不出馬宣言の貴乃花親方 「発起人から見えた」政界進出の可能性
発起人には小渕優子元経産相など、政治家がぞろぞろ。すでに外堀は埋められて…
5月19日の夕方――。無事に「貴乃花道場」の設立パーティと記者会見を終えた元貴乃花親方(46)は、自宅近くの韓国料理店から出てくるとホロ酔い顔。本誌の直撃にも機嫌良く答えた。
――道場設立、おめでとうございます。
「ありがとうございます。いや~、発表できてホッとしていますよ」
――パーティには国会議員の方も多く参加し、政治の話も出たと思いますが。
「いやいや……。自分は本当に(手を顔の前で大きく横に振る)」
――7月の参議院選挙に出られるという話もあります。
「まったくありません。本当に」
貴乃花は否定するが、政界進出の噂は絶えない。実際、パーティには、小渕優子元経産相や遠藤利明元五輪相など複数の自民党議員が発起人として参加しているのだ。政治評論家の伊藤惇夫氏が語る。
「自民党としては喉から手が出るほど、ほしい人材でしょう。貴乃花さんが出馬すれば、50万票は獲得できると言われています。得票率が上がり、比例代表の候補者を2人当選させられるほどの実力です。遠藤議員は政界とスポーツ界のパイプ役の一人で、以前から貴乃花さんと会合を重ねている。さらに小渕議員や浜田(靖一)議員らも発起人となり、自民党の本気度がうかがえます。あまり早く出馬表明すると、野党陣営などからマイナス情報が流れる可能性がある。参院選直前に『出る』と発表すれば、よりサプライズ性が高まり関心を集められます」
貴乃花の政界進出へ向け、自民党は外堀を埋めつつあるのだ。貴乃花本人にも出馬を見すえたと思われる動きがある。
「CMの依頼を、すべて断っているようなんです。立候補すればCMは流せなくなり、莫大な違約金がかかる。それを想定しての行動でしょう。『日本テレビ』の『24時間テレビ』(8月24日〜25日)出演オファーも保留しているとか。多くの番組に出演し、あれだけ関係の良好な日テレの依頼をペンディングしているんです。これも出馬のタイミングを考えての対応でしょう」(民放キー局関係者)
冒頭の直撃で「『絶対に出馬する』という声が絶えないが」と記者が問うと、貴乃花は渋い表情でこう答えた。
「いや~、それは……。政治の専門家ではないので、はい……」
サプライズの政界進出へ向け、準備は着々と進んでいるようだ。







『FRIDAY』2019年6月7日号より
写真:坂口靖子(直撃)、蓮尾真司(会見)