「紀州のドン・ファン怪死事件」 捜査線上に浮かんだ「真犯人」

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田辺市の自宅でシャブシャブを楽しむ生前の野崎氏。右側の女性が、10年来の愛人である菜々さん(仮名)だ

「茶色い郵便用の封筒から、覚醒剤の注射針が出てきたんです。その封筒には、社長(野崎氏)の前の愛人の名前が書かれていました」

そう語るのは、5月24日に亡くなった「紀州のドン・ファン」こと和歌山の資産家・野崎幸助氏(享年77)の妻・Sさん(22)だ。

捜査が暗礁に乗り上げた和歌山県警は、どうやら焦点を野崎氏の「過去の愛人」にしぼり始めたようだ。Sさんと家政婦の二人に続き、県警が”第3の容疑者”としてマークしているのは、かつての愛人・真美さん(仮名・40代)。Sさんが「封筒から覚醒剤の注射針が出てきた」と証言する女性だ。生前、野崎氏は真美さんについてこう語っていた。

「彼女とは’15年頃に知人の紹介で会いました。大きな目が特徴のスレンダーな人でね。『私は(大手芸能事務所)Bのタレントなの』と言っていました」

結婚願望の強い野崎氏は、すぐに真美さんに求婚した。

「でも、『前の男と別れるのに2000万円ください。そうしたら社長と結婚します』と言われちゃってね」

野崎氏は実際、「貸し付け」という形で指定された男の口座に2000万円を振り込んだ。だが、一向に真美さんは結婚をしてくれず、怒った野崎氏は返還を求める訴訟を起こす。焦った真美さんは、一転、「結婚する」と言い出し、昨年5月、トラック2台分の大量の段ボールに私物を詰めて野崎氏の自宅へ送りつけた。事件後の家宅捜索で、そのなかから覚醒剤の注射針が見つかったのだ。

野崎氏が使用した形跡がなかったため、これまで県警はこの注射針を放置していたが、ここにきて真美さんを捜査対象に。2000万円の借用書がいまだ残っていることから、動機も十分にあると見られている。真美さんについて事情聴取を受けた野崎氏の会社のベテラン従業員が言う。

「6月20日頃に真美さんから電話がありました。警察が疑っていることについて私が『注射針が出たんだから仕方ないよ』と言うと、『でも私はやっていないし!』とかなり焦っていました」

県警に疑われているのは彼女だけではない。次から次へと交際相手を替えてきたドン・ファンだが、唯一、10年にわたり愛人にし続けてきたのが菜々さん(仮名・30代)だ。

菜々さんは、野崎氏が経営する金融会社でティッシュ配りのアルバイトをしていたことがきっかけで、野崎氏と知り合った。野崎氏からの「お手当て」は1回10万円だった。一方、Sさんは月100万円もらっていた。それで菜々さんがSさんに嫉妬したのでは、と警察は見ているようだ。本誌は事件後、菜々さんから直接話を聞くことができた。

「嫉妬なんて絶対にありません。社長がSちゃんを嫉妬させようと、私とのメールのやり取りを彼女に見せ、それが原因でSちゃんと喧嘩になったことはある。だけど、だからって社長をどうにかしようなんて思ったことはありません」

ただ、菜々さんには、一つだけ気になる点もあるという。

「亡くなる2週間くらい前、社長から電話があったんです。内容は『シャブやってるんや』というもの。タチの悪い冗談ばかり言っている人だったので、それもウソだとは思うんですが……」

意外な「真犯人」が、ある日突然逮捕されることも十分あり得そうだ。

6月20日、県警は雨のなか野崎氏の会社を家宅捜索。捜索は2度目で、捜査の難航ぶりを物語っている

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