川崎連続殺傷事件「引きこもり男」が“カリタス小”を狙ったワケ

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岩崎隆一容疑者―。

28日午前に発生した“川崎無差別殺傷事件”の被疑者の名前だ。

しかし、今はその名前も虚しく響くだけ。保護者含む19人を殺傷後、自ら首を切り、命を絶ったため、動機は永遠に解明されることはない。

同容疑者の自宅は現場となった川崎市多摩区登戸新町の路上から直線距離にして約4キロ、車で15~20分の場所にある。1962年に建てられたこの家に、岩崎容疑者は伯父と伯母の3人暮らし。複雑な家族構成の理由は幼少期に両親が離婚したことにある。一般的に父親、母親のどちらかに引き取られるケースが大半だが、同容疑者は父方の兄である伯父のMさんに預けられた。

「Mさんにも2人の男女の子供がいて、同容疑者と合わせて幼少期は3人でよく遊んでいた。岩崎容疑者は3人のなかでは1番年下。周りからは『りゅうちゃん』と呼ばれていた」(近隣住民)

地元の小学校、中学校を卒業するまでは、どこにでもいる男の子。だが、その後、同容疑者の目撃談は激減する。“引きこもり”になったためだ。地元関係者の話。

「まるっきり姿を見なくなったので、引っ越したと思っていた。ニュースを見て、彼が容疑者と聞いて驚いた。存在感がなく、あの家(岩崎家)自体が他の家と積極的に交流を持つ方ではなかったから…」

近所を取材しても、同容疑者に関する情報は幼少期か直近1週間のものばかり。中学卒業から30年近くポッカリ“記憶”が抜け落ちているのは違和感しかない。

ある近隣住民は「あの家(岩崎家)とはみんな深く関わらないようにしているから…」と言葉少な。ちょうど1年前、岩崎容疑者が隣の民家に「おたくの庭に生えている木が目に入る!」と、押しかけてきたという報道もあった。ある種のトラブルメーカーだった。

奇妙なのは同居する伯父と伯母との関係性だ。事件を起こした犯人に岩崎容疑者の名前が挙がると、神奈川県警の捜査員は同居する伯父と伯母に事情を説明した。

「この時、伯母は『何かの間違いだと思いますよ』と認めなかった。岩崎容疑者のことを信じるというよりは、引きこもりで行動範囲の狭い彼が『そんな度胸のいることをするはずがない』という感じだったようだ。結局、捜査員は容疑者の指紋を照合して人定した」(全国紙社会部記者)

同容疑者は30年以上、子供部屋で暮らし、2人と同居するも隔離された生活空間で生きていた。伯父も伯母も岩崎容疑者がどこで何をしているかわからない。事件直後、一部取材に伯父が「(一緒に)いるような、いないような…」と答えたのは、そういう意味だ。

事件の最大の関心事は、なぜカリタス小の生徒を狙ったのか、だ。行き当たりばったりの通り魔的な犯行ではなく、同容疑者は新品の刺身包丁2本を握り締め、リュックサックの中にはさらに2本のスペア包丁を用意していた。亡くなった小学6年栗林華子さんと外務省職員・小山智史さんへの刺し傷はいずれも深く、強い殺意が感じられる。

「容疑者にとっては、カリタスの児童でなければダメな理由があった。岩崎容疑者の親族の中に子どもカリタスに通わせている、もしくは通っていた人物がいるのではという情報もある。その親族との間で何らかのトラブルがあり、逆恨みした容疑者が凶行に走った可能性も指摘されている」(捜査関係者)

ただし、それを裏付けようにも、岩崎容疑者はすでにこの世にはいない。同居する伯父と伯母も関係性から言って、詳しく知る由もない。近隣住民はとっくに敬遠している。令和最初の凄惨事件となってしまった本件は、救いようのない結末に突き進んでいる―。

  • 写真REX/アフロ

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