G20の話題を独占 トランプが演出した「劇的米朝会談」の舞台裏 | FRIDAYデジタル

G20の話題を独占 トランプが演出した「劇的米朝会談」の舞台裏

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トランプの作戦勝ち

38度線を間に挨拶を交わすトランプと金正恩。「私に渡ってほしいか?」と聞いて、トランプは北朝鮮側に。ショーマンシップ十分だ
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「G20外交の勝者はトランプです。習近平と会談して貿易戦争は最悪の状況を脱したとアピールし、株価も上がった。プーチンには米大統領選挙に介入するなと話して”強い大統領”のイメージを維持。そしてあたかも金正恩を手なずけているかのように見せた。今回の会談は大統領選に向け、ポイントを稼いでおきたいだけです」(国際ジャーナリスト・山田敏弘氏)

G20大阪サミットで最後の最後に世界の話題を独占したトランプ米大統領。米朝首脳会談は、G20閉幕直前の29日に「ツイッターで呼びかけて実現した」というが、本当にサプライズだったのか。龍谷大学の李相哲教授が実情を解説する。

「アメリカ政府は少なくとも1週間前には米朝会談に向けて動いていました。米の政治専門誌が、DMZ(=非武装地帯)で金正恩・朝鮮労働党委員長と会うかもしれないと発言したトランプ氏のインタビューを28日付で載せていましたが、これは事前に取材したもの。他にも北朝鮮担当特別代表が事前に韓国入りしたことなど状況証拠が複数ある。今年2月のハノイ会談で決裂して経済制裁が続き、国内の求心力が低下している金委員長側にとっても渡りに船のタイミングだった。ツイッターの件は、劇的な会談にするためのトランプ氏の”演出”だったのです」

朝鮮半島の非核化が実現するか否か。パフォーマンスにごまかされて最も重要な問題から目をそらしてはいけない。

習近平国家主席と握手を交わす安倍首相。習主席は若干引き気味
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ファーストレディ外交にいそしむ安倍昭恵夫人。その左は文在寅韓国大統領夫人の金正淑氏
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北方領土問題で膠着状態が続く日露関係。プーチン大統領とのトップ会談でも進展なし
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日本中から警察官が集められ大阪城前の広場は警察車両で埋まった
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トランプ氏の宿泊する帝国ホテル前に集まり、星条旗を掲げる人々
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会期中の大阪は封鎖だらけ。「家に帰れんわ」と怒るオバチャンが続出した
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『FRIDAY』2019年7月19日号より

  • 写真AFP、EPA、SPUTNIK/時事、加藤 慶

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