『24時間テレビ』寄付金着服の裏で“ジャニーズだらけ”“お涙頂戴”で築いた過剰な「募金スキーム」
言語道断の最悪なニュースに日本列島が怒りに震えている――。
日本テレビ系列の日本海テレビ(鳥取県)の元経営戦略局長で経理等を担当していた田村昌宏氏が、10年間にわたり『24時間テレビ』(日本テレビ系)の寄付金を着服していたことが発覚した。
日本海テレビは田村氏を懲戒解雇とし、さらに警察へ被害届も提出したという。田村氏は24時間テレビに寄せられた寄付金260万円超のみならず、局の売上金約850万円を着服。飲食代やパチスロなどの遊興費に使ったと話しているようだ。
24時間テレビといえば、旧ジャニーズタレントをメインパーソナリティーなどに起用し、障がい者などに密着する企画で有名だ。日本中の各場所で募金を集めており、その性質上現金での募金が多いため、悪意ある担当者に盗まれたとすれば、我々はその被害を知る由もない。
「お金に色はついていないので、人目につかないところで現金を抜かれると、証明や立件は非常に難しいでしょう。今回も日本海テレビが税務調査を受けるということで、この経理担当者が発覚を恐れて上司に自白し明るみに出た。
その中で24時間テレビの寄付金も着服したことがたまたま判明しただけで、本来なら永遠にバレなかったかもしれない。氷山の一角と思わざるをえないのでは」(スポーツ紙記者)
24時間テレビはただでさえ、“偽善”と叩かれやすく今回の件でさらに大炎上している。番組の終了を求める声なども多く見受けられる。
13年連続で総合司会をしている元日テレのアナウンサー羽鳥慎一は29日放送のテレビ『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で
「非常に悪質な事案と、私は怒りを感じています」
「すべての系列局でちゃんとチェックして、1人の人間がやった異常な特殊な事態だったとお伝えしないと、もう(寄付)しないよとなってもおかしくないと思います」
と怒りをにじませた。
一方、お金を集めやすくするスキームは40年以上の歴史で確立されているという。
「チャリティマラソンが最たるものですが、その他にも障がい者に何かをチャレンジさせ“お涙頂戴”を積み上げることでたくさん寄付金が集まる。それをスタッフはわかっているため、いかに泣かせるか、感動させるかを重要視している。
さらにジャニーズタレントは無償で出演してくれるうえ、訴求効果は抜群。地方の募金会場にもジャニーズタレントやアイドル、芸人などが立つため、芸能人見たさの一般人は喜んでお金を持っていく。しかしこれまで多い年では全国で15億円以上寄付金が集まっていたが、今年は約8億円と半減していることを見れば、その偽善ぶりが世間に見透かされてきたのでは。着服だけでなくジャニーズタレント問題もあって来年はかなり正念場となるでしょう」(テレビ局関係者)
国民を恣意的に感動させてお金を集め、そのすべてが障がい者支援などに回らず、テレビ局員という“高給取り”の私利私欲に使われていた……。こんなことが許されていいはずがないだろう。