<figure id="attachment_376133" aria-describedby="caption-attachment-376133" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="a10d5ef9"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/06/1d97af2ad3015b862fb6f813590abfe3.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-376133" class="wp-caption-text">神田さんが描いたイラスト</figcaption></figure>
<p>１９８３年、東京ディズニーランドがオープンした。私は当時３歳でディズニーデビュー。以来、遊園地といえばディズニーランドになった。</p>
<p>初めてのジェットコースターは、スペース・マウンテン。宇宙空間を模した暗闇の中を疾走するため先が見えず、突然四方八方から重力がかかる。それが衝撃的で、私のNo.1ジェットコースターは、40年間ずっとスペース・マウンテンだった。</p>
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<p>ところが今年７月で運行終了が決定。これまで楽しませてくれたお礼にと、中学高校時代の仲良し４人組で「数年ぶりに乗りに行こう！」ということになった。</p>
<p>開園の１時間前に到着したのに、すでにすごい混雑と熱気。私たちは最低２回、スペース・マウンテンに乗れたらＯＫというつもりでいたが、周りに感化され、「いくつアトラクションに乗れるか挑戦！」という、学生時代のノリに変わった。</p>
<p>入場するや否や、スペース・マウンテンに競歩で直行。並んでいる間に専用アプリで２回目の乗車予約も済ませ、目的は達成確実になった。「よぉし！　次のアトラクションだ！」。</p>
<p>現在、人気アトラクションに乗るには、長蛇の列に並ぶか、１５００〜２０００円払って並ばずに乗れる優先乗車枠を買うか、二つ方法がある。私たちはこの有料システムが初めてで、夢の国も資本主義になったことにショックを受けた。</p>
<p>ただ、私たちはもうオバサン真っ只中。仕事をし、自分のことは自分で面倒を見られるお年頃。しかも足腰も弱り始めている。２０００円で楽ができるなら……「片っ端から買っちゃおう！」。優先枠を買いまくった。</p>
<p>並ばないとこんなにも疲れないのかと感動した。そんな時、120分待ちの列に並ぶ学生さんを見て、ふと（この子たち喧嘩にならないのかな？）と心配になった。</p>
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<p>２０００円。経済事情によって払えるかどうか、判断が分かれる絶妙な金額だ。友達が&#8221;買う派&#8221;で、自分は&#8221;並ぶ派&#8221;だったら？　今の私なら「お金ない！」と言えるが、思春期だと難しい。かといって「私は並ぶから、◯◯ちゃんは買って先に乗りなよ！」ともならないだろう。</p>
<p>楽しい時間を過ごすはずのディズニーランドだが、有料優先枠があることで便利と感じる人もいれば、友情にヒビが入ってしまう人も!?　それならば、根性で並ぶしかなかった昔のほうが幸せだったのでは？　と思ってしまった。</p>
<p>また、移動中にパレードが横切った時に一人が「あ！　あれ、プリンセスじゃない!?」とディズニープリンセスたちを発見。その可愛さに「おぉー!!」と全員目を一瞬輝かせたのだが、プリンセスを演じている方を見て、「今もやっぱり外国人なんだねぇ」と、口を揃えた。</p>
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<h2>子どもの頃は気づけなかったこと</h2>
<p>これまで、プリンセスを外国人が演じている光景に、違和感を抱いたことはなかった。だが、私たちは社会で揉まれてきたオバサンだ。男女平等社会と言われても、生物としての違いがある以上、その壁を完全に取り払うことは難しいと感じる経験もした。世の中には、どう足掻いても、自分ではどうにもならない壁があると知ったからこそ思うのだ。もしかしたらここには、人種による顔の作りの壁があるのかもしれないと。</p>
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<p>すべてのプリンセスを見たわけではないので、この考えは違うかもしれない。だが、壁を受け入れながらも頑張っている人がいると考えると、自分も頑張らなきゃと思えた。</p>
<p>夕食はお酒が飲めるレストランに行った。私たちは、お酒が飲めれば夢の国だって居酒屋と同じ。この日感じた様々な違和感について意見を言い合いまくった。そして、「夢の国の魔法にかからないほど、私たち自我が強くなっちゃったのねー！」と大笑いして、締めくくった。</p>
<p>この日は10のアトラクションに乗れた。満足だ。年齢を重ねた私たちなりの、これまでとは違う楽しさと充実感。嬉しくなり、デイジーダックのぬいぐるみを買った。私はディズニーキャラの中で、デイジーが一番好きだ。理由は、頻繁に立腹しているイメージがあるから。&#8221;良くしたい！&#8221;と思うからこそ、ご立腹が止まらないんだよね。私と似た者同士のデイジー。今はソファに座り、「今日の文句は？　聞くよ！」とでも言っているかのような顔で、私を見ている。</p>
<figure id="attachment_376132" aria-describedby="caption-attachment-376132" style="width: 3004px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="wp-image-376132 size-full" src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/06/695002d97b11ca3cd791054813aeec37.jpg" alt="" width="3004" height="3734"><figcaption id="caption-attachment-376132" class="wp-caption-text">©下村一喜</figcaption></figure>
<p>かんだ・あいか／1980年、神奈川県出身。学習院大学理学部数学科を卒業後、2003年、NHKにアナウンサーとして入局。2012年にNHKを退職し、フリーアナウンサーに。以降、バラエティ番組を中心に活躍し、現在、昼の帯番組『ぽかぽか』（フジテレビ系）にメインMCとしてレギュラー出演中</p>
<p>『FRIDAY』2024年6月21日号より</p>
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神田愛花

No.1ジェットコースターは、40年間ずっとスペース・マウンテン！と神田愛花。今年７月で運行終了が決定ということで、仲良し４人組で乗りに行くことに。そして、子どもの頃には気づけなかったことが…

スペースマウンテンが7月で運行終了　フリーアナウンサー神田愛花「子どもの頃に気づけなかったこと」

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