10月増税前の駆け込み家電ショッピング! コレが買いベスト30
駆け込み需要のセールが狙い目! テレビ、HDD、カメラ…オススメ商品をピックアップ
10月1日から消費税がついに10%に上がる。10万円の大きな買い物をすれば1万円も税金を払うことになる。これまでより2000円も多く支払わなければいけない。高額な商品を買うなら、今のうち。しかも家電商品は、増税前に大手量販店がセールを行うと見られる。
元大手家電量販店勤務で、現在は経営コンサルタントの堀田泰希氏が言う。
「家電量販店としては、消費増税前の駆け込み需要には大いに期待しているはずです。増税後は売り上げが落ち込むので、その前にできるだけ売り上げを稼ぎたいという気持ちもあります。量販店の多くは毎年8~9月に決算セールをしますが、そこに『増税前の』というフレーズをつけて、さらに大きなお買い得セールを実施するところも多いでしょう」
高価な家電で、初めに思い浮かぶものといえば、有機ELテレビだろう。来年の東京オリンピック・パラリンピックを高画質で楽しみたい層に対して、各社が自信作を投入している。IT・家電ジャーナリストの安蔵(あんぞう)靖志氏が紹介する。
「昨年12月から4Kの本放送がBSとCSでスタート。テレビは4Kチューナー内蔵のものが主流になってきました。その中でも比較的手頃なのが、LGの有機ELテレビ『OLED C9P』です。55型なら20万円台前半で買えます。
画質と音響にこだわるなら、パナソニックの『ビエラ GZ2000』でしょう。55型で43万円と安くはありませんが、音質も立体的な音響を実現した『ドルビーアトモス』対応のスピーカーを搭載しています。増税前に思い切って良いテレビが欲しいという人には、選ぶ価値は大きいと思います」
インスタ映えするカメラ
テレビと対になるのが、番組を録画するHDDレコーダーだ。東芝やシャープも発売しているが、今回取材したエキスパートたちは、パナソニック製品の性能が圧倒的に優れていると口を揃える。
「レコーダーを選ぶなら、機能性や使いやすさ、画質のすべてにおいて、パナソニックの『ディーガ』がおすすめです。4Kチューナー搭載で、すでに4Kテレビ(チューナー非内蔵)を使っている場合は、本機をチューナーとして利用できます。スマホから録画予約ができ、音楽や写真も蓄積できる『おうちクラウドディーガ』機能も便利です」(オーディオ・ビジュアル評論家の鴻池賢三氏)
スマホのカメラが高画質になってきたといっても、SNS映えを考えると今ひとつ物足りない。かといって、レンズ交換タイプは重くて持ち運びが不便。そんな人には、ソニーの『サイバーショット』がいい。鴻池氏が続ける。
「『DSC―RX100M5A』はセンサーサイズが1インチと大きく、高画質で人気です。私も最近購入して利用していますが、スマホへの撮影データの転送も簡単ですし、毎日携帯して気軽に撮影しています」
スマホでの音楽視聴が一般的となった今、イヤホンにはコードが邪魔にならない最新のワイヤレスを使いたい。注目は7月13日に発売されたばかりのソニーの完全ワイヤレスイヤホン『WF―1000XM3』だ。
「前のモデルも評判がよかったのですが、新モデルになって外部の騒音を低減する『ノイズキャンセル機能』が劇的に向上しました。さらに買い物のときなどにイヤホンを外さずに外部の音を聞ける『アンビエントサウンドモード』も搭載。街中で利用することを考えると、多少高くてもこのイヤホンを選ぶ価値は十分にあります」(前出・安蔵氏)
次は生活家電に目を向けよう。冷蔵庫は冷やせればいい、洗濯機は洗えればいい、と思っていたら大間違い。今はテクノロジーが進化して、思いもよらない便利な機能が搭載されている。
「40代男性には、日立の『真空チルド』機能がおすすめです。チルド室内を-1~1℃の真空状態で保存するので、凍らせたくない、水分の多い食材の鮮度が長持ちします。肉や刺身をラップせずに入れておけるので、夜、自宅で晩酌をして残ったおかずをいちいちラップするのが面倒だなと思ったら、そのまま入れておいても翌日おいしく食べられます」(家電コーディネーターの戸井田園子氏)
3~4人家族向けの505L型『R―XG51J』は実売価格が26万円程度。増税額はバカにならないので、早めにチェックしよう。戸井田氏が続ける。
「洗濯する際の適切な洗剤の量がよくわかっていない男性も多いと聞きます。そんな人にはパナソニックの液体洗剤や柔軟剤を自動投入してくれるタイプがいいでしょう。洗濯機が洗濯物の量を感知して最適な洗剤の量で洗ってくれるため、洗剤の節約にもなります。最上位モデルの『NA―VX9900』(約25万円)ならスマホと連動し、外出先からも操作ができます」
最強のルンバが登場!
掃除機ではダイソンとアイロボットの『ルンバ』が人気だが、これらの商品はなかなか値段が下がらない。だからこそ、増税前が狙い目だ。
テレビ東京『TVチャンピオン』の「スーパー家電通選手権」で優勝した「家電王」で、東京電力エナジーパートナー社員の中村剛氏が言う。
「ロボット掃除機はまだ10%も普及していませんが、実際に使ったらもう手放せないという人は多いです。ただし、中に溜まったゴミを捨てたり、ロボット掃除機をかけるために部屋を片付けたりするのが面倒という意見をよく聞きます。
それらの悩みを解決したのが、ルンバの最新機種『i7+』です。充電ドックにダストボックス(自動ゴミ収集機)が付いているのが特徴で、ルンバがドックに入ると、自動でゴミを吸い出してくれる。人間がやることはドックから紙パックを取り出して捨てるだけ。さらに、部屋の間取りを学習し、記憶する機能もあって、たとえば子供部屋は散らかっているからリビングだけを掃除したいというときもスマホで指定すればいい。さすがに値段は機能相応で、14万円程度します。
しかし、消費増税前に買うのであれば、高い物のほうが2%分の差が大きい。ただ高いだけでなく、機能的な付加価値が伴った、いわゆるコスパも高い製品のほうがいいのは間違いありません」
他人に自慢したくなるような一風変わった機能のある家電についても、中村氏に聞いた。
「アイリスオーヤマはかつて収納用品などの家具のイメージが強かったと思いますが、近年は大手家電メーカーで働いていた技術者を受け入れて、家電にも力を入れています。
そんなアイリスオーヤマの『銘柄量り炊き圧力IHジャー炊飯器 KRC―PC50』は面白い。炊飯器に入れたお米の量を自動で測定して、その米の銘柄ごとに適切な水の量を表示してくれます。40銘柄のお米に対応しているうえ、1.5合といった中途半端な量にも対応しています。実際に使ってみましたが、なかなか便利ですよ」
本文では紹介しきれなかった家電は表に掲載した。増税前にする買い物の参考にしてほしい。
写真:アフロ(外観)撮影:結束武郎(店内)撮影協力:ビックカメラ新宿西口店