芸能界の巨星 ジャニー喜多川死去 ヒガシら”城”で最後の対面
所属タレント全員が「ジャニーさんの城」とよばれるビルに集まり、最後の対面を果たした
6月18日に解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血で緊急搬送されたジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏(享年87)が、搬送先の病院で息を引き取った。実姉であるメリー喜多川副社長(92)、姪(めい)の藤島ジュリー景子副社長(52)らに看取(みと)られての旅立ちであった。
渋谷区内の病院に緊急搬送されてから3週間、近藤真彦(54)、東山紀之(52)、木村拓哉(46)、中居正広(46)、岡田准一(38)や、ジャニーズJr.を含むほぼすべての所属タレントたちが仕事の合間を縫って見舞いに駆け付けたが、意識が戻ることはなかった。
9日午後になって、ジャニー氏の容態は急速に悪化。ほどなく危篤状態に陥り、夕方4時47分、最後は家族に看取られながら、静かに息を引き取ったという。
夜8時過ぎには、遺体は渋谷区のグループ会社が入ったビルへと搬送された。”ジャニーさんの城”と称されている『ジャニーズアイランド』の入ったビルである。
夜9時を過ぎたころから連絡を受けた所属タレントたちが次々にグループ会社のビルへ駆け付けた。東山、山下智久(34)、『嵐』の面々、『KinKi Kids』の堂本光一(40)らが、沈痛な面持ちで、グループ会社のビル内に入っていく。ビル前には報道陣が続々と詰めかけ、周辺は記者やカメラマン、さらにハンカチを握りしめたファンの女の子たちで騒然とした雰囲気が漂い始める。
そして夜11時30分、ジャニーズ事務所から正式に、ジャニー氏の死去が発表された。
「2019年7月9日午後4時47分、都内病院におきまして、ジャニー喜多川は、永眠いたしました。享年87歳、死因は、解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血でございます」
報告書面には、ジャニー氏が救急搬送されてからの様子が綴られていた。病室では新旧のジャニーズのヒット曲を流しながら、ジャニー氏の思い出を語り合っていたという。
通夜・告別式は、タレントたちとJr.だけによる「家族葬」で執り行われる予定である。
その一方で、すでにジャニー氏亡き後を見込んで、ジャニーズ事務所の改革は着々と進められている。
「まずは、藤島ジュリー景子副社長が、社長に就任する予定です。近日中に発表されるでしょう。ジュリー氏はグループで初のレコードレーベル『ジャニーズ・エンタテイメント』の初代社長を務め、『KinKi Kids』をCDデビューさせています。メリー副社長は92歳と高齢なので、最終的にはジュリー氏は、『ジャニーズアイランド』の社長として裏方に回った滝沢秀明との両輪で、事務所を運営していくことになるでしょう」(テレビ局関係者)
ジャニー社長亡き後、彼の魂をいかに受け継いでいくのか。ジャニー氏の死去、それはすなわち、ジャニーズ事務所の新たな活動の始まりでもあった。


『FRIDAY』2019年7月26日号より
撮影:川上孝夫、香川貴宏、高塚一郎、原一平