サウナ温め選手権って何だ? M-1準決勝芸人の世界大会奮戦記!

ウエストランド・河本が「日本人初体験」をフィンランドからレポート!

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サウナ温め選手権日本大会で優勝した”チーム焚火会”の3人。左からヒロシ、ウエストランド河本太、ベアーズ島田キャンプ。意気揚々とフィンランドに乗り込んだ

今年4月、こんなネットニュースが流れた。

「お笑い芸人の、ヒロシ、ベアーズ島田キャンプ、ウエストランド・河本太(こうもとふとし)が、“チーム焚火会”として“第一回サウナ温め選手権 日本大会”に優勝し、フィンランドで開催される世界大会に招待された」

恐らく、多くの日本人にとって初耳だったと思う。「サウナ温め選手権とはいったい何だ?」と。字面からおおよその意味はつかめる。つかめはするが、──世界大会から帰国したばかりのウエストランド・河本太を直撃し、サウナ温め選手権の全貌にせまった。

「……、サウナを温める時間を競う選手権です」

説明が字面通り。

確かに、ウエストランドといえば、長尺のツッコミを得意とする井口浩之(いぐちひろゆき)とあまりしゃべらない、ボケの河本太とのコンビであるが、もう少し詳しい説明をお願いしたい。
「サウナといっても、キャンプで行うテントサウナです。サウナの本場、フィンランド発祥で、そもそもは木こりが楽しんでいました。テントサウナに入って、水風呂のかわりに湖に飛び込む。自然と一体になれる野外サウナですね」

サウナ温め選手権世界大会の会場。どこから見てもフィンランド、湖と森林だらけ

さすがサウナといえばフィンランド。フィンランドといえばサウナである。
「そうなんです! バーガーキングにサウナはあるし、観覧車のスカイサウナもありますから」

2019年は日本とフィンランドが外交関係を結んでから100周年の年、そのイベントとして、“第一回サウナ温め選手権 日本大会”が開催されたわけだ。日本予選に参加したのは12組。出場組数として、これは多いのか、はたまた少ないのか。
まだまだ日本では馴染みのないテントサウナですから、そんなものでしょう。ですが、少数精鋭です。参加していたのは、テントサウナや、薪ストーブのメーカーさんチームですから。もはやプロです。そこで優勝できたのは最高の栄誉です!」

テントサウナは、日本では歩きだしたばかり。つい先日、サウナ好きによるサウナ好きのためのドラマ『サ道』が、テレビ東京で始まった。サウナブームもジワジワと来ている。これにキャンプブームが合体すれば、一気にテントサウナがブレイクするかも知れない。

それでは早速、「サウナ温め選手権」について、詳しく聞いていみよう。

概要としては、テントの中で薪ストーブをガンガン焚いてサウナにすることです。一般的なテントとの大きな違いは、煙突を立てることができること。煙突がないと一酸化炭素中毒になりますし、上昇気流が起きず温度があがりません」

そして、これが温め選手権になると以下のルールが設定される。
「チームは3人一組です。まず薪割りから始め、薪ストーブへ火起こしをします。ゴールは、テント内の温度を外気温よりプラス50度にすること。この時間を競います。制限時間は30分。これを超えると失格です。僕ら“チーム焚火会”は、日本大会で19分の記録で優勝しました」

ザックリと、サウナ温め選手権の流れを解説したい。
まず二人でテントを張る。残り一人が、火起こし用の薪をつくる(割り箸ほどの細さにまで削る)。そして白樺の皮などを着火剤にして、マッチで火を点ける。支給されるマッチは10本。この10本で火起こしに成功しなければ、その時点で失格。そして、いよいよ薪ストーブをガンガン焚いて、テント内の温度を上げていく。

世界大会の様子。焚付けに使う薪をせっせと準備

「昭島(東京)のアウトレットパークにある広場で練習したんですけど、最初はぜんぜん温度が上がらないんですよ。薪の太さも関係するし、煙突に上昇気流をつくらないと効率的に燃焼しない。一日4回ほど練習したんですが、サウナですから。もうヘロヘロですよ」

サウナ温め選手権では、テントを設営したところで審査員から安全性のチェックが入る。テントサウナで何より注意すべきは、一酸化炭素中毒だからだ。
そして、一人が外で薪割りをして、残り二人が連携をしながらストーブに薪をくべ温度管理をする。
世界大会へ参加したのは二ヵ国。地元フィンランドと100周年を記念して招待された日本。世界大会に参加した12組で競技は争われた。日本では好成績を残した“チーム焚火会”であったが、はたして世界大会の成績はどうであったのだろう。

忍者のコスプレで世界大会に挑んだ”チーム焚火会”。このあと悲劇が待っていた

「残念ながら予選通過できませんでした。世界大会の予選は、テントと薪ストーブの設営された状態からスタートします。火起こしから外気温プラス50度までのタイムアタックです。火起こしまでは世界記録の速さでした! 間違いありません。ところがあるところから温度が下がりだして、テントの中が煙だらけになったんです。パニックですよ。そしたら煙突が外れていて。それに気づくのが遅くてタイムオーバーで失格になっちゃいました」

大会へ出発する前、誰よりも熱いコメントを語っていたのがウエストランド・河本だ。
『(略)日の丸を背負ってるんで。熱い夏になりそうです!  絶対世界一獲って帰って来たいです! 応援よろしくお願いします!』

それだけに、はやくも来年のリベンジに燃えている。
「フィンランド人は酒飲みながら楽しそうにやってるんですよ。本気だったのは、僕らだけ! だって、世界大会の優勝記録は22分ですもん! 僕たち19分を叩き出してますから。来年は絶対に優勝してみせます」

ウエストランドは、昨年のM-1グランプリは準決勝まで進出した。恐らく、ウエストランド・井口は、「それだけキャンプを熱く語れるなら、それをもっとトークに活かせ!」と怒っているかも知れない。
ホントなら、世界大会で優勝して『M-1が始まるのに何やってるんだよ!』ってツッコんで欲しかったんですよね。日本に帰ってきたら、なにも話題になってなかった。それどころか、うしろシティの金子さんが、“ヘヴィメタル編み物世界選手権”で、フィンランドで優勝してニュースになってるんですよ!」

“ヘヴィメタル編み物世界選手権”って、これも意味がわからない。フィンランド恐るべし。最後に、フィンランドの世界大会で一番印象に残った思い出を聞いた。
「“チーム焚火会”は忍者のコスプレで参戦したんですが、フィンランドの人、誰も忍者を知りませんでした(笑)」
それも含めて来年のリベンジに期待したい。

「まさか、フィンランドで忍者が通用しないとは」。がっくりと肩を落とす”チーム焚火会”

 

  • ハギワラマサヒト

    1967年生まれの臓器移植芸人兼ライター。人生で二度の臓器移植を体験し、移植医療普及の活動をしている。2000年に日本人初の肝腎同時移植をアメリカで、2015年に国内で妻より生体腎臓移植。2019年春より、りんご農家芸人・松尾アトム前派出所と、コントユニット「子鹿ズ」を結成。

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