おカネを払えば基本的に”なんでも”…身体とプライドを売る「エロギャラ飲み女子」の実態 | FRIDAYデジタル

おカネを払えば基本的に”なんでも”…身体とプライドを売る「エロギャラ飲み女子」の実態

慶應卒ホス狂いライターが描くぴえんなリアル 令和6年、歌舞伎町はいま……第96回

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「頂き女子りりちゃん」により爆発的に話題となった「頂き女子」。彼女たちは中年男性の心の隙に入り込み、恋愛感情を餌に大金を引っ張る。一方で、夜の女たちには別の生き方もある。「プライドか肉体を切り売りする」という稼ぎ方だ。

イメージしやすいのはSM系の風俗店だ。少し前までは「普通の風俗では稼げない容姿の女性がハードなプレイをする」といったイメージだったが、現在は「より稼ぐためにルックスの良い嬢が参入する」業界となっている。

ホストと客が路上に座り込む。彼女もいずれ「エロギャラ飲み女子」に変わるのか
ホストと客が路上に座り込む。彼女もいずれ「エロギャラ飲み女子」に変わるのか

「もうやめちゃったけど、ほんとにいろいろありましたよ。おっぱいに釘を刺して30万円とか。毎日縛られたり殴られたりしてたんで、常に身体はアザまみれの縄の跡まみれで(笑)」

そう語る元風俗嬢のリオナ(仮名・23)は苦笑する。

「私はSMプレイ自体は嫌いじゃなかったんで、痛みとかは大丈夫だった。でも、個人案件で『夫婦に交(ま)ざって3P』ってのを受けた時がキツかった。愛し合ってる人間たちのおもちゃにされて、お金で買われてほんと好き勝手やられてるなというか。一対一のSMならお客さんの願望を満たせるけど、なんか3Pはダシにされてるというか、そんな感じでちょっと寂しかったのを覚えています」

ダシにされれば、女としてのプライドは傷つく。現在はすっかり普及している「ギャラ飲み」にも、わざとギャラ飲み女子をキャバクラやラウンジに呼び、「キャストとして働いているキャバ嬢と、呼ばれなければ店に入れない一般女性」という女性同士の格差を見て楽しむ男性がいるのだという。

巷(ちまた)で話題になっている「エロギャラ飲み女子」たちは、さらに悲惨な目にあう。「エロギャラ飲み」とはオプションでお金を払えば″エロいこと″ができるグレーなギャラ飲みであり、女性を全裸にすることも、男性に奉仕させることも、基本的に本番以外はなんでもできる。わざとそういった″エロい″サービスをやっていないキャバ嬢たちの前に呼ばれ、見せ物のように屈辱的に扱われることもあるという。

「ハッキリ言って性奴隷ですよ。男性客側もラウンジ出禁になったヤツとか、さまざまいるんですけど。″全裸運動会″みたいな漫画で読むようなこともさせてるし、″女体盛り″の皿役としてずっと置かれてるとか。女の子を″全裸亀甲縛り″にして、口でオセロをひっくり返させるオセロ大会なんてのもありました。

まぁ、特殊な愛人契約みたいなのがライトになった感じなのかな。金持ちに札束で顔叩かれるみたいな仕事なんで、プライドは完全にへし折られます。それでも一回あたりの稼ぎはせいぜい5万円程度。月に数百万円を稼ぐ人もいますが、それは稀なケースです」(ミヅキ・仮名・21)

稼いだカネは整形費やホストクラブに注ぎ込んでいる……と想像しがちだが、実際はそうでもない。

「夜の街って25歳くらいで大半は″賞味期限切れ″になる。そうなった時の芸能崩れやラウンジ崩れの『何者にもなれなかった女』が、それでも『ギャラ飲み女子』とか『港区』にしがみついて、生活レベルを下げられないからヒドい扱いを受けてもギャラ飲みするしかない。実際には、稼ぎは生活費に使われています。もちろん、そんな場でいい出会いをして水揚げされたり、後に成功して幸せになる子もいますが……」(同前)

いまや「夜職」でも、簡単に稼げるわけではなくなってきている。

FRIDAY2024621日号より

  • 取材・文佐々木チワワ

    ’00年、東京生まれ。小学校から高校まで都内の一貫校に通った後、慶應義塾大に進学。歌舞伎町を含む繁華街の社会学を研究している。卒業後はライターとして活動。本連載をまとめた新刊『ホスト!立ちんぼ!トー横!オーバードーズな人たち』(講談社)が好評発売中

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