東京・原宿の新スポット「ハラカド」開業日に行って分かった″大きなギャップ″
4.17オープン
クリエイターが集う文化の発信地のはずだが……
独自の若者文化を生み出し続けてきた街、東京・原宿に新たなランドマーク「ハラカド」がオープンした。
新しいカルチャーを発信する「創造施設」がコンセプトで、飲食店に加え、クリエイターを支援するラボやスタジオ、銭湯など75店舗が営業する。開業初日の4月17日、さっそく潜入してみた。
ガラス張りで近未来を感じさせる外観のハラカドは、地上9階、地下3階建ての構造。平日午後にもかかわらず溢れんばかりの人で賑わっていた。
2階にある雑誌の図書館「COVER」には、’60年代から現代に至るまでの様々な雑誌が約3000冊所蔵されている。
「小学生の時に読んでいたファッション誌があって懐かしい気持ちになりました。こんなに楽しめるのに無料で、他のフロア探索はだいぶ先になりそうです」(神奈川県在住の50代女性)
6階には芝生が敷き詰められた空間が広がり、店舗からテイクアウトしたフードを楽しむことができる。ジェラートを食べていた女性に話を聞いた。
「原宿にいながら、芝生の上でアイスを食べられるなんて信じられないです。東京には入るだけで緊張しちゃうラグジュアリーな施設もありますが、ハラカドは気兼ねなく仕事の休憩時間に来れますね」
インバウンドも大勢詰めかけ、集客は問題ナシ。だが、ギャラリーなど文化を発信するフロアは、人影がまばらだった。
見たところ来場者の多くが飲食スペースを満喫しているだけで、「文化の創造」とは程遠い楽しみ方をしているようだ。しかし、ハラカドの従業員は「間違いなく今後、ここが時代の最先端になると思います」とこの”ギャップ”にも胸を張った。
クリエイターの支援を目的としたフロアもあるが、本格稼働は少し先だという。文化はともかく、熱気は都内最大級かもしれない。
『FRIDAY』2024年5月10・17日合併号より
- PHOTO:小川内孝行