“ドルオタ”を熱狂させる「全員現役東大生」地下アイドルグループ

手作り衣装でアイドルのコピーダンスを披露する『東大娘。』の進む道

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
踊る『東大娘。』とそれを囲むファン。メンバーの名前を叫んだり、全力のオタ芸を披露する者もいた

5月18日、東京都文京区にある東大本郷キャンパスでは、同大の学園祭「五月祭」が開かれていた。有名な「赤門」をくぐると、キャンパス内は大学生や受験生の親子で賑わっている。だが、そんな中に1ヵ所だけ、異様な熱気に包まれた人だかりが。

高級なカメラを構えた50人ほどの中高年男性と、彼らに囲まれて元気よく踊る若い女性たち。彼女たちのフリフリのスカートの揺れに同期するかのように、観客は頭を上下に揺らし、雄叫びをあげている――。その熱狂的な姿は、いわゆる”ドルオタ”(※「アイドルオタク」の略称)と称される熱心なファンのそれである。

彼女たちの名は『東大娘。』。約20人のメンバー全員が現役東大生で構成されている、知る人ぞ知る地下アイドルグループだ。メンバーの一人で、昨年11月の東大ミスコンで準グランプリに輝いた、東大法学部4年の佐野来実(くるみ)さん(21)が言う。

「『東大娘。』は5年ほど前に結成されたグループで、学園祭でのダンスパフォーマンスは、サークル活動として行っています。メンバーは1年生から4年生までいて、学部もバラバラです。みんな趣味として活動しているので、衣装は手作り。今日着ているワンピースもそうですが、自分で市販の洋服を買ってきて、リメイクしています。学園祭でアイドルのコピーダンスを披露するのが基本的な活動で、学園祭の3ヵ月前から練習を始めます。週に2回、1回の練習につき3時間ほど、大学構内にあるガラスに自分たちの姿を映しながら、ダンスの練習をしているんですよ」

ライブが終わると、最前列でカメラを構えていたファンたちが彼女たちに群がって、労(ねぎら)いの言葉をかけたり、ツーショットの写真を求めたりした。厳しい受験戦争を勝ち抜き、学問の最高峰に進学した才女たちはなぜ、地下アイドルとして活動する学生生活を選んだのか。佐野さんが続ける。

「私は、前田敦子さんがセンターをしていた時代のAKB48さんがめっちゃ好きで、中学、高校時代は自分でアイドルのコピーダンスを踊っていました。だから、大学に入ったら、こういうサークルに入ろうと思っていたんです」

他の『東大娘。』メンバーである理科二類2年の武田美玲さん(20)も次のように答えた。

「私も昔からアイドルが好きで、自分もアイドルのダンスをコピーして踊ってみたいと思い、このサークルに入りました。『東大娘。』って東大の中でもキラキラしているサークルなんです。だから、そのステージに立つことに憧れていたんです」

勉強熱心なだけあり、ダンスのクオリティはプロ並み。大学卒業後はやはり、「インテリアイドル」として芸能活動をしていくのだろうか。だが、前出の佐野さんに聞くと、返ってきたのは意外な答えだった。

「芸能事務所からデビューしないかというお誘いをいただくこともあるのですが、全てお断りさせていただいています。やはり商業的なしがらみみたいなものに囚われたくないので。私個人としても、芸能活動をする気はなくて、卒業後はゴリゴリの外資系金融企業に就職する予定です」

アイドル活動はあくまで学生時代の趣味に過ぎず、卒業後は一流企業へ……。東大生らしく、将来をキッチリ計算しているようだ。

ミス東大で準グランプリに輝いた東大法学部の佐野来実さん。男子学生にモテるか尋ねると、「う~ん、わかんないです!」と答えた
本誌未掲載カット 「全員現役東大生」の地下アイドルグループ『東大娘。』
本誌未掲載カット 「全員現役東大生」の地下アイドルグループ『東大娘。』
本誌未掲載カット 「全員現役東大生」の地下アイドルグループ『東大娘。』 メンバーの一人で、昨年11月ミス東大で準グランプリに輝いた東大法学部の佐野来実さん
本誌未掲載カット 「全員現役東大生」の地下アイドルグループ『東大娘。』 メンバーの一人で、昨年11月ミス東大で準グランプリに輝いた東大法学部の佐野来実さん

『FRIDAY』2019年6月7日号より

  • 撮影田中俊勝

Photo Gallary6

share icon記事をシェアする

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事