異才カルプレス 「仮想通貨3.0」で再び革命!

横領罪などの容疑で逮捕も、ジャパン大好きフランス人は拘留中に漢和辞典で日本語猛勉強

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
マウントゴックス社にはまだ14万ビットコイン(時価1400億円相当)が残っていて、「債権者が多く、民事再生手続きが続いている」と話す

好きな言葉を尋ねると、デジタルホワイトボードに「日本」と大書した。そして流暢な日本語で話を続けた。

「逮捕され、無一文になっても、ニッポンのことは大好きです」

マウントゴックス元社長、マルク・カルプレス氏(34歳)――。’11年から仮想通貨(暗号資産)の取引所を運営。わずか2年で利用者は100万人を超え、売上高は40億円に達した。しかし、’14年に取引所をハッキングされて85万ビットコイン(当時約480億円)を盗み出される。同社は破産し、翌年8月に業務上横領罪などの容疑で逮捕された。

「万世橋警察署に4ヵ月半、東京拘置所に7ヵ月いました。留置所では食事が口に合わず、35㎏痩せましたね。拘置所に移って、温かい食事が出るようになって体重は少し戻りましたが(笑)。

フランスにいたときから、日本のマンガやアニメが大好きで、それで日本語も覚えました。勾留中は、さらに学ぼうと、漢和辞典を読んで勉強したのです」

今年3月に判決が下った。業務上横領罪および特別背任罪は無罪、私電磁的記録不正作出・同供用罪は懲役2年6ヵ月、執行猶予4年というものだった。

「マウントゴックス社長時代は仕事に追われて、暮らしを楽しむ暇なんてありませんでした。カップ焼きそばを食べる毎日。おカネはありましたが、自由な時間はなかった。破産申し立てで財産は差し押さえられ、ゼロからのやり直しです」

もはや、世界中で仮想通貨とブロックチェーンが普及する流れは止められないだろう。にもかかわらず、現状が十分に理解されていないとの思いから、カルプレス氏は『仮想通貨3.0』を出版した。

「仮想通貨はまだ10年しか歴史のない新しい技術です。たしかにハッキングされるなどの危険性もあります。だからといって使わないのはもったいない。自動車も発明された当初は危険なものでしたが、世界中に普及しました。仮想通貨もそうなる可能性があります。

ただ、マウントゴックス社の清算が終わっていないので、私の立場では仮想通貨ビジネスに関われません。なので、今はサーバー事業と新しいOSの開発に情熱を燃やしています。今までのパソコンのOSは、’95年に発表された『ウィンドウズ95』の時代からさほど代わり映えしていません。インストールやダウンロードの時間がなく、ソフトがすぐに起動できる画期的なOSを開発したいですね」

一度は地獄を見たこの男、ビットコインに続き、再び革命を起こせるか。

’14年、逮捕前のカルプレス氏を本誌は直撃していた。『幽☆遊☆白書』など、日本のマンガで日本語を覚えた

『FRIDAY』2019年7月5日号より

  • 撮影鬼怒川毅 中村和彦(’14年のカルプレス氏)

Photo Gallary2

share icon記事をシェアする

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事