『東京スポーツ新聞社』元・文化社会部部長。退職後、Webマガジン『PlusαToday』を始め、映画、ハリウッド情報などの記事を執筆。日本映画ペンクラブ会員

阪本 良

<figure id="attachment_372476" aria-describedby="caption-attachment-372476" style="width: 3132px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="726e6c8c"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/05/8c31b82920ec02e5adf0777a8894c775-1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-372476" class="wp-caption-text">ハリウッドでドラマ化が発表された水原一平容疑者（右）の違法賭博問題。被害者の大谷翔平は何を思うのか……</figcaption></figure>
<p>大谷翔平選手の元通訳・水原一平被告が、銀行詐欺などの罪を認め司法取引が成立したと、アメリカの連邦検察が発表した。</p>
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<p>銀行詐欺罪などで最高で33年の禁錮刑の可能性があったが、司法取引で刑期が軽減されるという。５月14日（現地時間）にロサンゼルスの裁判所で罪状認否が行われ、数ヵ月後に量刑が言い渡される見通しだ。</p>
<p>そうしたなか、水原被告の一連のスキャンダルが米国でテレビドラマになることが分かった。米大手制作会社ライオンズゲートが９日（現地時間）にテレビシリーズ化の企画を進めていると発表した。</p>
<p><span class="strongInContent">「ライオンズゲートといえば、吸血鬼と女子高生のラブロマンスを描いて大ヒットした『トワイライト』シリーズや、シルベスター・スタローン主演の『エクスペンダブルズ』シリーズ、ホラー映画『ソウ』シリーズを製作。</span></p>
<p><span class="strongInContent">そしてエマ・ストーンの主演女優賞、デミアン・チャゼルの監督賞などアカデミー賞６部門を受賞した『ラ・ラ・ランド』（’16年）などの配給を手掛けている米大手制作会社として知られています」（女性誌記者）</span></p>
<p>大谷選手の元通訳でマネジャー的存在でもあった水原被告が、違法賭博の巨額借金を返済するために、大谷選手の口座から1700万ドル（約26億5000万円）を盗んだ疑いがあるというニュースを、ロサンゼルスタイムズと米スポーツ専門チャンネルのESPNが報じてから間もなく、テレビシリーズ化する企画が持ち上がったという。</p>
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<p>米人気ドラマ『ステーション11』などで知られるプロデューサーのスコット・デルマン氏と、スポーツ・イラストレイテッド誌の元編集者で、ギャンブル会社についての著書もあるアルバート・チェン氏がチームを組んで、脚本を手がけているという。タイトルは未定でまだ初期段階のようだ。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="メジャーのスキャンダルもすでにドラマ化され…"></div>
<p>水原スキャンダルは、MLB最多出場記録などを持っていたスター選手のピート・ローズがシンシナティ・レッズの監督時代の1989年に野球賭博に関与して永久追放された事件以来の、MLB最大のスポーツ賭博スキャンダルとして、</p>
<p><span class="strongInContent">「その中心にスーパースターがいる。信頼と裏切り、富と名声の罠という物語の核心に迫る」</span></p>
<p>ドラマシリーズになるという。</p>
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<p><span class="strongInContent">「大谷選手やドジャースがドラマ化に協力したり許可することは考えられないので、独自の取材で実話に基づいたフィクションとしてドラマ化することになるのでは。いずれにしても登場人物は大谷選手や水原氏をはじめ、ほとんど実名になるでしょう」（ハリウッド事情通）</span></p>
<p>ハリウッドでは、元大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン受刑者による性加害事件をスクープしたニューヨーク・タイムズの２人女性記者の取材活動を描いた映画『シー・セッドその名を暴け』（‘23年）や、原爆開発を主導した米物理学者ロバート・オッペンハイマーの栄光と失脚を描いて今年のアカデミー賞の作品賞、監督賞（クリストファー・ノーラン）、主演男優賞（キリアン・マーフィー）など最多７部門を独占した『オッペンハイマー』など実録ものは枚挙にいとまがない。</p>
<p><span class="strongInContent">「ピート・ローズ事件も、トム・サイズモア主演で『堕ちた打撃王　ピート・ローズ』（’04年）としてテレビ映画化されました。さらには、アダム・ドライバー主演、“F1の帝王”フェラーリの創業者エンツォ・フェラーリの激動の１年を描く映画『フェラーリ』（７月５日）や、1996年、当時36歳の女性教師が13歳の少年と不倫して実刑判決を受けるが、獄中出産して出所後に結婚するなど全米を騒がせた事件を題材にした『メイ・ディセンバー　ゆ</span><span class="strongInContent">れる真実』（７月12日）が今後、日本でも公開されます。</span></p>
<p><span class="strongInContent">水原事件もベーブ・ルース以来の二刀流のスーパースター・大谷選手の元通訳が引き起こした巨額窃盗事件だけに、ハリウッドが飛びついたのは想像に難くないですね」（前出・女性誌記者）</span></p>
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<p>はたしてどんなドラマになるのか。また大谷選手や水原氏は誰が演じるのかなど、事件同様に、前代未聞のドラマシリーズ化の行方が注目される――。</p>


現在はWebマガジン『PlusαToday』を始め、芸能、映画、ハリウッド情報などの記事を執筆。日本映画ペンクラブ会員<br />


阪本 良（ライター、元『東京スポーツ新聞社』文化社会部部長）

山田 宏次朗

銀行詐欺罪などで最高で33年の禁錮刑の可能性があった水原一平被告。26億円以上もの大金を違法賭博に使い込まれた大谷翔平との話が、ハリウッドでドラマ化されることが発表されたが……

「オッペンハイマー、ワインスタインも…」水原一平事件ドラマ化ウラにハリウッド「実録モノ」ブーム

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