけ、二階幹事長の人脈の広さを知らしめることとなった。
だが最近、永田町ではそんな剛腕・二階のやり方を疑問視する声があがっているという。疑惑噴出中の片山さつき地方創生担当相、失言連発の桜田義孝五輪担当相、そして、準強制性交容疑で刑事告訴された田畑毅衆議院議員と、二階派の議員が問題を連発していることで、二階幹事長の責任論へと発展しているのだ。
「これまで幹事長を立ててきた安倍(晋三)首相も、二階さんと距離ができてきたように見受けられます。安倍首相は昨年10月、盟友である甘利明議員を選対委員長に据えた。甘利さんは二階さんと当選同期で、モノが言える数少ない存在。二階さんに任せずに、甘利さんを通じて自分が主導権を握りたい、と考えているのは明らかです」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)
自民党内には珍獣揃いの二階派を指して”動物園”と揶揄する者すらいるというが、当の二階幹事長は、子分のスキャンダルを火消しできるのか。
「田畑について二階さんは、『責任者として本当に申し訳なく思っている』と陳謝。ただ、片山さんについては『もうこれ以上疑惑は出ない』という報告だけで静観しており、桜田さんについても『発言の一部が切り取られているだけ』と意に介していない。今夏の参院選後に行われるとされる内閣改造で、二階派の大臣ポストを3つから2つに減らすことで幕引きにしようとしている様子ですが、はたして安倍さんがそれで納得するかどうか……」(自民党ベテラン議員秘書)
「数は力なり」の論理で、派閥を拡大してきた二階幹事長だが、「そのやり方が古い」との指摘も党内にはある。政治ジャーナリストの角谷浩一氏が語る。
「SPに支えてもらいながら階段を登るなど、最近の二階さんは衰えが目立つようになった。2月10日の党大会に小池百合子都知事を呼ぼうとして官邸を怒らせた、という話もあります。『今の自民党に合っていない』との声が高まれば、幹事長交代もあり得るでしょう」
剛腕も傘寿。ついに時代の流れについていけなくなったか。
- 撮影:鬼怒川毅(1枚目) 加藤慶