広島カープの六本木大宴会 エース大瀬良、代打長野らは優勝気分?
4連覇へまい進する赤ヘル軍団の「祝勝会」
グビッ、グビッ……!
長いことハリコミをやっているが、有名人が瓶ビールをラッパ飲みする姿は初めてだ(上写真)。
5月下旬のある夜、長野久義(34)は去年までホームグラウンドにしていた六本木(港区)で勝利の美酒に酔っていた。
本誌が赤ヘル軍団の祝勝会を目撃したのは深夜11時過ぎのこと。六本木には珍しい、下町情緒溢(あふ)れる居酒屋に一台のタクシーが停まった。降りてきたのは、ガタイのいい4人の男たち。先陣を切るのは、真っ白なシャツが爽やかなベビーフェイスの青年。つい数時間前まで、神宮のマウンドで投げていた大瀬良大地(27)である。強力ヤクルト打線を相手に7回3失点と好投。早くも5勝目をマークしたとあってエースはご満悦だ。
そしてその隣には、モデル体型の凛々(りり)しい若者――今季から先発ローテの一翼を任されている若手のホープ、アドゥワ誠(20)がピタリとくっついていた。
二人が球団スタッフを伴って店に入るや、女性店員らがハイタッチでお出迎え。どうやら行きつけの店のようだ。
二人に遅れること10分、今度は代打の切り札、長野がタクシーで乗り付けた。
通常、野手は野手同士、ピッチャーはピッチャー陣で食事に出るものだが、「いろんな人を巻き込んで飲むのが長野流」だと、スポーツ紙巨人担当記者は言う。
「今年はFA移籍した丸佳浩の人的補償でカープに移籍して1年目だから、とくに積極的ですね。飲み会にバッピ(打撃投手)や広報ら裏方、番記者を呼んでワイワイやるのは巨人時代からのルーティン。広島でも独自のスタイルを貫いているんですね。もちろん、飲み代は全額、長野持ち。翌朝早いときは支払いを済ませて帰ります。一度、彼が帰ってから追加でシコタマ飲んだことがあって、精算しようとしたら『追加の分もいただいております』と店員に言われて……どんだけ遊び慣れているんだよ、と(笑)。とにかく、気持ちよく呑む男です」
この日の赤ヘル軍団もたしかに楽しそうだった。当初、瓶ビールをラッパ飲みする大先輩の隣でアドゥワは背筋を伸ばして恐縮しまくっていたのだが、そんな彼にサングラスをかけさせ、演説(モノマネ?)をさせて一同大爆笑。直後、「勘弁してくださいよ~」とばかり咳(せ)き込むアドゥワを、長野は優しく見守っていた。その隣でクールにジョッキをあおるサングラス姿の大瀬良。最後のほうは店員も参加しての大宴会になった。
宴(うたげ)は深夜1時過ぎにお開き。大瀬良は別れを惜しむように美人女将を抱擁した。その光景を羨(うらや)ましそうに見つめるアドゥワ。だが、ここで攻撃の手を緩めないのが3連覇中の常勝カープだ。なんと、長野は”延長戦”に臨むべく、近くの雑居ビルへ入っていったのである。
「遠征先でも門限がある巨人にあって、唯一、門限破りを黙認されていた」(前出記者)という長野。その豪快さ、もうちょっと本業(打率.224。6月13日現在)のほうで発揮してほしいものだが――。
『FRIDAY』2019年6月21日号より
- 撮影:香川貴宏