闇営業からブラック問題にすり替えた宮迫&田村亮の「作戦勝ち」 | FRIDAYデジタル

闇営業からブラック問題にすり替えた宮迫&田村亮の「作戦勝ち」

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約300人の報道陣を集めて行われた宮迫と田村の謝罪会見(7月20日)
約300人の報道陣を集めて行われた宮迫と田村の謝罪会見(7月20日)

涙を見せて“浪花節”のつもりだったのだろうか…。

7月22日に、吉本興業・岡本昭彦社長の会見が行われた。時には涙を浮かべ言葉に詰まる場面があったが、何しろ遅きに失した感は否めない。

吉本から契約解消となった「雨上がり決死隊」宮迫博之と謹慎処分中の「ロンドンブーツ1号2号」田村亮が会見を行ったのが20日のこと。2人は事務所から謝罪会見をしないよう圧力をかけられていたことを暴露。それを受け、「ダウンタウン」松本人志が、社長の会見を強く求めたことで実現した。

だが、岡本社長は質問に対して要領の得ない答えばかり。宮迫が社長と話した際に「お前らテープ回してないやろな」と話したことについては、「しゃべりづらいのかと思って冗談で言った」と釈明。「俺にはお前ら全員クビにする力があるんだ」と言ったことも、「和ませようと思った」と語った。

この会見に出席した芸能レポーターの石川敏男氏は、

「記者、レポーターとして50年以上やっていますが、最低の会見でしたね。要するに、説明をすればするほどおかしな話になっていった。恫喝があったのかどうか聞いても、“冗談でした”と言われたら、そこで話は終わっちゃいますよ。岡本社長が会見に慣れていないのは分かるが、それにしてもグズグズ過ぎ。世の中の人たちの疑問に、まったく答えていなかったですよ」

と、あきれ気味だ。

そもそも、問題のきっかけは『FRIDAY』が報じた詐欺グループへの“闇営業”だった。宮迫は100万円、田村は50万円をギャラとして手にしていながら、金銭の受領は無かったと否定。その後、ウソが判明して6月24日に謹慎処分になっていた。

その後、7月19日発売の『FRIDAY』では、宮迫が7億6000万円の金塊強奪犯と金銭をもらって食事などに同席する「ギャラ飲み」をしていたことを報じている。しかし、20日の会見で彼はギャラをもらったことを否定。トイレに行った帰りに、仕方なく写真撮影に応じたものだと反論している。

「会見で金塊強盗犯との記事について“法的措置も考えるのか?”という質問に、宮迫は最後まであいまいな答えでした。もし、彼の主張が正しいなら、なぜ吉本も記事が出る前にFRIDAY側に反論しなかったのか、疑問が残ります。事務所としては、宮迫に1度ウソをつかれているから信用できなかったのか、彼の主張に不可解な部分があったのでしょう。だからこそ、19日に契約解消にしたのでは…」(ワイドショー関係者)

会見で宮迫と田村が見せた、詐欺被害者への涙の謝罪に、心を打たれた方も多かっただろう。それ以上に彼らが主張したかったことは、吉本興業の“ブラック体質”だった。

問題の本質は、あくまで反社会勢力との付き合いだった。それでは、謝罪の仕方がどんなに真摯であっても、ウソをついた2人に救いの手は差し伸べにくい。

それが、吉本の“ブラック体質”に問題がすり替わったとたん、松本だけでなく、明石家さんまや「極楽とんぼ」加藤浩次などの芸人たちが、次々と応援の声を上げた。しかも、岡本社長の“グズグズ”会見を見たら、芸人たちだけでなく、世間も宮迫たちに同情的になるのは当然といえよう。

『平成の事件史』に残る「オレオレ詐欺」と「金塊強盗事件」。その犯人の近くで名前が2度も挙がった宮迫は、果たして偶然だったと言えるのだろうか。そこに“反社会勢力”に付け込まれるような、わきの甘さは無かったのだろうか。

この問題の本質は、芸人や吉本興業が反社会勢力へどう対峙していくのかということ。事務所と芸人の雇用問題に矮小化してしまっては、絶対にいけないはずだ。

芸人や世論を味方にして契約解消を撤回させた宮迫。これからも彼らの動向に注視していきたい――。

  • 取材・文荒木田 範文(FRIDAYデジタル芸能デスク)

    埼玉県さいたま市出身。夕刊紙、女性週刊誌を経て現職。テレビやラジオなどにも出演中

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