渋谷の街にあふれている新麻薬「合成コカイン」の製造法 | FRIDAYデジタル

渋谷の街にあふれている新麻薬「合成コカイン」の製造法

次から次へと新しい麻薬が誕生 この国は大丈夫なのか

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東京・渋谷の繁華街。合成コカインは主にクラブなどで売買されており、客にはサラリーマンなどもいる

「いま渋谷のクラブなどで『合成コカイン』『処方箋コカイン』などと呼ばれる薬物が密かに売られています。高揚感などの効能がコカインとそっくりで、薬物常用者でも区別がつかないほどです。特にスニッフィング(粉末を鼻から吸引する行為のこと)したときの鼻にくる独特の”シビレ”がコカインにそっくりだそうです。しかし、合成コカインは実際には処方箋で手に入る複数の一般薬を混ぜ合わせるだけで作れてしまうんです」(薬物の密売人のA氏)

いま巷(ちまた)では、電子たばこと見分けがつかない『電子大麻』による逮捕者が続出。捜査当局は警戒を強めている。そんな中、本誌は合成コカインという新たなドラッグが蔓延しつつあるという情報をキャッチ。その製造・使用現場の写真を入手した。下の3点の写真がそれだ。前出・A氏が解説する。

「合成コカインは睡眠薬など複数の薬を混ぜて作るのですが、重要なのは『X』という向精神薬です(①)。これは精神疾患で入院歴があるなど、いくつかの条件をクリアすれば、薬局で簡単に入手することが可能。『X』を入手するために、ブローカーが生活保護受給者や主婦などを雇っています。彼らを精神科に通院させて、『X』を組織的に入手しているんです。この『X』と他の薬をカードなどで砕いて、一緒に混ぜる(②)。それだけで合成コカインの完成です。この写真のように、スニッフィングして使用することが多いようです(③)。こうして製造された合成コカインの末端価格は、0.8g(テンパチ)で1万5000円~1万8000円ほど。ただ、原料はすべて処方箋で手に入る薬ですから、原価は数十円ほどしかかかりません」

元厚労省地方厚生局麻薬取締部捜査第一課長の高濱良次氏が話す。

「向精神薬は譲渡や売却していることが立証できれば逮捕されますが、所持しているだけでは逮捕できません。その点が大麻や覚醒剤などの麻薬と違ってやっかいなところです。原価数十円のものを1万数千円で売りさばいているとなれば、相当なボロもうけです。この合成コカインが暴力団、あるいは半グレ集団などの資金源になっている可能性は十分にあります」

粗悪な危険ドラッグが蔓延した際には、乱用者による自動車事故などが多発した。合成コカインでも同様の事故が起きる可能性が高い。新たな法整備と取り締まりを急ぐべきなのだ。


向精神薬の一種である『X』。一般的には、精神疾患の治療などに使用されている


合成コカインは『X』と複数の薬物を砕いて混ぜて製造する。原料はすべて一般薬だという


合成コカインを吸引する男性。コカインと同じように、主にスニッフィングして使用する

 

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