<figure id="attachment_364731" aria-describedby="caption-attachment-364731" style="width: 1397px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="dfca86b0"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/03/0cd97a704e1674e5c032df691c59a145.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-364731" class="wp-caption-text">横綱・白鵬を見つめる元魁皇の浅香山親方（&#8217;17年の名古屋場所）</figcaption></figure>
<p>３月場所前から元横綱・白鵬（宮城野親方）の宮城野部屋処遇問題で揺れに揺れている大相撲協会。</p>
<p>一時は、「協会幹部が部屋をなくす方向で話し合っている」という声も聞かれたが、３月10日、同じ伊勢ヶ浜一門で元大関・魁皇の浅香山親方は、</p>
<p><span class="strongInContent">「そんなことは絶対ない」</span></p>
<p>と否定。いくつかの案を協会執行部に提出したと話し、詳細については、</p>
<p><span class="strongInContent">「いろんな人の人生がかかっている。適当なことは言えない。通るかどうかも分からないので」</span></p>
<p>と明言を避けた。その後、師弟一括で、自身が師匠を務める浅香山部屋への転籍で最終調整が進んでいると伝えられたが、浅香山親方は17日、「日刊スポーツ」の取材に対し、</p>
<p><span class="strongInContent">「（執行部とは）話はしているんで、それがどうなるかは分からない。こちらの思いは既に伝えている」</span></p>
<p>と説明している。</p>
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<p><span class="strongInContent">「一門内と執行部では、浅香山部屋への一括での転籍を推す声が強くあります。あとは浅香山親方次第ということですが、親方は頼まれたら断れない性格。その方向でほぼ決まったようです」（スポーツ紙記者）</span></p>
<p>ここへきて、俄然注目を集めている浅香山親方だが、現役時代から穏健派の人格者として知られており、『気はやさしくて力持ち』という理想の力士を体現するような存在だった。</p>
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<p><span class="strongInContent">「現役全盛時代は、片手でリンゴを握りつぶし、100キロまで測れる測量計を振り切るなど、力士一の怪力でした。酒を浴びるように飲み、酒癖の悪さでも知られていた（笑）。一見、豪快に見えますが、性格は極めて温厚で人見知り。十両に上がるまで他の力士とほとんど会話すらできなかったそうです」（前出記者）</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="幕内通算勝利記録後の会見を断った理由は…"></div>
<p>魁皇の人柄の良さを最も象徴するのは、元大関・千代大海（現九重親方）とのエピソードだろう。’10年１月場所３日目に千代大海に勝ち、幕内通算808勝の新記録を打ち立てた。横綱・千代の富士の記録を19年ぶりに更新したのだ。しかし魁皇は、その取り組みで引退を決意した千代大海に配慮し、インタビューを断っている。その当時について九重親方は、</p>
<p><span class="strongInContent">〈普通は（インタビューを）拒否なんてできないのに、『俺と千代大海の関係を知ってるだろう。今日で引退するかもしれないのに、勝利者インタビューなんて行けるわけないじゃないか』って……。魁皇さんがそう言ったと聞いて、僕は風呂場で泣きました〉（『Number Web』’22年９月10日配信）</span></p>
<p>などと語っている。さらに千代大海との間にはこんなエピソードも……。</p>
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<p><span class="strongInContent">「’11年７月場所10日目で３勝７敗となり、ほぼ負け越しが決まった時点で魁皇は現役引退を決めました。仮に負け越しても翌場所にカド番で出場すれば、大関在位が66場所となり千代大海を抜いて新記録を打ち立てることができました。しかし、千代大海に配慮して引退を決意したと言われています」（相撲雑誌記者）</span></p>
<p>そんな魁皇に、横綱昇進へのチャンスが訪れたのは’04年のことだった。秋場所で５度目の優勝を果たした後、続く九州場所で12勝３敗という成績を残した時だ。</p>
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<p><span class="strongInContent">「当時、日本人横綱不在が１年以上続いており、２場所連続優勝は逃したものの、千秋楽に横綱・朝青龍を破っての優勝次点だったので、誰もが横綱昇進間違いなしと思っていましたが見送られたのです」（当時の協会関係者）</span></p>
<p>しかし、魁皇はこの決定について何一つ不満を漏らさなかったという。</p>
<p><span class="strongInContent">「当時の昇進基準は非常に厳しかった。さらに、同期の横綱だった貴乃花の強さを一番よく知っている魁皇は、そんな貴乃花と比較して『自分はそんな器じゃない』と周囲に話していたようです。決定に納得していたと思います」（前出・関係者）</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="SNSでは宮城野師弟の受け入れに反対の声が大多数"></div>
<p>浅香山部屋への宮城野親方以下弟子たちの転籍について、SNSでは、</p>
<p><span class="strongInContent">《懐が大きく、責任感の強い浅香山さんは受けてしまうのではなかろうか》</span></p>
<p><span class="strongInContent">《絶対にやめるべきだと思う。乗っ取られるのがオチ》</span></p>
<p>などと心配する声が圧倒的に多かったが……。元相撲協会外部委員で漫画家の、やくみつる氏が話す。</p>
<p><span class="strongInContent">「現役時代の魁皇は、日本人が最も理想とするお相撲さんの典型で、人気もすごかった。白鵬はその対局にいるような力士です。浅香山親方自身、弟子たちに言葉で伝えるというよりは黙って見守るような指導をされる方ですから、その下で宮城野親方がどう振る舞うのか&#8230;.。まだ一波乱ありそうな気はします」</span></p>
<p>将来的に、元横綱・稀勢の里の二所ノ関親方と並んで、理事長候補筆頭と言われる浅香山親方だが、果たして宮城野部屋師弟にその指導力は発揮できるのか。見守りたい。</p>
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<figure id="attachment_364746" aria-describedby="caption-attachment-364746" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="78fcd664"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/03/2ed767ef83dc08a5ecb4040a934ba159.jpeg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-364746" class="wp-caption-text">３月10日、春場所初日の夜。高級ブランド『ゴヤール』のものと思われるバッグを持って会場を後にする白鵬</figcaption></figure>
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共同通信社、加藤慶

宮城野部屋処遇問題で揺れる大相撲。場所後に、その処遇が発表される見込みだが、元魁皇の浅香山部屋への一括転籍の可能性が高い。「人格者」で知られる浅香山親方の逸話を紹介する。

白鵬問題で注目の浅香山親方…「気はやさしくて力持ち」を体現した史上最強の大関・魁皇の人間力

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