福山雅治がサラリーマンになった!『集団左遷!!』で銀行員役に

独占インタビュー 不条理に立ち向かう熱血サラリーマン役に挑戦

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今年の2月で、50歳になった。

50代の最初に出会った役は、上司と部下の板挟みになりながら、

一途さと情熱で、組織の不条理に立ち向かう熱血サラリーマン。

福山雅治が、平成最後に、男の生き方をみせる。

「頑張るな」と言われたら?

「今回は”スーツに革靴”でよく走ってます。これが、僕が演じる片岡の思いや情熱、キャラクターを象徴するカットになっていくと思ってます」

4月21日スタートのドラマ『集団左遷!!』で、福山雅治演じる銀行員・片岡洋は、50歳を目前に支店長への昇任人事を受ける。昇任の喜びも束の間、赴任先は廃店する支店。窮地に立たされた銀行員たちは、組織の理不尽に立ち向かう。平成最後の日曜劇場は、「下克上」がテーマだ。

「片岡は、上司から、『廃店が決まっているので、頑張らなくていい。廃店後には、本部に戻し優遇する』という言葉を投げかけられます。もし僕が、仕事でそう言われても、言う通りにはできない。あくまでも個人事業主ですから。でも、僕が所属しているプロダクションや、お世話になっているテレビ局には組織の構造があって、そこではもしかしたら、『頑張らないで』という指示が存在するかもしれない。そして、それを指示した組織には、組織なりの正義がある、ということになるんでしょうね」

組織の中で、「正義がある人というのは、実はすごく怖い」と、語る。

「正義のない人なら、『相手しなくていいや』で済むと思うんですけど、正義のある人に対しては、自分も自分の正義を持って真っ向からぶつかり合わないと、太刀打ちできないんだと思うんです。でも組織の正義を持った上司にはなかなか逆らえないと思いますが……。今回は、サラリーマンの方が”置かれた場所で咲く方法”を探っていくこともテーマの一つです。僕らのような、自分を表現することを仕事にしている人間は”好き”を突き詰めればいいのでしょうが、組織人は、『できない』と思っても向き合うしかない。置かれた場所でいろんな努力や協調をしていく必要がある。日本社会においては多くの人がそういう生き方をしているはずで、そのリアルな葛藤をエンターテインメントに昇華して届けることができたら。50歳になり、俳優としてこのテーマに挑戦できることにやりがいを感じています」

ドラマのもう一つのテーマは「諦めない」。彼が本作に共感した部分でもある。

「僕は、自分の仕事に関しては、諦めないんです。とにかくしつこい(笑)。自分自身は自分の音楽的才能も芝居の才能もほとんど感じたことはないですが、もし何かの才能があるとしたら、それは”しつこさ”でしょうか。音楽は、下手でもやっているうちに少しは上手くなるはずだ! と思いながら、続けさせていただいてます。でもそれは、ファンの方々が応援し続けてくれることで、活動を続ける猶予を与えてくださってるという構造で。それに対して恩返しをしたいんですよね。いつか『応援してよかった』と思ってもらえるように。何事も、続ける原動力は”悔しさ”ですかね。毎回『上手くいかなかった』と思うからこそ続けられているんじゃないでしょうか」

本作を撮っている緑山スタジオにも、悔しい思い出がたくさんあるそうだ。ドラマ初出演の『あしたがあるから』(’91年)では、芝居への苦手意識だけが残った。ところが、2作目の『愛はどうだ』で緒形拳さんと共演し、芝居の面白さに開眼。

「『こいつは芝居ができないな』ってすぐ見抜かれたのか、緒形さんはアドリブで僕をずいぶん弄(いじ)ってくださった。当時の僕のお芝居では表現しきれない反射や反応を引き出そうとされたんだと思う。そしたら徐々に僕も『現場が楽しい』と思うようになって。緑山は21年ぶり。ここに来ると緒形さんを思い出します。緒形さんの優しさがずっと胸にあるんです」

ラクして生きている人はいない

50歳になったとき、横浜アリーナでライブを開催。ステージ上で、ファンからのリクエストに答えていったとき、エンターテインメントの”意味”を痛感した。

「例えば、”夫が病気になったときに聴いて慰められた曲”っていうリクエストがあったり……。色々なエピソードに触れて、当たり前なんですが『ラクして生きている人はいないんだ』と気付かされた。誰もがそれぞれ大変な思いをして生きている。サラリーマンの方もそうです。キツい状況の人が、ドラマや音楽に触れている間は、その大変さを忘れられるとしたら、エンタメも社会の役に少しは立てているのかもしれないな、と」

3年前、映画『SCOOP!』の役作りのために、本編集部を訪れたこともある彼は、今でも毎週誌面をチェック。「最近のFRIDAYについて感想は?」と訊くと、

「変わらず頼りにしてます。特に多忙なときは、FRIDAYさんのグラビアは貴重な情報収集の場所です(笑)。SNSを通して発信されるものと違って、雑誌にしてもテレビにしても、そこには必ずプロの編集やスタッフさんの目利き力が介在する。ちゃんと作り手の思いと責任と労力が注がれているんです。そこへの信頼は揺るがないです。頑張ってください。僕も『集団左遷!!』で大いに走って大いに汗をかいて撮影してますんで!」

諦めない”しつこさ”が、道を開くときもある

いっぱい走って

いっぱい汗をかいて、演じきりたい

Masaharu Fukuyama
長崎県出身。’88年「アミューズ10ムービーズオーディション」に合格し、現事務所に所属。同年、俳優活動開始。’90年に歌手デビュー。以降『桜坂』など様々なヒット曲を世に放つ。’19年2月6日、50歳の誕生日にCD4枚組のアルバム『DOUBLE ENCORE』をリリース。4月21日スタートの日曜劇場『集団左遷!!』(TBS系)は、夜9時〜初回85分スペシャル。映画の公開待機作に『マチネの終わりに』(’19年11月公開)、『Last Letter』(’20年公開)がある

 

『FRIDAY』2019年5月3日号より

  • 撮影黒沼 諭ヘア&メイク新宮利彦スタイリスト申谷弘美取材菊地陽子

Photo Gallary4

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