逆さトリック文字「アンビグラム」の不思議な世界 | FRIDAYデジタル

逆さトリック文字「アンビグラム」の不思議な世界

千葉ロッテのポスターで話題 ひっくり返すと、意外な文字が浮かび上がる

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逆さトリック文字「アンビグラム」作家・野村氏のアトリエで。富山大学芸術文化学部在学中にアンビグラムを題材にした映画を観て触発されたという。手にしている「もりとも」の文字を逆さにすると?

毎年ロッテは、交流戦前にセ・リーグを挑発するポスターを作りファンを楽しませている。今年採用したのは、「アンビグラム」という、角度によって違う言葉になるトリック文字だ。ロッテの球団職員は、アンビグラムの第一人者・野村一晟(いっせい)氏(27)の作品に着想を得たと明かす。

「『挑戦』を逆さに読むと『勝利』になる、競艇のポスターにヒントを得たんです。おかげ様でファンからは、『二度も三度も見てしまう』と好評を得ています」

当のアンビグラム作家・野村氏は、富山市在住。自宅兼アトリエで、野村氏がその醍醐味を語った。

「向きを変えると、違う文字になるだけでは意味がありません。『もりとも』が『かごいけ』に変化するなど、ストーリー性を持たせることが大切なんです」

野村氏が扱うのは「さようなら」のような、一般的な言葉だけではない。「にちだいアメフト」が「きけんタックル」に変化するなど、時事ネタも多い。野村氏が続ける。

「アンビグラムで世の中を風刺したいと考えているので、ニュース性の高い言葉にも敏感になります。26文字しかないアルファベットならアンビグラムを作るのは簡単ですが、漢字やひらがなの組み合わせが無数にある日本語だと難しい。コツは目にとまりやすい文字の左側を太く、視野に入りづらい右側を細くすることです。それには筆文字が最も合います」

ロッテのポスターが公開されてから、野村氏には制作依頼が殺到している。

ロッテの交流戦ポスター。「交流」の文字を逆さに読むとセ・リーグの各球団を意識した「挑発」になる。千葉ロッテ提供

野村氏の創作はパソコン上で行われる。最近では企業から「ロゴや社名を逆さにして社訓を表現できないか」といった依頼も多くあるとか

日大アメフト部が起こした問題と言えば……

光を利用した作品。「陽」という文字の影が対義語の「陰」に

祭などのイベントに出店し即席でアンビグラムを考え、4000円ほどで販売することも

鬼が外に行ったら内に来るのは

チャレンジすれば必ず勝てる!

別れただけでは寂しすぎるから

撮影 : 幸多潤平

Photo Gallery9

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