<h3><span class="strongInContent">河崎実監督の映画主役権４年ぶりの復活！　前作『メグ・ライオン』は全国ロードショー公開</span></h3>
<p><span class="strongInContent">’</span>19年に日本橋三越本店の福袋の商品として話題となった、購入者を主演に映画を撮ってもらえる福袋が「2024三越カルチャーサロン三越の初夢福袋」で復活。</p>
<p>この福袋「奇才・河崎 実監督があなたをSFコメディ映画の主役に！」は、『日本以外全部沈没』『いかレスラー』『電エースシリーズ』といった“おバカ映画”の巨匠として知られる河崎実監督の映画制作に主役として出演できるというもの。</p>
<p>その金額は495万円。’19年の第一弾（486万円）は50代の一般女性が購入し、彼女を主演として制作された『メグ・ライオン』が全国ロードショー公開されている。</p>
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<figure id="attachment_351284" aria-describedby="caption-attachment-351284" style="width: 1068px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="2c599f81"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/12/127135a897cb3a199e3fd24f0161bb0d.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-351284" class="wp-caption-text">福袋「奇才・河崎 実監督があなたをSFコメディ映画の主役に！」は495万円で、申し込みは’24年１月３日までで、申し込み多数の場合は抽選だ</figcaption></figure>
<p>老舗百貨店・日本橋三越本店のブランドイメージと河崎実監督の作風はかけ離れているように思えるが、なぜこの企画が実現し、さらに４年越しで第二弾を販売する運びとなったのか。日本橋三越本店でバイヤーを務め、この企画を立案した今宮充（あつし）さんにそのいきさつを訊いた。</p>
<p><span class="strongInContent">「以前にもご購入者様を主役にした映画制作という福袋を販売したことがありました。ただ、その際はお客様の自伝的なドキュメンタリー映画を撮るという内容だったんですね。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">’19年の第一弾のときは、お客様とイチから面白い映画を作り上げていきたいと考えました。そこで、普段からお付き合いのある松竹グループに相談したところ、ピッタリの監督がいると紹介されたのが、河崎監督だったんです。河崎監督は二つ返事でOKしてくださいました」（今宮さん・以下同）</span></p>
<p>松竹から紹介されたという河崎監督であるが、その作風はやはり日本橋三越本店のイメージとはかけ離れているのではないか。一般的な感覚だと、この企画を通すには社内での調整はかなり難航したと想像できるが、実際はそうでもなかったと今宮さんは言う。</p>
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<p><span class="strongInContent">「社内でも『三越らしくない』という声が少しはありましが、それよりも『面白いじゃないか』という声の方が強く、すんなりと企画は通りました。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">そもそも三越は戦前からいち早く手品グッズを販売したり、当時は『御子様洋食』と呼ばれていたお子様ランチを考案したり、屋上に雪を運んでスキー場にしたり、1957年には屋上に「こどもの夢の国 楽しいディズニーランド」（主催：朝日新聞厚生文化事業団）を期間限定で開催したりと“新しいもの”“面白いもの”</span> <span class="strongInContent">をいち早くお客さまにご紹介していきたいという社風だと思います」</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<figure id="attachment_351285" aria-describedby="caption-attachment-351285" style="width: 5787px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="a6aab037"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/12/9c05c1e8c2dcb7b473a41e30585e2bbf.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-351285" class="wp-caption-text">「“新しいもの”“面白いもの” をいち早くお客さまにご紹介していきたいという」社風の中、1930年に誕生したお子様ランチ「御子様洋食」</figcaption></figure>
<figure id="attachment_351286" aria-describedby="caption-attachment-351286" style="width: 1881px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="3db43685"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/12/de0e4f446a338d9d62422e11508ddb9b.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-351286" class="wp-caption-text">1957年に日本橋三越本店の屋上で１ヵ月間開催された「こどもの夢の国 楽しいディズニーランド」（主催：朝日新聞厚生文化事業団）</figcaption></figure>
<div data-friday-nextpage-lead="第一弾の『メグ・ライオン』は…"></div>
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<h3><span class="strongInContent">「今のお客様はコメディーや笑いを求めている」</span></h3>
<p>そうして販売を開始したところ、河崎監督のファンの女性が購入した。これは三越側の「河崎監督のファンにも向けた福袋」という想定通りで、当初から新しい客層を開拓したいという狙いもあったとか。</p>
<p>ただ、さすがに河崎監督のファン。購入者本人ではなく、推しのアイドルを主演にしようと考えての購入だったという。</p>
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<p><span class="strongInContent">「そのお客様は応援していたアイドルを主演させようと考えていました。そのアイドルは引退したばかりだったので『もし、やり残したことがあればぜひこの映画で』との思いだったそうです。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">ただ、アイドルの方は引退した身として、出演を辞退されました。そこで購入したお客様が主演することになり、監督がお客様のプロフィールなどを聞き取りつつ、話し合いを重ねて作り上げたのが『メグ・ライオン』です」</span></p>
<p>第一弾の『メグ・ライオン』は50代のさえない独身OLが主人公。そのOLが実はキングライオン星の王女であり、彼女のある秘密を手に入れようと襲ってくるウルトラタイガー星人と戦うという、河崎監督カラー溢れるストーリーになっている。</p>
<p>さらに、共演には元マジカル・パンチラインの浅野杏奈、渡辺裕太、ジョナサン・シガー＆岩井志麻子の『５時に夢中！』コンビ、『ウルトラマンレオ』の真夏竜といった面子が並ぶなど、見どころが多い作品となり、北海道から沖縄まで11の映画館ほかスペインの映画祭でも公開され、DVD化もされている。</p>
<p><span class="strongInContent">「多少の調整が必要になりましたが、あとはお客様と河崎監督の話し合いでストーリーが決まり、キャスティングも河崎監督が行い、撮影もスムーズに進みました」</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p>無事、その役目を果たした福袋だったが、コロナ禍もあって今回の第二弾は４年越しとなってしまった。第二弾を実現するまでの間、今宮さんは日本橋三越本店を訪れる客からある変化を感じ取っていたという。</p>
<p><span class="strongInContent">「私は福袋のほか、三越劇場のステージも担当していますが、今感じているのはお客様がコメディーや笑いを求めているということです。舞台もコメディーの人気がすごいんです。</span></p>
<p><span class="strongInContent">そこで皆さんが笑って楽しめる企画を実現したいとの思いから、第二弾も企画しました。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">この企画で私たちはお客様に、映画出演という“貴重な体験”と劇場公開やDVDといった“成果物”をお届けしたいといと考えています」</span></p>
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<h3><span class="strongInContent">却下された河崎監督の「三越のライオンを怪獣にする」案</span></h3>
<p>一方、当の河崎監督は、2018年にオファーがあったときのことをこう振り返る。</p>
<p><span class="strongInContent">「最初はもちろんドッキリだと思いましたよ！　天下の松竹と三越ですからね。それが本気だとわかると、そりゃあこちらは嬉しいですよ。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">最初は三越ということで、（日本橋三越本店・本館の）入り口のライオン像が動き出して怪獣になるというストーリーを提案したんですが</span><span class="strongInContent">、今宮さんに遠回しにやんわりと却下されました（笑）。そこで、ライオンつながりということで『メグ・ライオン』になったんですよ」（河崎監督・以下同）</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<figure id="attachment_351287" aria-describedby="caption-attachment-351287" style="width: 4863px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="4b18b517"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/12/d75b03a094de5001c4b06f7240c38bb2.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-351287" class="wp-caption-text">「最初は三越ということで、（日本橋三越本店・本館の）入り口のライオン像が動き出して怪獣になるというストーリーを提案したんですが…」と言う河崎監督</figcaption></figure>
<div data-friday-nextpage-lead="河崎監督の「ある思い」…"></div>
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<p>主役は素人の一般人なうえ、キャスティングも河崎監督が行っているということで、予算との兼ね合いもあり、製作にあたって難しいところもあったのではないだろうか。</p>
<p><span class="strongInContent">「イメージが出来上がればあとは撮るだけですから、うまくいきましたよ。予算や時間が限られても撮るのはプロとして当然。なので購入を希望されている方は、心配無用です。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">まして、三越や松竹がバックアップしてくれるので、大船に乗ったつもりで任せてください！　映画は遊びですから、ぜひ一緒に遊びましょう！　内容も話し合いで希望もどんどん出してください。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">ただ前回の場合、撮影自体はまったく問題はありませんでしたが、購入した方の某アイドルグループのメンバーの一人を主演にとの希望は、さすがに予算的にできないとお断りしました（笑）。なので、大人気アイドルタレントさんとの共演は難しいと思ってください！」</span></p>
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<h3><span class="strongInContent">河崎監督の「ある思い」…</span></h3>
<p>そう語る河崎監督だが、彼にはこの福袋の映画も含め、これから撮影する映画にかける思いがあるという。</p>
<p>それは、『日本以外全部沈没』『いかレスラー』をはじめ、多くの作品を共にした映画プロデューサー・叶井俊太郎氏への思いだ。叶井氏は現在、膵臓がんに侵され余命宣告を受けているにもかかわらず、映画プロデューサーとして精力的に活動している。</p>
<p><span class="strongInContent">「『メグ・ライオン』のときも彼が作品を配給・宣伝して、映画館に売り込んでくれて北海道から沖縄まで全国で公開することができたんです。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">そんな彼もこの映画が完成するまで生きているか分からないし、さらに、この福袋の映画ではないのですが、ほかのまだ撮ってもいない僕の映画の公開先までもうすでに決めてくれているんです。そんな彼のためにも映画を撮り続けていきたい」</span></p>
<p>新しいもの、面白いものを世に伝え、体験と成果物を届けたい三越と、盟友のために映画を撮りたい河崎実監督。この二つがタッグを組んだ映画がどんな内容になるかはまさに予測不能で、三越、河崎監督、購入者の三者の化学反応で映画史に名を残す可能性も、もしかしたら……。</p>
<p>そんな注目の福袋「奇才・河崎 実監督があなたをSFコメディ映画の主役に！」は495万円で、申し込みは’24年１月３日までで、申し込み多数の場合は抽選。三越と映画史に自分の名を刻めるチャンス！　かも？</p>
<p><span class="strongInContent">■「三越の初夢 福袋」</span>　「奇才・河崎 実監督があなたをSFコメディ映画の主役に！」ほか、「あなたも三越劇場でマジックショーに出演！」（110万円）、「杉本昌隆八段と夢の対局～会食付～」の「対局プラン」（88万8888円）or「対局映像完全収録プラン」（138万8888円）、「空手・清水希容選手との交流会」（16万5000円）をはじめ、体験型プランが多数。すべて人数制限あり、申し込み多数の場合は抽選。</p>
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<figure id="attachment_351288" aria-describedby="caption-attachment-351288" style="width: 1024px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="3f905a86"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/12/0eef5c78b461bcb7b2d065329f91e9e3.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-351288" class="wp-caption-text">「あなたも三越劇場でマジックショーに出演！」は、110万円！　こちらは定員３名</figcaption></figure>
<figure id="attachment_351289" aria-describedby="caption-attachment-351289" style="width: 1216px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="3e73269d"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/12/45ed5aa2cb87e9e42d96b8353ea6c1b6.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-351289" class="wp-caption-text">藤井聡太八冠の師匠・杉本昌隆八段が、あなただけの一日師匠に！　「対局プラン」は88万8888円。テレビ収録さながらの対局映像をDVDに収め、杉本八段自らの指導解説映像をセットにして後日進呈される「対局映像完全収録プラン」（138万8888円）もある</figcaption></figure>
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<p><a href="https://www.mistore.jp/shopping/event/nihombashi_e/newyear_50" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><span class="strongInContent">■「三越の初夢 福袋」</span>の詳しい内容はコチラ</a></p>
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<p><span class="strongInContent">河崎実</span>　1958年東京都生まれ。『地球防衛少女イコちゃん』（’87年）でプロデビュー。’04年に公開された映画『いかレスラー』はロングランヒットを記録し、カナダファンタジア映画祭のアジア映画部門観客賞を受賞。ほか、代表作に『コアラ課長』(’06年)、『かにゴールキーパー』(’06年)、『ヅラ刑事』（’06年）などがあり、筒井康隆原作の『日本以外全部沈没』（’06年）がヒットし、第16回東京スポーツ映画大賞特別作品賞を受賞。現在新作映画『電エースカオス』公開中。</p>
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<p><a href="https://denace-chaos.com/" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><span class="strongInContent">■河崎監督の新作映画『電エースカオス』</span>の詳しい情報はコチラ</a></p>
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高橋ダイスケ

日本橋三越本店提供

購入者を主演に映画を撮ってもらえる日本橋三越本店の福袋。その値段495万円！　映画の監督は、“おバカ映画”の巨匠として知られる河崎実氏。老舗百貨店のイメージと監督の作風はかけ離れているように思えるが…

495万円で「あなたをSFコメディ映画の主役に！」…斬新すぎる日本橋三越本店の「福袋」の中身とは

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