不倫、逮捕を乗り越え優勝したタイガー・ウッズ「新恋人の正体」
14年ぶりのマスターズ制覇を支えた“女性の存在”
「’95年に初めてここでプレーすることができて、’97年に初めて勝った。そして22年後、また勝つことができた。すべてが今日につながった」
22年前、史上最年少の21歳でマスターズ初優勝。父親と抱き合って喜びを爆発させたタイガー・ウッズ(43)は4月14日――14年ぶり5度目のマスターズ制覇を決めると、長男を抱きしめた。
「子どもたちの目には、ゴルフは私を苦しめるものでしかなかった。スイングしたら、痛みで転げまわる、そんな姿しか見ていなかった。このゲームで記憶を新しく上書きすることができた。それはすごく……特別なことです」
その子どもと遊ぶことはおろか、歩くことも、眠ることも満足にできない。激しい腰痛の前に、一度は引退を覚悟した。
「’17年春、最新の腰椎の椎体間固定手術に踏み切ったことが今回の復活劇につながりました。痛みが劇的に改善されたことで、往年のスイングが戻ってきた。ドライバーの飛距離が伸び、フェード気味だったショットも修正された。ウッズの代名詞の一つであるパットも、全盛期に近づいてきた」(在米ジャーナリスト)
スポーツ専門チャンネル『ESPN』のベテランゴルフ記者、ボブ・ハリグ氏は今回の優勝を予期していたという。
「昨年7月の全英オープンの最終ラウンド、誰が見ても絶望的なバンカーショットをグリーン手前まで運ぶなどタイガーショットを連発しました。惜しくも優勝は逃したけど、最も観客を魅了したのは彼だった。そして9月、ランキング上位30人が覇を競うPGAツアーのプレーオフシリーズ最終戦で優勝。タイガーは不屈の精神を取り戻したと確信したよ。メンタルの安定に大きく貢献したのが腰痛の解消であり――そして、新恋人のエリカ・ハーマンの存在だろうね」
エリカはタイガーが経営するレストラン『The Woods』のマネジャーで、’17年秋から交際がスタート。いまでは、タイガーの母親や子どもと一緒に行動しているという。
「’09年の不倫スキャンダル以来、いろんなことが起きた。だが、彼は戻った。しかも、以前より試合を楽しんでいるようにすら見える。進化しているんだよ」(前出・ハリグ氏)
マスターズ優勝の最多記録はジャック・ニクラウスが持つ「6」。タイガー・ウッズによる記録更新が一気に現実味を帯びてきた。
『FRIDAY』2019年5月3日号より
- 写真:Getty Images ロイター/アフロ ユニフォトプレス