宮迫&亮「謝罪会見」で『アッコにおまかせ』とんでも質問の舞台裏
ダブルスタンダードではないのか――。
闇営業問題をめぐり、20日に緊急開催された「雨上がり決死隊」宮迫博之と、「ロンドンブーツ1号2号」田村亮の記者会見。その現場でヒンシュクを買ったのが、TBS系「アッコにおまかせ!」の男性スタッフX氏だった。
嗚咽を漏らしながら騒動を詫びる宮迫に対し、X氏は17年8月に不倫が報じられた際に宮迫が心情を「オフホワイト」と表現したことにちなみ、「今の気持ちを色で例えると?」と質問。宮迫は戸惑いの表情を浮かべ「話が違うので…。すみません」と答えるしかなかった。
会見の模様はネットメディアで生中継されていたこともあり、大炎上。仕事現場でその様子を見ていた和田アキ子も憤慨した。21日放送の同番組で和田は、
「ふざけんなと。スタッフがそんなこと聞きますか?一睡もできませんでした」
と怒りをあらわにしながら、
「そういうことをやっている局がいけない。お世話になっている局に言いたくないけど。『アッコにおまかせ』って言っちゃったんですから、(責任の所在は)私ですね。申し訳ございません」と謝罪した。その後も怒りは収まらない様子で「あの2人、被害に遭われた方に心が痛い。不快感を覚えられた方、申し訳ございませんでした。厳重注意します」と宣言した。
民放のワイドショー関係者が語る。
「たしかにX氏は空気が読めないところがあり、10年以上のキャリアがありながら、いまだ現場記者たちの会話の輪にも入れていない。ただ、X氏がこうした質問をせざるをえなかったのは、『おまかせ』特有の文化が原因という見方もあります」
「おまかせ」は他の情報番組と違い、時にクスッと笑える切り口で渦中の“事件”を料理しなければならない。そのため、スタッフに求められるハードルは高い。TBSの関係者が語る。
「ノイローゼ気味の人もいる。最終チェックは和田の所属事務所であるホリプロが行い、そこでもダメ出しがある。番組名物のボードはオンエア直前まで制作。放送が終われば、すぐに来週のことを考えなければならず、心が休まる日はない」
今回の和田の対応は一部で賞賛されているが、過去を紐解くと、ダブルスタンダードと言われても仕方がない事態が起こっている。同番組は14年3月9日の放送回で、ゴーストライターに作ってもらった曲を自分の作品としていた作曲家・佐村河内守氏の謝罪会見を取り上げ「普通に会話が成立」とアナウンス。同氏はもろもろ“偽装”はしていたが、実際に感音性難聴であった。
佐村河内氏は「聴覚障害者を装って記者会見に臨んだかのような印象を与え、名誉を著しく侵害した」とBPOに人権侵害を申し立てた。これに対してBPOは翌15年11月17日に「名誉を毀損する人権侵害があったと言わざるをえないと判断」「放送倫理上重要な問題があった」と『アッコにおまかせ』に対して勧告を出した。この時の和田の対応はというと……。
15年11月22日放送回で、和田は一切この話題に触れず、番組の最後に国山ハセンアナが「真摯に受け止め、今後の番組作りに生かします」とコメントするだけだった。舞台裏を知る関係者が話す。
「この時はホリプロが『番組側のミスで、うちも被害者みたいなものだ』と主張し、謝罪の場面に和田さんを同席させることすら拒否しました。局アナだけの謝罪になったのはそういうことです」
和田をよく知る人物は、次のように話す。
「宮迫さんと亮さんに謝ったのは、単にアッコさんの『友達』だったからです。その友達を辱める質問をしたのだから、おまかせスタッフにキレただけ。佐村河内氏の時は、知り合いでない上に、興味も薄いためそもそも絡みたくもなかったんでしょう。彼女に明確な(謝罪の)線引きがあるというわけではありません」
生放送で怒りをブチ撒けた和田は、その後スタッフの丁重なお見送りを受け、いつもどおり帰路についたという。
撮影:山田宏次郎