<h3><span class="strongInContent">若返りには「夜の納豆習慣」が効く</span></h3>
<p>納豆は日本の“スーパーフード”ともいわれるほど栄養価が高く、私たちにとって身近な健康食の一つだ。納豆を食べるなら、中年世代の健康に役立つ“もっといい食べ方”があるという。</p>
<p><span class="strongInContent">「納豆は朝食の定番というイメージがありますが、実は朝よりも夜に食べるのがおすすめです」</span></p>
<p>と、食べる時間帯について教えてくれたのは、管理栄養士の篠原絵里佳さん。</p>
<p>朝より夜がいい理由は、40代以降に増える動脈硬化の予防効果にある。動脈硬化とは血管が老化して硬くなり、もろくなった状態のこと。</p>
<p>若い頃の血管は弾力があってしなやかだが、加齢や食生活の影響で気づかないうちに血管の弾力性が失われていく。すると、血液がドロドロになり、血液中に血栓と呼ばれる“血の塊”ができやすくなる。それが脳につまれば脳梗塞、心臓につまれば心筋梗塞となり、死に至ることもある。</p>
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<figure id="attachment_360208" aria-describedby="caption-attachment-360208" style="width: 3120px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="8d8a2303"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/02/a14fc9533e780c2dfc0304767fc1f36e.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-360208" class="wp-caption-text">脂質の多い食事、アルコールの飲みすぎ、甘い物の食べすぎ、喫煙、運動不足などが「血液ドロドロ」になる原因だ。動脈硬化を予防するためにも納豆を習慣にしたい（PHOTO：アフロ）</figcaption></figure>
<p><span class="strongInContent">「偏った食生活が続けば、40～50代でも動脈硬化による脳梗塞や心筋梗塞のリスクは高くなり、決して他人事ではない病気です。健康診断で『コレステロール値が高い』と言われた人は要注意。血液がドロドロになりやすく、動脈硬化予備軍といえるでしょう」</span></p>
<p>動脈硬化予防のカギを握るのが、納豆特有の成分である「ナットウキナーゼ」だ。</p>
<p><span class="strongInContent">「納豆は蒸した大豆に納豆菌を加えて発酵させたものです。ナットウキナーゼは、納豆菌が発酵する過程で生まれる成分。“ナットウ”という名前の通り、納豆にしか含まれていない特別な酵素で、ネバネバ成分の一つです。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">ナットウキナーゼの最も優れた働きに、血栓を溶かして血液をサラサラにしてくれる効果があります」</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p>血栓は、日中よりも夜寝ている間にできやすい。そのため夕飯に納豆を食べることで、ナットウキナーゼが血液中で活躍するという。</p>
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<p><span class="strongInContent">「就寝中は水分が不足し、明け方には血液がドロドロに。そのタイミングで血液中にナットウキナーゼがあれば、血栓を溶解してサラサラに保ってくれます。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">体内に吸収されるまで数時間かかるので、食べるタイミングは夕飯時が最適です。寝る直前に食べるのはあまりおすすめしません。消化吸収により睡眠中も胃腸が働き続けるため、眠りの質が悪化する可能性があります。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">ナットウキナーゼは、血液がサラサラになることで高血圧を予防し、コレステロール値を下げる作用もあります」</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="加熱はNG？"></div>
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<h3><span class="strongInContent">納豆チャーハン、納豆オムレツ…ナットウキナーゼは加熱すると壊れる</span></h3>
<p>納豆は朝より夜に食べる。そのほかにも、おいしく健康になる食べ方のコツがある。それが加熱を避けることだ。</p>
<p><span class="strongInContent">「酵素は熱に弱く、ナットウキナーゼも加熱で失活し、酵素の良い働きが得られなくなります。そのため、血液サラサラ効果を求めるなら、納豆チャーハンや納豆オムレツなどの加熱する料理は避けましょう」</span></p>
<p>多くの人が食べている納豆ごはんは、ナットウキナーゼを失活させることなく摂取するには大正解の食べ方だという。<span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">「ごはんは炊き立てでも60℃くらいなので、ナットウキナーゼの働きにさほど影響はありません。ごはんにかける、そのまま食べる、加熱しない料理に使うなどして、ナットウキナーゼの力を余すことなくいただきましょう」</span><span class="strongInContent"> </span></p>
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<figure id="attachment_360209" aria-describedby="caption-attachment-360209" style="width: 1944px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="180dd964"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/02/ad8439bd3a2fc7735c0fb908f2f3a6ac.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-360209" class="wp-caption-text">血液サラサラを目指すなら「ランチは魚定食＋納豆の組み合わせを」と篠原さん。特に、サバやアジなどの青魚に含まれるDHA・EPAは、納豆と同じく動脈硬化の予防効果がある（PHOTO：アフロ）</figcaption></figure>
<p>また、血管の老化を予防するには抗酸化作用のあるビタミンＣを摂ることも有効。そこで篠原さんがすすめるのが、納豆に“ちょい足し”する食べ方だ。</p>
<p><span class="strongInContent">「トマトはビタミンＣに加え、同じく抗酸化力の高いリコピンが豊富。アボカドもビタミンＣやＥが多い食材です。角切りにしたトマトやアボカドを納豆に加えて食べることで、さらに血管のアンチエイジング効果が高まります。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">また、納豆を食べるときによく混ぜて食べると、ポリグルタミン酸という成分がバラバラに分解されて、うま味がアップします」</span><span class="strongInContent"> </span></p>
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<h3><span class="strongInContent">コレステロール値の低下、骨の健康、腸活…優秀すぎる納豆のパワー</span></h3>
<p>納豆は、ナットウキナーゼ以外にも数多くの栄養素が含まれている。約30種類あるといわれる栄養素のうち、納豆に含まれていないのは、ビタミンＡ、ビタミンＤ、ビタミンＢ12のみ。それ以外は微量ながらもほとんどの栄養素を網羅しているという。</p>
<p><span class="strongInContent">「納豆は良質なたんぱく質が豊富。たんぱく質はアミノ酸でつくられますが、納豆の場合、必須アミノ酸といって私たちが体内でつくることのできないアミノ酸がバランスよく含まれています。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">コレステロール値を下げるリノール酸など、体にいい脂質が含まれているのも特徴です。カルシウム、マグネシウム、リン、銅、ビタミンＫなどの骨をつくるために必要な栄養素もそろっています。脂質やたんぱく質を代謝するビタミンＢ２、貧血を予防する鉄や葉酸、腸内環境を整える食物繊維やオリゴ糖など、体にいい栄養素を挙げれば切りがないほどです」</span></p>
<p>さらに、日本の伝統的な発酵食という点もポイントだ。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="どのくらい食べればいい…？"></div>
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<p><span class="strongInContent">「植物性の発酵食品で、菌が生きたまま腸まで届くので、腸活にも力を発揮します。味噌やしょうゆ、ぬか漬けなど、日本の発酵食品はほかにもありますが、納豆が一番手軽に食べられる発酵食品といえるでしょう」</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<figure id="attachment_360210" aria-describedby="caption-attachment-360210" style="width: 2496px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="cbb92345"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/02/97bb1253ad039d040e42ccc5be0278ed.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-360210" class="wp-caption-text">味噌やしょうゆなども日本の伝統的な発酵食だが、調味料のため一度にたくさん取るのはむずかしい。一方、納豆は１パックで多くの種類の栄養素を摂取できる（PHOTO：アフロ）</figcaption></figure>
<p>１日に食べる量は、１～1.5パックが目安。それ以上食べても問題はないが、納豆だけに食事が偏るのも避けたいところだ。</p>
<p><span class="strongInContent">「血栓を溶かして血液をサラサラにするという効果を考えると、１日に2000ＦＵのナットウキナーゼが必要といわれています。納豆１パック（約50ｇ）で、平均1500ＦＵのナットウキナーゼが含まれているといわれるため、１～1.5パックを目安に毎日食べましょう。</span><span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">ただし、コレステロール値が高い人、すでに動脈硬化を指摘されている人は、納豆を何パック食べても食生活を改善しないと、血液はドロドロのままです。動物性脂肪の多い食事や偏った食事を控えることも大切です」</span></p>
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<p>血液がサラサラと流れる若々しい血管は、病気を寄せ付けない健康な体をつくるために重要なこと。血管年齢を保つために、今日から１日１パックの“夜の”納豆習慣を取り入れてみてはどうだろう。<span class="strongInContent"> </span></p>
<p><span class="strongInContent">篠原絵里佳（しのはら・えりか）　</span>管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。Health＆Beautrition主宰。体の中から健康と美をつくる食生活を分かりやすく発信する。総合病院や腎臓・内科クリニックでチーム医療にまい進する中で、睡眠の重要性に気づき、睡眠改善インストラクター、睡眠健康指導士を取得。</p>
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編集・ライター。1983年、山形県生まれ。10年間、健康情報誌の編集部で月刊誌・Webメディアの編集に携わったのちフリーランスに。現在はヘルスケア・医療分野などを中心に、医師や専門家の取材、企画、執筆を行う。

釼持陽子

納豆は朝より夜に食べる。納豆は日本の“スーパーフード”ともいわれるほど栄養価が高く、私たちにとって身近な健康食の一つだ。納豆を食べるなら、中年世代の健康に役立つ“もっといい食べ方”があるという。

「朝よりも夜に」「加熱はNG？」睡眠中に”ナットウキナーゼ”が血液中で活躍…《納豆》最強の食べ方

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