世帯年収2700万 大手商社・社内婚夫婦の何かと出費の多い生活

世帯年収1400万円以上 新富裕層「パワーカップル」の衣食住レポート2

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約56%の金融資産が 60 歳以上の高年齢層によって保有されていると言われる日本。若年層は働けど働けど生活が豊かにならないと不満の声が上がる中、株高などを追い風に「パワーカップル」と呼ばれる若い世代の“新富裕層”が台頭してきている。

「パワーカップル」とは、夫婦の年収がそれぞれ700万円以上、世帯年収1400万円を超えるカップルのこと。日本全体の平均年収が400万円台前半であることを考えると、二馬力とはいえ、かなりの高額所得者であることには変わりない。

そこで、高額消費の担い手と目されている本物の「パワーカップル」を取材。その実態をお届けする。

大手総合商社に勤める社内婚カップルの場合

今回話を聞いたのは、日系大手総合商社勤務のパワーカップル。自宅は高級住宅街として知られる山手線内のエリア、子育て世代のために公園などが整備され、最近ではファミリー層にも人気の街だ。(文中に登場する名前はすべて仮名)

夫・浩介(35):日系大手総合商社勤務 年収1500万円

妻・聡美(34):日系大手総合商社勤務 年収1200万円

交際のきっかけ:会社の先輩・後輩

住居:2LDKの分譲マンション(9000万円で購入 夫婦それぞれ1000万円の頭金で30年ローン)

聡美 「二人とも新卒から商社の総合職として働いています」

浩介 「社内婚ではあるんですが、別の部署なので普段接点はないですね」

国内でも就職人気上位を争う商社に新卒で入社しただけあり、“仕事ができるオーラ”が漂っている二人。聡美さんが入社後すぐに交際をスタートした彼らは数年後に結婚。

浩介 「僕が海外駐在から帰国するタイミングで『じゃあ結婚しようか』と」

結婚後、最初の“愛の巣”に選んだのは、都心にある1LDKの賃貸マンション。新婚旅行を兼ねた結婚式は家族や友人のみを招待し、300〜400万円かけてハワイで挙げた。浩介さんから贈られた婚約指輪はカルティエ、結婚指輪は数十万円のものをチョイスしたという。

その後、聡美さんの妊娠が発覚し、現在のマンションを購入する。

浩介 「しばらくマンションを買うつもりはなかったんですが、どうせ家賃を払うなら資産として残るほうがいいと思って」

聡美 「よく考えたら、独身の時はお互いに実家だったし、二人とも社会人になってまともに家賃を払った経験がなかったんです。今思えば、その頃に、しっかりお金を貯めておけば良かったと後悔しています(苦笑)」

第1子である女の子が4歳になり、これからさらに物入りになってくるため、固定費である高額なローンの支払いはパワーカップルにとってもなかなかの痛手だ。

聡美 「マンションは共同名義で、ローンは二人合わせて月に20万円ちょっと。生活費は共同口座に15万円ずつ入れています。そこから食費や光熱費などが引き落とされる感じですね。あまり外食はしませんが、主食の玄米は無農薬、子どもには有機で添加物ナシの食材、市販の調味料はなるべく使わない、などとかなりこだわっているので、結構食費が高いかも。あと生活費とは別に、子どもの保育園代と習い事代で、月に10万円くらいかかっています」

浩介 「ただ、僕の両親が節税対策も兼ねて、この10万円のうちの一部を補助してくれていて、それをありがたく使わせてもらっています(笑)」

独立採算制でも華やかな生活は夢のまた夢?

「それ以外の給与はすべて自由の独立採算制」と聞くと好き放題給与を使えるイメージだが、実情は毎月の赤字をボーナスや独身時代の貯金で補填しているそうだ。

聡美 「私たちはボーナスが多い分、月の手取りはそこまで高額ではないので、毎月のキャッシュフローは赤字ですよ。独身時代の貯金もどんどん減っています。産休・育休中は食事も家でとることが多かったので出費が抑えられましたが、職場復帰してからは、ランチは確実に外食だし、飲み会に顔を出さないといけない。仕事柄身なりにも気を遣わなくてはいけないので、メイク代や服代もそれなりにかかる。そんなこんなで出費がグッと増えちゃって。インナー類はユニクロで抑えても、それ以外のアイテムを新宿伊勢丹でお買い物していたらあんまり意味ないですよね(笑)」

浩介 「僕はもともとお金を使わないので、唯一使うのは気分転換と健康維持のために行っているパーソナルトレーニングの会費くらい。あとは飲み代かな。同じ会社にいるからメイク代や服代が必要経費なのも理解できますし、お互いにムダ遣いしている意識がない。何を抑えればいいのか悩ましいです」

独立採算制ゆえに貯金や投資も各自だ。

聡美 「マンションを買った時に、家具へのこだわりから椅子1脚が10万円くらいするブランド『TIME&STYLE』を中心に揃えちゃったりと、一気に減ってしまいましたが、私は独身時代からの貯金がまだ1000〜1200万円くらいあります」

浩介 「僕はお恥ずかしながら500万円ないかと。聡美と同じくマンションの購入が大きかったですね。投資でなんとか増やそうとしていますが、なかなかうまくいかないです」

「決して華やかな生活をしているわけではないが、お金をかけるべきところには惜しみなく使う」と話す二人。旅行や記念日も“かけるべきところ”だ。

聡美 「国内・海外問わず、旅行先のホテルにはお金をかけています。子どもができてから部屋で過ごす時間が増えたし、子どもが寝た後に大人が物音を立てないように過ごすのではリラックスできないので、寝室と居室が分かれているスイート仕様であることがマスト!」

浩介 「僕が、多い月で4回ほど出張があって飛行機のマイルが貯まるので、交通費がかからないことを考えれば問題ありません。どちらかの誕生日など特別な日は、旅先で少しいいホテルに泊まり、ゆっくりするのが定番です」

お互いのプレゼントの予算は誕生日に10万円、バレンタインやクリスマスなどはそれぞれ3万円。足りない分はそれぞれが補填する。なかなかの高予算だが、「中途半端なものはいらない」という本物志向の彼らには最低限なのだろう。

聡美 「でも独身の頃のようには、高価なバッグや靴も買わなくなりました。独身のときのほうが、よっぽど世間がイメージするパワーカップルだったはず(笑)。唯一、最近買った高価なものは、エルメスのペタンコサンダルです」

浩介 「僕はなんだろう、投資に失敗したのが最近の高額出費かな(苦笑)」

家事の負担割合はほぼ半々。簡単な掃除、洗濯、平日の食事は聡美さん、休日の食事とゴミ捨て、風呂掃除は浩介さん。毎日の掃除はルンバ、細かい部分の掃除は月2回の家事代行がやってくれている。

聡美 「共働きは、夫が家事をやってくれなければ絶対に無理です」

浩介 「僕も、元々料理が好きだったこともあり、苦にならないです。アウトソーシングできるところはするのもアリですよ。会社の人たちもそうしています」

数年以内に海外駐在の可能性がある二人。その場合、聡美さんは退職する可能性も出てくる。

聡美 「夫の駐在先についていくのであれば、辞めざるを得ないでしょうね。でも何かしらの形でずっと働き続けていくと思います。世帯年収が半分になるなんて恐ろしすぎて(笑)」

浩介 「僕たちサラリーマンはガッツリ税金で取られてしまい、どうすることもできないんです。対策もそこまでできないですし。だからお金をどう使うか、どこに使うかで調節するしかありません。

今住んでいる都心のエリアは、本人が高収入なだけでなく、二世・三世のお金持ちも多い。そんな方々から比べたら、僕たちなんてパワーカップルとはとても言えないですよ(笑)」

「出費を見直す必要がある」と言いつつも、かけるべきところにはしっかりお金をかけるエリートカップル。高給に見合う働き方をする二人は、それなりに出費も多いことが見て取れる。一般人からすると羨ましい限りだが、サラリーマンである当事者には「本当のパワーカップルとは言えない」という意識が強いようだ。次回は世帯年収3000万円、妻が夫の2倍稼ぎ出すベイエリア在住夫婦にフォーカスする。

  • 取材・文周防美佳

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