日本でも「12月に多発する」…!米国発「タイヤ脱輪」事故の″衝撃の瞬間″を公開 | FRIDAYデジタル

日本でも「12月に多発する」…!米国発「タイヤ脱輪」事故の″衝撃の瞬間″を公開

7割近くが冬季に集中、札幌では直撃した4歳女児が意識不明の重体に……

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン

白い小型トラックが左に車線を変えると、突如として左前輪が外れて隣車線に転がり出た。タイヤは走行中の乗用車の正面に激突。その勢いで吹き飛んだ乗用車は空中で回転し、逆さまの状態で激しく路面に打ち付けられた。ほんの数秒の出来事である。

白い小型トラックが車線を変えると左前輪が突然外れる
白い小型トラックが車線を変えると左前輪が突然外れる
②外れたタイヤは乗用車の正面に激突。
②外れたタイヤは乗用車の正面に激突。
③乗用車は吹っ飛び、タイヤは勢いを弱めず転がり続ける……
③乗用車は吹っ飛び、タイヤは勢いを弱めず転がり続ける……
④乗用車は地上から2m近くまではねあげられる。
④乗用車は地上から2m近くまではねあげられる。
⑤逆さまになって大破した乗用車と転がり続けるタイヤ。衝撃的現場だ
⑤逆さまになって大破した乗用車と転がり続けるタイヤ。衝撃的現場だ

「今年3月に米国カリフォルニア州の高速道路上で起きた衝撃的な事故の瞬間です。事故に遭(あ)った人たちは、奇跡的に全員が軽傷ですみました」(在米ライター)

タイヤの脱輪事故は日本でも多発している。11月14日、札幌市の市道を走行していた軽乗用車の左前輪が外れ、歩道を歩いていた4歳の女児を直撃。顔面などを強く打ち、意識不明の重体となった。

事故を起こした車には、左右のタイヤの幅を広げ車体を安定させるための『ワイドトレッドスペーサー』という部品が装着されていた。この部品のため、タイヤが車体の外側にせり出していたのだ。交通事故鑑定人の中島博史氏が語る。

「『ワイドトレッドスペーサー』をつけると、タイヤを締めつけるボルトとナットに負荷がかかりやすくなります。運転前から目視ではわからない程度にホイールナットが緩み、走行中の振動が加わることでタイヤが脱落したのでしょう」

不安視されるのは、大型車のタイヤ脱輪事故が急増していることだ。国土交通省によると、’22年度はここ10年で最悪となる140件の脱輪事故が発生。7割近くが冬場に集中し、12月が最も多い。

大型車の車輪は重さ100㎏に達し、大事故に直結する。’08年には、静岡県の東名高速道路でトラックから外れたタイヤが対向車線の観光バスのフロントガラスを突き破って運転手が死亡。乗客7人がケガをする大事故が起きているのだ。

大型車の場合、外れるタイヤは左折時に大きな負担のかかる左後輪が9割を占める。後部には複数のタイヤがついているため、ホイールナットが緩んでも気づきにくいという。

一般の人が運転する乗用車も注意が必要だ。前出の中島氏が指摘する。

「これから冬タイヤの装着が増える時期です。整備工場が混まないうちに、交換しましょう。自分で作業する場合には、適正な力で締めつけができる『トルクレンチ』を使うことが必要です」

正しくタイヤを装着して管理すれば、大半の悲惨な事故は防げるのだ。

FRIDAY202312815日号より

  • PHOTO提供画像

Photo Gallery5

FRIDAYの最新情報をGET!

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事