大混乱!府知事&市長 大阪ダブル選挙の「黒幕」
原因を作っているのは東京で威張っているあの人
「知事選の候補者を決めるにあたっては、いろんな名前が出ました。島田紳助、上沼恵美子、赤井英和、辛坊治郎……。そんななか、『俺に任せろ』と候補者選定を買って出たのが”あの人”でした」(自民党大阪府連中堅議員)
「大阪維新の会」の悲願である、「大阪都構想」を占う府知事&市長のダブル選挙の候補者が決まった。
松井一郎府知事(55)と吉村洋文市長(43)が立場を入れ替えて立候補する維新に対し、自民党が府知事選に擁立しようとしたのは、俳優の辰巳琢郎(60)だった。だが、結局はフラれ、元大阪府副知事の小西禎一氏(64)を擁立。自民党は「財政のエキスパート」と胸を張るが、無名の地味候補となった感は否めない。
ドタバタの候補者選びを「黒幕」として取り仕切ったのは、自民党・二階俊博幹事長だったという。
「辰巳氏と正式に交渉したのは3月8日となっていますが、実はそれ以前から水面下で話はしていたようです。二階さんは感触を得ていたようで、3月4日の記者会見でも強気の発言をしていた。しかし、辰巳氏も急な話で、結局心の準備ができず踏み切れなかった。二階さんの右腕である林幹雄幹事長代理が必死に『辰巳側がゴネた』という情報を流していますが、それは、大阪府連や二階氏説得ができなかったことをカバーするためではないか」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)
派閥の議員が相次いで問題を起こしたことで、二階幹事長と安倍晋三首相の溝は深まっているとされる。この失敗により、二階幹事長の立場はさらに苦しくなりそうだ。
「もともと、安倍首相と菅義偉官房長官、橋下徹氏と松井府知事はたびたび4人で会合を開くほど仲が良い。安倍首相は、表向きは大阪府連を応援するが、胸の内では維新支持。そのなかで二階さんが辰巳氏擁立に動いて府連支援に回ったわけですから、安倍首相としては面白くない。二階さんは『安倍4選もありえる』と持ち上げていますが、テーブルの下では首相とつば競り合いをしているはずです」(ジャーナリストの吉富有治氏)
大阪ダブル選挙の結果次第では、幹事長のポストも危うい。


撮影:鬼怒川毅(二階幹事長)、加藤慶(松井府知事)