新妻Sさんが解雇した監査役が涙 「ドンファンの会社がなくなる」
野崎幸助さん怪死事件に新展開
「3月31日付で、クビになりました。まさかこの歳でハローワーク通いになるとは思わんかったですよ。社長(野崎氏)が生きていれば、Sちゃんが会社を継がなければ、こんなことにはならなかったのに……」
「紀州のドン・ファン」こと資産家・野崎幸助氏(享年77)が怪死を遂げてからまもなく1年が経とうとしているなか、新妻・Sさん(23)の”暴走”がますます加速している。
冒頭のように嘆くのは、野崎氏が経営していた酒類販売会社「アプリコ」の監査役・M氏(60)だ。6年前から「アプリコ」に籍を置き、会社のゼネラルマネージャーの肩書も持っていたM氏は、気難しい野崎氏が信頼する唯一といっていい人物だった。
「『アプリコ』は銀行からの借り入れを一切していないどころか、内部留保も約2億円ある優良経営でした。だからSちゃんには、『社長が亡くなっても経営はしていける』と助言してきた。でも彼女は、『会社は整理します』の一点張りで、聞く耳を持ってくれませんでした」
野崎氏が亡くなってから約3ヵ月後、Sさんは「アプリコ」の主力事業である酒類販売業を停止し、3名いた若手従業員も解雇した。さらにはM氏にも、「3月31日で辞めてもらう」という一方的な契約を突きつけてきたという。
「それでも私は、会社を存続させようとSちゃんを説得し続けてきました。社長は物件も多数所有していたので、不動産業としてやっていけるとも、伝えました。でも彼女は自分の弁護士と打ち合わせするばかりで、私の声は届かなかった」
M氏を退職させ、Sさんはいよいよ「アプリコ」をたたむつもりのようだ。
「私は会社の経営だけでなく、Sちゃんの世話もしょっちゅうしてきた。送り迎えをしたり、悩み相談を受けたりね。気難しい社長の妻になって、Sちゃんも大変だろうと思って支えてきたんです。それなのにこの仕打ちは、あまりにもひどすぎます。社長が必死に育てた会社をこんな形で潰していいのか、という思いはあります。でもSちゃんは、自分が遺産を手にできれば後のことはどうでもいいのでしょう。誰かに唆(そそのか)されているのか……社長の死後、彼女は人が変わってしまった」
野崎氏が亡くなった後、野崎氏宅の掃除や線香の交換を行ってきたのもM氏だったが、鍵も取り上げられたという。自慢の豪邸は荒れ放題になり、会社もまもなく消滅……。この状況に、亡きドン・ファンは何を思うのだろうか。
