鈴木宗男 3度のがんを乗り越え、手術後4日で地元・北海道へ | FRIDAYデジタル

鈴木宗男 3度のがんを乗り越え、手術後4日で地元・北海道へ

有明・がん研の病室で密着インタビュー

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医師からは「2ヵ月安静」と告げられたが、術後すぐにベッドの上に大量の資料を広げて勉強を始めた
医師からは「2ヵ月安静」と告げられたが、術後すぐにベッドの上に大量の資料を広げて勉強を始めた

「食道がんと告げられたときは、正直、『またか……』と暗澹(あんたん)たる気持ちになりました。ただ、医師の説明を聞いているうち、がんと向き合っていくしかない、この身体で自分にできることは何だと、考えるようになった。がんになるのは3度目ですからね。嫌でも、残された人生をどう生きるかは考えますよ」

手術から2日後の5月29日、「がん研有明病院」(東京都江東区)の最上階の個室で、元衆議院議員で新党大地代表の鈴木宗男氏(71)は静かにそう語った。いつものあの甲高い元気な語り口ではなく、かすれた小声……。さすがの宗男氏も、がんのショックと入院・手術による疲労が大きいようだ。

’03年に胃がんになり、胃の3分の2を切除。’10年に今度は食道がんが発覚。そして今年4月末に受けた人間ドックで、再び食道に1.2㎝のがんが見つかった。

「入院したのは5月26日です。トランプ大統領も観戦した大相撲の千秋楽を見た後、病院に直行しました。入院してすぐ、安倍晋三総理から無事を祈る激励の電話がありましたね。翌日手術を受け、午前9時から約4時間かかってがんを切除。術後の食事は重湯、具のない味噌汁、ゼリーなどで、体重は入院前から2㎏減りました」

手術は内視鏡を口から挿入して、がんを切除するという方法で行われた。メスで身体を開いたわけではないが、術後はジクジクとした痛みが続いているという。

だが、そんな状況でも、宗男氏はベッドの上に大量の新聞や書類を敷き詰め、時勢の勉強と情報収集を欠かさない。7月の参院選に向けても、極めて前向きだ。

「がんが転移しているかどうかの検査結果が、6月18日にわかります。良い結果が出ることを確信しています。今回の参院選を、鈴木宗男という男の最後の勝負にしたいと思います。衆参同日選挙もありうるので、情報戦に遅れをとらないようにしたいです」

5月31日に退院した宗男氏は、「絶対安静」という医師の制止を振り切り、その足で地元・北海道へ。翌6月1日、札幌で行われた新党大地のセミナーに出席した。参加者の前でがんからの生還をアピールする姿からは、「病気すらも政治のために利用する」という政治家・鈴木宗男の生き様が伝わってきた。

「戦争発言した丸山穂高議員は東大出身のエリートですが、人の心を聞く、声なき声を聞く本当の政治家ではない。私は政治家として人生をかけて、ロシアと向き合ってきた男です。北海道民のため、日本国民のため、日露平和条約を締結して北方領土問題を解決する。参院選を最後の戦いとして、命をかけてこの夢を実現したいのです」 

ともにセミナーに出席した娘の鈴木貴子衆議院議員(33)は、「少しは家族のためにもエネルギーを費やしてもらいたいなぁ」と笑った。宗男氏はそんな娘の言葉に苦笑しながら、手に持っていたトマトジュースを一口飲んで、後援者のもとへ走っていった。

’03年に受けた胃がんの手術跡を見せながら、鈴木宗男氏は「がんで苦しんでいる人を勇気づけたい」と力強く語った
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本誌未掲載カット 鈴木宗男「3度のがんを乗り越える」手術直後の病室で密着インタビュー
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『FRIDAY』2019年6月21日号より

  • 撮影船元康子

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