三菱UFJエリート銀行員逮捕 レイプドラッグの横行が止まらない
準強制性行容疑で逮捕されたメガバンクのITエキスパート
「昨年12月上旬に容疑者と被害者女性はマッチングアプリで知り合い、その後はLINEでやりとりをしていました。そして、事件当日に居酒屋で初めて会ったんです」(全国紙社会部記者)
7月11日に準強制性交容疑で警視庁に逮捕された元三菱UFJ銀行勤務・千秋凉祐容疑者(28)は実に狡猾(こうかつ)だった。
千秋容疑者は昨年12月中旬に年上の30代Aさんと東京・銀座の居酒屋で会うと、酒に睡眠薬を混ぜて飲ませた。それによりAさんの意識は混濁。その後、朦朧(もうろう)とした彼女は千秋容疑者の自宅に連れ込まれて、性的暴行を加えられたのだ。
「被害者の意識が完全に失われていないことから、使用されたのは比較的効果の弱い睡眠薬でしょう。医師に不眠を相談すれば、簡単に入手できます。最近、マッチングアプリで出会った女性に『レイプドラッグ』と呼ばれる睡眠薬を使用してレイプを行う卑劣な行為が横行しています。男性は若いエリートサラリーマンが多い。彼らは、ネット上のマッチングアプリでは人気が高く、すぐに相手が見つかる。しかも、どの睡眠薬をどれくらい使用すれば、望む効果が得られるかを理解しているので悪質です」(薬物犯罪に詳しいジャーナリストの竹村明氏)
千秋容疑者の計算外だったのは、Aさんの勇気ある行動だった。翌日、下腹部に違和感があった彼女はすぐさま築地署に相談。尿から睡眠作用のある薬物が検出された。さらに複数の防犯カメラに千秋容疑者とAさんが映っており、家宅捜索で千秋容疑者の自宅から睡眠薬も見つかって逮捕となった。
「千秋は上智大学卒で語学が堪能なうえ、ITにも詳しかった。事件当時、彼は子会社の三菱UFJインフォメーションテクノロジーに出向していました。これは本人の希望でもあり、ITシステム分野での今後の活躍を期待されての人事だったそうです」(前出・記者)
逮捕当日に千秋容疑者は銀行を懲戒解雇。知識を悪用してすべてを失った。


『FRIDAY』2019年8月2日号より
撮影:蓮尾真司