完全復帰へ向けて 打者・大谷翔平が見習うべき偉大な選手とは

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左がプホルス。2000打点の記録達成ももうすぐ

メジャーリーグも各球団が30〜40試合を終え、いよいよ今季の展望が開けてきた印象です。

やはりニューヨーク・ヤンキースやヒューストン・アストロズ、ロサンゼルス・ドジャースなどのチーム名はスタンディング(順位表)の上位にありますね。昨年王者のボストン・レッドソックスが若干、出遅れましたが地力は間違いなくメジャー屈指なので、夏までには巻き返してくれるでしょう。

日本人選手の活躍もまずまず、といったところでしょうか。ルーキーイヤーを慎重にこなしながら初勝利を挙げた菊池雄星投手(シアトル・マリナーズ)、日本勢トップの勝ち星を挙げている田中将大投手(ヤンキース)や前田健太投手(ドジャース)、故障から復帰し2勝したダルビッシュ投手(シカゴ・カブス)の活躍は日米で報じられています。(※成績はすべて5月7日現在)

そんな中でやはり日本で注目されているのはロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手の動向でしょう。昨秋に受けたトミー・ジョン手術からのリハビリは順調で、打者としての出場へカウントダウンがされている段階です。

今季は指名打者として打席に立つにとどまるでしょう。現在、エンゼルスの指名打者は、アルバート・プホルス選手がラインナップに入っています。ここに一塁を守るジャスティン・ボア選手をからめて、大谷選手と併用することになるでしょう。

大谷選手にとってプホルス選手が同じチームにいてくれることは限りないプラスです。

ボールを呼び込む際に足を上げずに待つ、いわゆる「すり足打法」のパイオニアの一人で、大谷選手とかなり似た打ち方です。プホルス選手は右、大谷選手は左と左右差はありますが、始動からフォロースルーまで基本的な打ち方は一緒です。二人ともパワーは十分持っているので、ボールにコンタクトする部分でしっかりハマれば軽々とフェンスオーバーします。参考になるバッターを間近で見ることができるのは大きいですね。

昨シーズンの開幕前、プホルスと一緒にゴルフをしました。大谷選手の加入について「資質は申し分ない。彼に活躍してもらうのは僕らの責任だ」と語っていました。また、大谷選手も以前「指名打者にはプホルスという偉大な打者がいるので、しっかり仕事をしないとファンに認めてもらえない」と敬意を示していました。年齢差やキャリアを抜きにしてお互いに尊敬しあえる素晴らしい関係を築けているのではないでしょうか。

余談かもしれませんが、プホルス選手はゴルフの間、時間を気にしていたので、何か予定あるの?と聞いたら、大谷選手と同時期にチームに加わったジェフリー・マルテ選手(現在は来日して阪神タイガースに所属している内野手)を空港まで迎えに行くとのことだったんです。

「彼も新加入だし、早くチームに馴染んで欲しいんだ」

と言っていました。

12歳も年下の選手を迎えに行くなんて普通、メジャーのスタープレーヤーはしません。それだけ、リーダシップと優しさに溢れた好漢なんです。

グラウンドの外でもチャリティーイベントなどに積極的に参加し、近年は「STRIKE OUT SLAVERY」という人身売買撲滅キャンペーンを展開しています。一昨年は本拠地アナハイム、昨年はワシントン、今年はカンザスシティーで開催されるなど、広がりを見せています。スラッガーとしても人間としても偉大なこの選手は大谷選手にとっても模範になるに違いありません。

昨季は前述のような起用法がメインだったので、まだプホルス選手とのアベック弾は記録していませんが、プホルス選手の契約が切れる2021年までにはぜひ実現して欲しいですね。そこにチームの看板選手であるマイク・トラウト選手も絡んできてT(Trout)P(Pujols)O(Otani)砲などが完成すると、エンゼルスの新しい出し物として大いに盛り上がるのではないでしょうか。

エンゼルスタジアムのセンターコンコースにはプホルス選手の通算ホームラン数をカウントする「プホルスボード」が設置されていますが、そろそろ史上4人目の2000打点も間近です。大谷選手の復帰を待ちつつ、プホルス選手の記録更新にも注目してみてはいかがでしょうか。

  • 長谷川滋利

    1968年8月1日兵庫県加古川市生まれ。東洋大姫路高校で春夏甲子園に出場。立命館大学を経て1991年ドラフト1位でオリックス・ブルーウェーブに入団。初年度から12勝を挙げ、新人賞を獲得した。1997年、金銭トレードでアナハイム・エンゼルス(現在のロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム)に移籍。2002年シアトル・マリナーズに移り、2006年現役引退

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