テレ東『きのう何食べた?』好調のウラに西島秀俊の“ガチ”料理力 | FRIDAYデジタル

テレ東『きのう何食べた?』好調のウラに西島秀俊の“ガチ”料理力

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内野聖陽(左)と西島秀俊(右)の”ボーイズラブ”がファンの心をつかんで離さない
内野聖陽(左)と西島秀俊(右)の”ボーイズラブ”がファンの心をつかんで離さない

始まる前から大きな注目を集めていた4月スタートの深夜ドラマ『きのう何食べた?』(テレビ東京系)が、予想以上の好発進だ。

初回の平均視聴率は3.2%、放送後に番組タイトルがツイッターの”世界トレンド1位”になったばかりか、見逃し配信の再生回数はなんと155万回超えを記録した。その勢いは止まりそうもない。

「よしながふみさんの累計500万部突破の人気コミックが原作。ゲイのイケメンカップルを西島秀俊と内野聖陽の2人が演じることが発表された頃から注目を集めていましたが、ここまで話題を集めるとは…。テレビ東京・小孫社長も4月25日に行われた定例会見の席で『主役2人の演技のうまさプラス原作の良さ、そして女性の視聴者からは何の献立が出てくるか、期待されている』などと語り、終始笑みがこぼれていました」(スポーツ紙記者)

中でも美容師・ケンジ役を演じる繊細で乙女な内野の演技には、SNSでも「恋するケンジ。いちいち可愛いな」「毎回のことだけど、内野聖陽さんの可愛さが渋滞してんな」「美容師の手つきや動きをすごく研究されていることが伝わる」といった驚きと称賛の声が上がっている。

今まで、日曜劇場『仁-JIN-』(TBS系)で坂本龍馬、大河ドラマ『真田丸』では徳川家康、昨年放送された日曜劇場『ブラック・ペアン』(TBS系)では孤高の医師と、内野は重厚で男臭い役を演じることが多かっただけに、今回の演技に注目が集まるのも理解できる。

内野自身も公式HPで「こういう役はほとんど経験がないので、新鮮に感じました」と前置きした上で「写真撮影してみて、みんなに大丈夫大丈夫、イケてるって言われて、ホッとしている」とコメントしているところを見ると、本人も最初は手探り状態だったことがうかがえる。

「内野は文学座出身で、役作りにはとても定評があります。しかしゲイの役をここまで上手く演じるとは正直思わなかった。これまでとはまったく違う繊細で乙女なケンジを演じきり、新境地を開拓すれば、俳優として大きく飛躍するきっかけになりそうです」(番組制作会社プロデューサー)

内野の演技と共に脚光を浴びているのが、西島秀俊演じるシロさんの料理。

「マツコの知らない世界」(TBS系)の「マンガ飯の世界」で、原作が”レシピ本として使える!おすすめマンガ”の第1位に選ばれているだけに、登場するレシピはどれも折り紙つき。「公式ガイド&レシピ きのう何食べた?〜シロさんの簡単レシピ〜」も4月25日に発売されている。

「実は西島と料理は縁が深く、2017年に公開された映画『ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶〜』では”天才的な味覚”を持つ料理人の役を演じています。また13年『パナソニック エコナビ搭載家電』のCMキャラクターにも起用され、その発表会の席で料理好きであることも明かしています。今回のドラマでも鮮やかな”キャベツの千切り”を披露し、話題になっています」(女性誌記者)

テレビ東京のオハコといえば、何と言っても”グルメと旅”番組。この番組こそ、テレビ東京が作ってきたグルメ番組の集大成ではないかと話すのが、前出・番組制作会社のプロデューサーだ。

「テレビ東京はこれまでも、旅とグルメをからませた情報番組に度々俳優達を起用してきましたが、このドラマでは西島・内野といった主役クラスの大物俳優が渾身の演技を見せています。ドラマながら『グルメ』を主題としており、テレビ東京がこれまで培ってきた制作力が結実したと言えるのではないでしょうか」

またテレビ東京の番組をよく手掛けている放送作家は次のように語る。

「料理を通じて繰り広げられるほっこりとした日常生活を描くだけでなく、ゲイのカップルの老後など社会問題にも踏み込んでおり、去年大ヒットした深夜ドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)より深く、LGBTの問題に切り込んでいます。こちらも続編、映画化の可能性が充分に考えられますね」

『嬢王』に始まり、『モテキ』、『勇者ヨシヒコ』、そして『孤独のグルメ』シリーズなど、数々の話題作、問題作を生み出してきたテレビ東京「ドラマ24」。『きのう何食べた?』も、この枠に爪痕を残すことは間違いなさそうだ。

 

  • 島右近

    神奈川県出身。放送作家・映像プロデューサー。バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ヶ原で死んでいた』(竹書房新書)を上梓

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