シカマアキ

<h3><span class="strongInContent">コロナ禍後に大きく変わっていた海外旅行の「ネット事情」</span></h3>
<p>海外で「ネット」を使うのは、いまやほぼ必須。日本と同じ感覚で、海外でもいつでもどこでもネットにつながっていることも珍しくなくなった。</p>
<figure id="attachment_369331" aria-describedby="caption-attachment-369331" style="width: 4589px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="83912854"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/04/674364369420bdae81f980103b4b07ed.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-369331" class="wp-caption-text">大阪を訪れる外国人観光客。海外旅行にスマホ、そしてネットは必須な時代となった（画像：アフロ）</figcaption></figure>
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<p>そんな海外渡航が多い旅行関係者らが契約する携帯電話会社（キャリア）で多いのが「ahamo」である。中には「海外へよく行くなら、今だとahamo一択」という声すら聞かれる。</p>
<p>実は筆者もその１人。海外で実際に何度も使ってみて、ahamoの使い勝手の良さを毎回実感している。この２年あまりずっと使い続けた中で欠点も若干見つけたものの、今のところahamoから変更の予定はない。</p>
<h3><span class="strongInContent">海外ローミングで他社も追随、しかしahamoが今も抜き出ているワケ</span></h3>
<p>海外ローミングでのトラブルは、「海外旅行から帰国後に高額請求が来た」など、昔から事あるごとに話題となってきた。現在、ahamo以外の他社も、それぞれサービスを提供している。</p>
<figure id="attachment_369334" aria-describedby="caption-attachment-369334" style="width: 1580px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="e7383afe"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/04/bb052652551396e066ed6dae5d7c509d.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-369334" class="wp-caption-text">【携帯電話会社別・主な海外ローミングのサービス内容】</figcaption></figure>
<p>ahamoの影響か、他社も以前と比べると、海外ローミングにかかる費用はかなり下がった印象だ。事前の申込不要が増えた。</p>
<p>ただ、安いプランだと事前申込がやはり必要。しかも、普段の携帯電話代に上乗せされる。滞在日数が増えると、その費用もバカにならない。その点、ahamoだと「事前に申し込む必要がない」「国内20GB分の中でやりくりできる」「追加料金不要」であり、観光やレジャーなどの海外旅行のライトユーザーには、やはり最適と言える。</p>
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<h3><span class="strongInContent">「ahamo」が海外で便利な理由、実際に使ってみても簡単すぎた</span></h3>
<p>ahamoは、NTTドコモが’21年３月に導入した携帯電話の廉価版料金プラン。月額2970円（税込）で、データ通信が20GBまで使える。</p>
<figure id="attachment_369335" aria-describedby="caption-attachment-369335" style="width: 4224px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="2c75d7a9"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/04/1cd077bf222f1e87fc73465333bbe585.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-369335" class="wp-caption-text">’20年12月３日、NTTドコモの新料金プラン「ahamo」が発表された。月額2980円（当時）とデータ通信20GBまでの衝撃は大きかった（画像：アフロ）</figcaption></figure>
<p>実のところ、廉価版料金プランだけであれば、他社と競合している。しかし、海外ローミングにおいて、ahamoはとにかく便利。使い方も簡単で、日本から飛行機に乗ってスマートフォンを「機内モード」に切り替え、現地に到着して機内モードを解除し、スマートフォンのデータローミングをオンに設定すると、現地の通信事業者のネット回線に自動でつながる。</p>
<p>ahamo公式サイトによると、日本人の渡航先約98%のエリアをカバーするとのこと。筆者は、ahamoのサービスが始まった’21年以降、アメリカ・ハワイ、ヨーロッパ、アジアなどを渡航し、ずっとahamoを利用してきた。現地接続時にSMSで警告を含めて案内が毎回届くが、大きなトラブルは今のところない。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="「ahamo」にも欠点が…"></div>
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<h3><span class="strongInContent">実は「ahamo」の欠点はゼロではない、例えば…</span></h3>
<p>海外旅行、また短期のビジネス出張であればahamoで十分なのは間違いない。ただ、欠点はゼロではないことに注意したい。</p>
<p>例えば、ahamoの対象国・エリアが、他の携帯キャリアが海外ローミングよりやや少ない。’24年３月現在、NTTドコモが200ヵ国・地域以上、au／UQモバイルが160ヵ国・地域以上である一方、ahamoは91ヵ国・地域だ。日本人が渡航する国・地域の98％をカバーしていても、残り２%の国・地域へ行く際は気を付けないといけない。</p>
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<figure id="attachment_369336" aria-describedby="caption-attachment-369336" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="86401101"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/04/e4090637c671007582dc6128fdfb3b21.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-369336" class="wp-caption-text">インド・アグラの路地裏。野良牛が普通に歩いていた。インドも大半の地域はまだまだ貧しい現実を垣間見た</figcaption></figure>
<p>その国でahamoが利用できるとはいえ、国の隅々までカバーしているとは限らない。筆者が’23年秋に訪れたインドでは、デリーなど都市部こそ使えたものの、少し郊外に出た瞬間からまったく使えなくなった。有名なタージマハルがある都市アグラなど、ほぼ全滅。IT先進国といわれるインドではあるものの、都市部以外はまだまだ貧しく、インフラも整っていないためだろう。一方、韓国や台湾などのアジア主要国、アメリカ・ハワイや欧米などは問題なく使えたので、利用しやすさに「差」がある。</p>
<p>現地での通信速度も、ほぼ問題ない。ただ、ahamoの海外ローミングで「５G」対応の国・地域は、韓国、タイ、アメリカなど少ない。「５G」にこだわりたいなら、現地でSIM購入する必要がある。</p>
<p>さらに、海外滞在15日目から速度制限がかかる。月20GBを超えていなくてもだ。日本に帰国した後でないと解除できない。</p>
<p>一方、アメリカでは、ahamoより、ソフトバンクの「アメリカ放題」のほうが上。データ通信だけでなく通話、SMSも無料で利用できる。日本人の海外旅行先で人気のハワイも対象だが、グアム・サイパンが対象外なのに注意したい。</p>
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<h3><span class="strongInContent">現地到着すぐ使える便利さ、海外旅行で定番のトラブルもなくなった</span></h3>
<p>海外旅行でネットを利用する機会は確実に増えている。特に、現地に着いてすぐネットが使えると大変ありがたいのが、例えば、空港からタクシーなどで移動したい時だ。</p>
<figure id="attachment_369337" aria-describedby="caption-attachment-369337" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="63abf508"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/04/0158f0cdf7a3ef138078dec54cdf59da.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-369337" class="wp-caption-text">インド・ベンガルール空港の「Uber」乗り場案内。タクシー乗り場よりやや遠いが、利用者はタクシーより多かった</figcaption></figure>
<p>「Uber」「Grab」などのライドシェアをアプリで呼び、車をピックアップし、ホテルなどへピンポイントで行くことができる。空港のタクシー乗り場だと、運転手との会話が必要で、運賃のボッタクリでもめるトラブルが起きることも。一方、ライドシェアはその心配がほぼない。運賃は乗る前にわかり、支払いはアプリに登録済みのクレジットカードだと現金のやり取りも発生しない。街歩きがしづらい国・地域で、行動範囲も広がった。</p>
<p>街中でも、もちろん重宝する。カフェなどにWi-Fiがあっても、インドのように現地の携帯電話番号が必要でSMSを受信できないとWi-Fiを利用できない国もある。中国では「LINE」「X」などが、現地回線や現地購入SIMだと、グレートファイヤーウォール（金盾）の影響で接続できないが、ahamoなど日本の海外ローミングだと利用できる。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="「海外ローミング＝高額」も過去になりつつある"></div>
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<h3><span class="strongInContent">「海外ローミング＝高額」、Wi-Fiルーターも現地SIMも過去になりつつある</span></h3>
<p>筆者はahamo導入以前、現地などでSIMを購入していた。しかし、ネットに接続できるまでに手間取ることも多く、フランス・パリのシャルル・ド・ゴール空港、エジプトのボーダフォンなどで１時間以上かかったことも。韓国でWi-Fiルーターをレンタルした時は、ルーターが当時まだ大きく重く、１日ごとにホテルで夜にバッテリーを充電するのも面倒くさかった。レンタル中は盗難や紛失などにも気を付けないといけない。</p>
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<figure id="attachment_369338" aria-describedby="caption-attachment-369338" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="67f6ad55"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/04/776c5c3adbede95c41a18b9db7f66dc5.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-369338" class="wp-caption-text">タイ・バンコクのスワンナプーム国際空港。到着口の先にSIMショップ（左奥）が並んでいるが、以前より購入客が減った印象だ。’23年１月</figcaption></figure>
<p>海外の空港に着くと、SIMを売る店がアジアを中心にたくさん並んでいた。これも最近減っており、もしあっても以前ほど客が多い気配が見られない。</p>
<p>大手携帯キャリアが提供する海外ローミングは、１日980円ほど、しかも滞在日数分かかるので、まだ安いとは言い難い。しかし、ahamoのようなお得なサービスも出てきたところ、「海外ローミング＝高い」というのはもはや過去になりつつある。ahamo以降、海外旅行のスタイルすら変わったと言っていい。</p>
<p>海外旅行に、現地でのネット接続はもはや不可欠。旅費を少しでも節約するためにも、携帯キャリアは賢く選びたい。</p>
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Aki Shikama / シカマアキ

現地でのネット接続がもはや不可欠の海外旅行。海外渡航が多い旅行関係者らが契約する携帯電話会社を聞いてみたら、多かったのが「ahamo」。なぜなのか？　調べてみると…。

Wi-FiルーターやSIM調達は昔の話…旅行関係者の携帯キャリアが「ahamo」一択だった理由

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